
経理に資格は必要?未経験からキャリアアップまで役立つおすすめ資格
経理をしている方の中には、資格を取ろうと思いつつも、経理に関連する資格はたくさんあるためいったいどの資格を取ればいいのか迷ってしまってる方も多いかもしれません。
今回の記事では、経理をしている方におすすめの資格を徹底解説し、未経験から始める方向けの資格や、キャリアアップや独立を目指す経験者向けの資格など、ステージに合わせた取得すべき資格を紹介します。
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コンテンツ目次
経理の仕事に資格は必要?おすすめ資格でキャリアアップを目指そう
経理の仕事は資格がないとできないわけではありません。税理士や公認会計士ともなれば独占業務があり資格を持っていないとすることができない業務がありますが、一般企業の経理で仕事をする分には必須ではないため「わざわざ資格を取得しなくてもいいのではないか」と思われてる方もいるかもしれません。
しかし、資格を持つことで体系的な知識・スキルを習得できますし、転職の際には持っている資格が客観的な評価指標となるため有利になってキャリアップしやすくなるケースは多々ありますので、できることなら資格は取得しておくとよいでしょう。
経理未経験者におすすめの資格4選
ここでは経理未経験者におすすめの資格を4つご紹介します。
日商簿記2級、日商簿記3級
日商簿記3級では簿記の基本ルールや仕組みを学べるため、経理業務の入門編として最適です。仕訳や帳簿作成、試算表の作成といった実務の基礎を習得できます。
また日商簿記2級では商業簿記や工業簿記を学ぶことで、企業会計の全体像を理解できるようになり、決算処理や原価計算など実務で役立つ高度な知識を得られます。日商簿記は知名度が高く実務でも役立つため、簿記資格があると、入社後に基礎から教える負担が減ることから未経験者でも企業から採用されやすくなります。
ビジネス会計検定
ビジネス会計検定は、企業の財務諸表を理解・分析する力を測る資格試験で、特に経理や財務、経営企画の仕事を目指す方に役立つ資格です。会計の基礎知識を身に付けられ、あらゆる業界で役立つ資格となります。簿記は主に「記録」の技術を学ぶのに対し、ビジネス会計検定は「分析」の技術に焦点を当てています。簿記資格と組み合わせると、記録から分析まで幅広いスキルをカバーできるため、特に経理や財務、管理部門での転職においてプラスのアピール材料になります。
ファイナンシャルプランナー2級(FP)
ファイナンシャルプランナー2級(FP2級)は、個人や家庭の資産管理・運用について専門的な知識を持つことを証明する資格で、個人からのお金に関する相談に対応することができます。経理の仕事だけを考えると、FP2級は必須ではありませんが、幅広い金融知識を身につけることでより高度な経理スキルや戦略的な財務提案が可能になります。
また、経理業務の枠を超えた成長を目指す方にとって、非常に価値のある資格です。一般的に評価されるのは2級以上ですが、1級を取得すれば独立を目指すことも可能です。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、Microsoft Office製品(Word、Excel、PowerPointなど)の操作スキルを証明する国際資格です。経理の仕事ではExcelやWordなどの活用がほぼ必須となっています。MOSを取得していれば一定のスキルが担保されていることの証明になるため、就職や転職活動でのアピールポイントとなり、特に事務職や営業職において評価が高くなります。国際的にも知られている資格のため、外資系企業や国際業務でも活用可能です。
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経理経験者におすすめの資格4選
ここでは経理経験者におすすめの資格を4つご紹介します。
日商簿記1級
日商簿記1級は、日商簿記検定の中で最も難易度が高く、会計や経理の専門職として活躍するための高度な知識とスキルを証明する資格です。試験は企業の財務諸表作成や会計基準に基づいた高度な知識を学習する「商業簿記・会計学」と、製造業における原価管理や意思決定に必要な知識を学習する「工業簿記・原価計算」で構成されています。
合格率は10%前後と低く、大量の学習と深い理解が求められるため、合格まで1年以上かかることもある難関試験です。その分取得することで経理、財務、経営企画部門での責任あるポジションを目指せますので、キャリアの幅が大きく広がります。
経理・財務スキル検定(FASS検定)
経理・財務スキル検定(FASS検定)は、経理・財務部門の業務スキルを客観的に評価する日本国内の検定試験です。合否ではなくA~Eの5段階で評価され、日商簿記よりも実務レベルのスキルが問われる内容となっています。実践的なスキルを客観的に評価できるため、業務効率向上やキャリア形成に有用な資格です。
経理事務パスポート検定(PASS)
経理事務パスポート検定(PASS)は、経理事務に必要な基礎的な知識やスキルを評価する資格試験です。取得すれば経理実務にそのまま活すことができる認定資格のため、キャリアアップや転職活動で評価がされやすくなります。
TOEIC
経理担当者がTOEICで高得点を取得することで、英文の財務報告書や契約書、税関連資料を正確に理解できるようになります。また国際会計基準や関連文書は英語が多いため、英語力があれば理解や実務適用がスムーズに進みます。英語力は外資系企業や海外事業を展開する日本企業での必須条件であり、高得点は大きなアピールポイントになります。もちろんスコアが高ければ高いほど理想ですが、まずは600点以上あると転職でも有利になると言われています。
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経理+αのスキルで独立も目指せる資格
ここでは経理にプラスαすることで独立も目指せる難関資格をご紹介します。
公認会計士
会計の専門家として監査業務を独占的に行えるのが公認会計士です。数ある国家資格の中でも特に難易度が高い資格の1つで、医師や弁護士と並んで三大国家資格とも言われています。膨大な学習量が必要な資格ではありますが、資格取得ができれば転職や昇給による高収入も夢ではありません。また、公認会計士の資格を取得していれば、研修を受けて税理士登録を行うことで税理士業務を行うこともできるため、仕事の幅が大きく広がります。
公認会計士については、以下の記事もご覧ください。
公認会計士とは?仕事内容や試験、魅力についてを解説
公認会計士の就職先とキャリアプラン!合格から就職までの流れも解説
公認会計士試験の合格率はどのくらい?難易度や合格者を各種別に徹底分析!
税理士
企業における所得税申告書や法人税申告書などを作成し、国や地方公共団体へ承認申請が行えるのが税理士です。確定申告に関する書類の作成や具体的な相談に応じることなどは税理士の資格がなければ対応ができない、資格保有者の独占業務となります。主に会計事務所に勤務することが多い税理士ですが、一般企業でも経理部門の専門家として重宝されるので、給料面での優遇も期待できるでしょう。
税理士については、以下の記事もご覧ください。
税理士になるには?受験資格から税理士登録までの道のりを徹底解説
税理士の仕事内容とは?主な就職先、魅力・やりがいについても解説
税理士試験の合格率や難易度を徹底解説。他士業と比較した結果とは?
社会保険労務士
社会保険労務士は労務管理や社会保険や公的年金制度などの管理を扱う分野の専門家で、企業にとっては人事や総務としての募集が多いです。中でも社員の健康保険や雇用保険などの社会保険に関する書類を作成し、労働基準監督署などへ提出するといった業務は社労士の資格を持っていないとできません。また、ゆくゆくは独立開業を目指す人も、全国社会保険労務士会連合会に登録することで開業ができるのでおすすめです。公認会計士や税理士に比べると取得までの期間が短いので働きながらも目指しやすい資格となっています。
社労士については、以下の記事もご覧ください。
社労士になるには?資格取得までの流れや学習方法・転職先の探し方など徹底解説!
なぜ社会保険労務士(社労士)試験が難関なのか解説!難易度と合格率に潜む罠とは?
社労士は未経験でも就職・転職できる?社会保険労務士のニーズも解説
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転職に向けた資格取得と効率的な勉強方法
ここでは転職に向けた資格取得と効率的な勉強方法を3つ解説します。
スケジュールを立て、計画的に進める
日々の学習スケジュールを作成し、計画的に学習を進めることが重要です。転職となれば仕事をしながら資格を目指す人がほとんどとなるため、まとめて長い勉強時間を確保することも難しいでしょう。通勤や待ち時間などを有効に使って、集中できる短時間学習を毎日継続するほうが効果的です。進捗に応じてスケジュールを柔軟に見直すことも大切です。
明確に期日を決める
取得したい資格の目標と期日を明確に決めることが重要です。仕事をしながら資格取得するのは大変なことなので「少しずつ勉強して、転職は取得後に考えればいい」と考えてしまいがちです。しかし、ゴールを定めて勉強しないと、どうしても自己管理が難しくなるためおすすめできません。そこで「何年の何月までに転職したい」とゴールを設定し、そこから逆算して勉強を始めていきましょう。ゆっくり勉強を進めていきたい方も、準備期間を長めに取ることで心にゆとりを持って勉強することができます。
本当に転職に必要な資格かどうか見極める
自分のキャリアプランを鑑みて、転職のために本当にそれが必要な資格なのか見極めることが重要です。どの資格でも取得することは意味があるものですが、だからといって無計画に資格を取得することはやめましょう。興味のある業界や職種で求められるスキルや資格をリサーチし、その資格を持っている人がどのようなキャリアパスを歩んでいるのかを調べてみましょう。求人票や業界のトレンドを確認するのもおすすめです。資格の難易度や取得にかかる費用・時間と、その後のリターン(給与アップや昇進の可能性)を比較し、その資格が本当にあなたの価値を高めるかどうかを検討してください。
キャリアプランにあった資格の取得を目指そう
仕事をしながら資格試験の勉強をし、キャリアアップや転職を成功させるのは大変だと感じてしまうかもしれません。しかし、資格を取得することで自分の市場価値を高め、経理のスペシャリストとしての道が開ける可能性がありますので、ぜひあなたのキャリアプランに合った資格にチャレンジしてみてください。
さらに「資格勉強をしながら、しっかりと将来を見据えた転職がしたい」「自分の資格を活かせる職場を選びたい」という方は、転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職のプロであるエージェントに相談すれば、求められるスキルや仕事内容、年収など、希望にマッチした職場選びのサポートをして貰える他、転職におけるノウハウや注意点などのアドバイスを受けながら転職活動を進めることができます。
会計業界での転職を考えている方は、会計業界専門の「会計求人プラス」をぜひご利用ください。会計業界のプロがサポートしますので、未経験の人も安心してご利用いただけます。まずは無料で会員登録してみましょう。
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投稿者情報

- 税理士や公認会計士、会計業界に関する記事を専門に扱うライター。会計業界での執筆歴は3年。自身でも業界についての勉強を進めながら執筆しているため、初心者の方が良く疑問に思う点についてもわかりやすくお伝えすることができます。特に業界未経験の方に向けた記事を得意としています。
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