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日商簿記2級の履歴書への書き方とは

日商簿記2級・簿記3級の正式名称とは?履歴書に記載するポイントを解説

2024/01/26

簿記の資格にはいくつか種類がありますが、中でも日本商工会議所の日商簿記検定は知名度が高く、受験者数も最も多い簿記検定として知られています。

もし、あなたが日商簿記の資格を持っているなら、就職活動や転職活動に積極的に活かすことをお勧めします。

日商簿記の資格は何級であっても、会計事務所や企業側が採用を決めるか否かの判断材料としても見ていますので、履歴書に書けば自分をアピールする「武器」になります。

しかし、採用担当者に良いアピールをするためには「書き方」に気をつけなければなりません。面倒だからといって、資格名を簡略化して書いてしまうと、かえってマイナスイメージにも繋がるため注意が必要です。

日商簿記2級なら即戦力として期待値も上がりますが、だからといって日商簿記3級への期待値が低いというわけではありません。

日商簿記3級は簿記の基礎的な知識を持っていると見られますし、もし日商簿記2級合格に向けて勉強中なら、スキルアップの意欲が高い応募者として好感度も上がります。今回は、日商簿記資格を採用担当者にしっかりアピールするための履歴書の書き方について徹底解説します。

せっかくの日商簿記資格を自己判断で履歴書に書かないのは、書類選考を通過する可能性を自ら下げているとも考えられます。

正社員だけではなく、パート・アルバイトを希望されている方も含めて有効な方法ですので、ぜひ参考ください。

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日商簿記の資格を履歴書に書く際のルールとは

●履歴書に資格を書く時の見本
履歴書に資格を書く時の見本
日商簿記は、経理実務を担当する人にとって即戦力となるスキルです。企業側も、採用における判断材料のひとつとして重視しています。

日商簿記の資格を持っている人は、企業に対してスキルをアピールするためにも履歴書に記載しましょう。
しかし、簡略化した名称を書くと印象が良くありません。履歴書には、次のルールを守って丁寧に書くことが大切です。

  • 簿記の正式名称をしっかり書く
  • 日付欄は合格証書に記載している取得日を記入する
  • 応募先の企業・職種に合った資格を優先的に記入する

それでは、ルールを詳しく解説していきます。

簿記の正式名称をしっかり書く

日商簿記の正式名称は、「日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験」です。資格名は正式名称を書きたいところですが、これではちょっと長すぎますので、履歴書に書く際には「日本商工会議所簿記検定試験〇級」または、「日商簿記検定試験〇級」と書きましょう。

例えば2級の場合なら以下のような書き方が望ましいです。

  • 日本商工会議所簿記検定試験2級
  • 日商簿記検定試験2級

さらに簡略化して「簿記検定◯級」と書いてしまうのは、他の簿記検定と混同されるため絶対にNGです。
冒頭でも触れたように、簿記検定には日商簿記だけではなく「全商簿記検定」と「全経簿記検定」があります。
単に「簿記検定2級」と書いてしまうと、採用担当者は「どの簿記検定のこと?」と迷ってしまいます。

簿記検定の種類によって持っている知識レベルも違うため、判断を迷わせてしまうと書類選考の時点で落とされる可能性もあります。したがって、資格名は上記の2つのいずれかで記載しましょう。

日付欄は合格証書に記載している日にちを記入する

履歴書には、資格を取得した「年月」を書く欄が設けられていますが、「資格を取得した日付」なのか「試験に合格した日」なのか、記載する日にちに迷う人も多いと思います。

資格取得の年月は「合格証書に記載された年月」を記載しましょう。
日商簿記に合格すると、必ず合格証書が発行されるため、履歴書を書く際に確認してください。

また、年月を書く際には西暦と和暦の混同に注意しなければなりません。生年月日や履歴書の記載月日と、合格証書に記載された年月の表記を統一するように心がけましょう。

応募先の企業・職種に合った資格を優先的に記入する

履歴書には、応募先の企業や職種に適した資格を最初に記載するのがポイントです。

日商簿記以外にも複数の資格を持っている人は、記入する順番も大切です。例えば「実用英語検定」や「宅地建物取引士」など、就職や転職に有利となる資格は他にも様々あります。

日商簿記の場合は、経理や会計関連の仕事に応募する際に大変有利な資格であるため、該当する求人に応募する場合は優先的に記入しましょう。

また、取得はまだでも、今後の取得または合格に向けて勉強中であれば、例えば「日商簿記1級取得に向けて勉強中」と書いておくと、「更なるスキルアップを目指している学習意欲が高い応募者」として、良い印象を与えることができます。

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日商簿記3級を履歴書に書くべき理由

履歴書に日商簿記3級を書くべき理由

続いては、日商簿記3級を履歴書に書くべき理由を解説します。書いたほうが良い理由として、以下の通りです。

  • 試験範囲の改定により3級でも有識をアピールできる
  • 「日商簿記2級勉強中」と記入するとモチベーションをアピールできる
  • 専門的な知識を保有していることには変わりない

日商簿記には等級があり、初級から1級まであります。その中でも3級は基礎レベルで多くの人が取得していますが、2級以上のスキルと比べると就職や転職活動に有効ではないと考える人もいることでしょう。
そのため、履歴書に記載することを躊躇するケースも少なくありません。

しかし、日商簿記自体が経理実務に即した資格であることから、3級でも堂々と自分のスキルとしてアピールすることが大切です。

試験範囲の改定により3級でもスキルをアピールできる

日商簿記は、2019年度に3級を中心として試験出題区分表が改定されました。
最も変わったポイントは、これまで個人事業主を対象として出題されていたものから、株式会社が対象に改められた点です。

改訂前よりも、実際の企業活動や会計実務に即した内容になっており、以前は2級で出題範囲とされていた内容も盛り込まれるようになりました。
例えば法人税や住民税、事業税などは、この改定によって追加された論点です。
一方で、実務に即さない試験内容は3級から削除されました。

つまり、3級でも就職や転職において即戦力となるスキルや知識が身についていることをアピールできるため、履歴書に記載する方が得策といえるのです。

「日商簿記2級勉強中」と記入するとモチベーションをアピールできる

日商簿記の3級は持っているけれど、2級については取得に向けて勉強中という人もいるでしょう。こうした場合も、しっかりと履歴書でアピールすることをおすすめします。

「日商簿記2級取得のために勉強中」と一言添えるだけで、採用担当者に対してモチベーションの高さを伝えられます。

また、日商簿記3級はすでに取得していることが伝わると、2級を目指す姿勢に対してもより一層説得力が増すでしょう。躊躇せずに、日商簿記3級についても記載することが大切です。

専門的な知識を保有していることには変わりない

できれば1級や2級を取得していることが理想的ですが、とは言え3級でも簿記に関する基礎知識を持っていることには変わりありません。

以前は、日商簿記2級以上が経理業務の即戦力として重宝されていました。しかし、前章でも触れたように2019年の改定以降、3級でも実務に即した内容に変わっています。

採用担当者にとっても簿記3級を持っているかどうかは採用の目安になるため、自信を持って資格欄に記載しましょう。

3級だからといって資格欄に記載することを遠慮してしまうと、せっかくのスキルが企業側に伝わりません。空欄で提出するよりは、基礎知識であっても専門的な知識があることをアピールすることが大切です。

※出典: 日本商工会議所3級改定のポイント

また、日商簿記資格のメリットは下記の記事でも詳しくご紹介しています。
日商簿記1級・2級を取得すると年収は上がる?どれくらいすごい資格なのか解説!

日商簿記3級を取得していると活躍できる求人をご紹介!

履歴書に日商簿記3級と書かない方が良いケース

日商簿記3級は、会計に関する基礎知識を有することをアピールできる資格です。しかし、求人情報によっては募集要項の中に「簿記検定2級以上」を条件にしているケースがあります。

こうした企業に対して、日商簿記3級だけを資格の欄に記載すると、募集要項をきちんと理解していないと判断されかねません。

簿記検定2級以上を求められている場合は、日商簿記3級と合わせて「日商簿記2級は次年度取得予定」のように、明確な目標を提示することが大切です。

簿記3級の次は2級を目指そう

続いては、日商簿記2級について触れていきます。
日商簿記3級も就職や転職に生かせる資格のひとつですが、すでに3級を取得しているのなら、より一層スキルアップや転職に役立つ2級を目指すことをおすすめします。

3級とは違い2級はしっかりと勉強時間を確保しないと合格できない難易度の資格ですが、独学でも勉強方法を工夫すれば合格することも可能です。

求人の中には、日商簿記2級以上を求める企業も多く、2級を取得すると選択肢が広がります。

日商簿記2級は企業から求められるレベル

日商簿記3級も就職や転職時には役立つ資格ですが、2級以上になると更に企業からの需要は高まります。
2級以上は合格率が非常に低いため、取得すればライバルと差をつけやすくなります。

日商簿記の公式ページには、日商簿記2級は「企業から最も求められる資格のひとつ」と明記されてあり、いかに就職や転職に有利となるかが分かります。

基礎知的なスキルを学ぶ日商簿記3級と比べて、2級の内容はより高度になり多くの勉強時間を必要とします。商業簿記だけではなく、複雑な原価計算なども必要な工業簿記も範囲となり、就職先や転職先の選択肢が広がるでしょう。

また、財務諸表を読み解けるようになるため、経理部門だけではなく財務や管理など経営の中枢に関わる仕事にも有利です。
さらに、就職・転職先を選ぶ際にも、仕分けや財務諸表を読み解くスキルは役立ちます。より経営基本的状態の良い企業や、これから伸びていく企業を冷静に分析できるため、優良企業に就職しやすくなるでしょう。

※出典: 日本商工会議所 簿記2級

3つの簿記能力検定の中で日商簿記が最も知名度が高い

知名度の高い日商簿記検定とは

簿記能力検定には、日商簿記の他に「全商簿記」「全経簿記」があります。
これら3つの検定のうち、日商簿記は最も知名度が高いのが特徴です。実際、日商簿記は日本で最も歴史のある簿記検定であり実施規模も大きいため、非常に多くの人が受験します。

また、難易度も日商簿記が格段に高く、日商簿記2級の合格率は20〜30%程度、1級になると10%未満となっています。

一方、全商簿記の合格率は1級で30〜50%、全経簿記は40〜50%程度と、日商簿記よりも比較的受かりやすいのが特徴です。こうした実績を踏まえても、日商簿記は就職や転職に直結する資格といえます。

また、近年では日商簿記2級、3級のネット試験も始まっており、取得しやすい環境になっていることも特徴です。

※出典: 日本商工会議所 受験者データ
公益社団法人 全国経理教育協会 内閣府公益事業認定

日商簿記3級以上を持つ人は会計業界で活躍できる

税理士事務所や経理職などの会計業界への就職や転職を希望する人にとって、日商簿記は重要なスキルのひとつです。

税理士試験の科目試験に受かっていない人でも、日商簿記2級を取得していると、税理士事務所や公認会計事務所に採用される可能性が高いでしょう。3級でも経理担当・経理補助などができるだけの一般的な知識を持っている人材とみなされます。

日商簿記の資格を活かすためには、より適した職種や企業を探すことが大切ですが、なかなかマッチする求人がみつからないと困っている人も多いはず。そこでおすすめなのが、エージェントに相談して求人探しをする方法です。

就職や転職の専門家であるエージェントであれば、希望に添って求人を紹介してくれます。また、第三者の目線で自分が持っているスキルや経験を分析してもらうことも可能です。会計業界で働くことを希望している人は日商簿記の3級以上を取得することで、自分に適した仕事をよりスムーズにみつけられるでしょう。

日商簿記2級を活かした就職・転職方法については、「日商簿記2級は仕事に活かせる資格か?有利になる就職・転職先とは」で解説しています。

日商簿記は就活、転職活動でも役に立つ資格

日商簿記3級でも会計に関する基礎知識を有していると評価され、就活や転職活動に有利に働くことが多いと言えます。
もちろん2級以上を取得していれば、さらに即戦力として重宝されるでしょう。

こうしたスキルを企業に伝えるためには、基本的な履歴書の書き方が大切です。簡略化した名称ではなく、正式な名称を記入してしっかりとアピールしましょう。

また、これから2級を取得する予定のある人は、その旨も記入することで、モチベーションの高さを伝えられます。せっかくのスキルを活かすためにも、評価されるポイントを押さえて就職の成功に結びつけるように心がけましょう。

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会計業界ライターZEN
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税理士や公認会計士、会計業界に関する記事を専門に扱うライター。会計業界での執筆歴は3年。自身でも業界についての勉強を進めながら執筆しているため、初心者の方が良く疑問に思う点についてもわかりやすくお伝えすることができます。特に業界未経験の方に向けた記事を得意としています。

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