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税理士になるための基礎知識

税理士になる方法とは?受験資格から税理士登録までの道のりを徹底解説

2023/01/26

国家資格の中でも、非常に難易度が高いとされる試験の1つが税理士試験です。従来は試験内容が広く難しいだけではなく、受験資格も厳しい制限がありました。しかし2023年に税理士試験の受験資格が緩和されます。

税理士を目指そうとしている人にとっては朗報といえるでしょう。

今回は、税理士試験の受験資格について改めて解説するとともに、受験資格緩和や合格後の流れについても触れていきます。これから、税理士試験を受ける人はしっかり確認して試験に挑んでください。

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税理士になるために必要なこと

基本的に、税理士になるためには税理士試験に合格しなければなりません。税理士試験は「学識」「職歴」「資格」の受験資格が設けられており、いずれかに該当する必要があります。つまり、税理士試験は誰でも受けられる試験ではなく、条件を満たした人のみが挑戦できるのです。

また、税理士の資格を得るためには2年間の実務経験が求められるため、試験に受かったからといってすぐに「税理士」の肩書きを得られるわけではありません。2年間従事した後、税理士登録をして初めて「税理士」を名乗ることができます。試験の難易度だけではなく、こうした仕組みも税理士試験が難しいとされる所以といえるでしょう。

税理士試験の受験資格について

前項でも触れたように、税理士試験を受けるためには「学識」「職歴」「資格」のうちいずれかの受験資格を満たさなければなりません。それぞれの資格において細かな基準が設けられているため、自分が該当するかどうかを確認してから試験に挑むことが大切です。続いては、税理士試験の受験資格について、条件ごとに解説します。

学識に関する受験資格

税理士試験の受験資格の1つが「学識」です。学識も5つのパターンに分けられており、いずれかに該当すれば受験資格が得られます。学識に関する受験資格は以下の表の通りです。

大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
司法試験合格者
公認会計士試験の短答式試験に合格した者

ここで令和5年度の税理士試験からは、「法律学に属する科目」から「社会科学に属する科目」に緩和され、また「簿記論・財務諸表論」の受験に関しては受験資格の制限がなくなります。

参考:国税庁「税理士試験受験資格の概要」

資格に関する受験資格

税理士試験を受ける条件として「資格」も挙げられます。資格による受験資格は以下の2つです。

  • 日商簿記検定1級合格者
  • 全経簿記検定上級合格者

参考:国税庁「税理士試験受験資格の概要」

全経簿記検定に関しては、昭和58年度以降の合格者に限られているため注意しましょう。学識と比べて複雑な制限ではなく一見すると簡単な受験資格に感じますが、日商簿記・全経簿記ともに難易度が高いため、まずは資格を得るのに時間と労力がかかります。その他、会計士補もしくは会計士補となるための資格を持っている人も、税理士試験を受けることが可能です。

日商簿記についても詳しく知りたい方、日商簿記の試験を受けようか考えている方は次の記事もご覧ください。
日商簿記1級合格への方法とは!どのような試験内容なのか合格率・難易度など徹底分析

職歴による受験資格

下記の表に記した職歴を持つ人も、税理士試験の受験資格が得られます。

法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
銀行、信託会社、保険会社などにおいて、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
税理士・弁護士・公認会計士などの業務の補助事務に2年以上従事した者

参考:国税庁「税理士試験受験資格の概要」

税理士として働くためには、試験の合格だけではなく2年間の実務経験が必要です。この実務経験は、税理士試験の合格前に従事した仕事でも問題ありません。税理士試験の資格を得るために、税理士事務所や会計事務所などで働きながら勉強をすれば、合格後の流れも円滑に進められるでしょう。その他、官公署において国税や地方税に関する業務を2年以上行った場合も、受験資格が得られます。

税理士試験の受験資格緩和について

これまで細かな縛りがあった税理士試験の受験資格ですが、令和5年度(2023年)の税理士試験から受験資格要件が緩和されます。今回緩和されたのが学識による受験資格です。大幅な変更点として挙げられるのが、会計科目である簿記論・財務諸表論の受験資格がなくなり、誰でも受けられるようになります。これまでは、高校生や単位取得前の大学生は税理士試験を受けられませんでしたが、この変更により受験可能となるため、学校を卒業また就職前から試験に挑戦できます。

また、令和4年までは「法律学に属する科目」を履修する必要がありましたが、令和5年度から「社会科学に属する科目」へと変更されました。ここで「社会科学に属する科目」とは、法律学また経済学に属する科目の他に、社会学、政治学、行政学、政策学、ビジネス学、コミュニケーション学、教育学、福祉学、心理学、統計学などの科目のことです。
参考:財務省「令和4年度税制改正の大綱」

税理士試験を受験するために必要な勉強時間

税理士試験に合格するための勉強時間は、全科目合わせて5,000時間程度が目安とされています。この数字はあくまでも平均的な値であり、会計関連の仕事に全く携わったことのない人であればさらに時間を費やす必要があります。反対に、ある程度税務に関する知識量があれば、勉強時間を短縮できる人もいるでしょう。

必須科目である簿記論と財務諸表論は覚える量が非常に多く、それぞれ500時間程度かけて勉強することが推奨されます。また、選択必須科目の中でも、所得税法と法人税法はさらに難易度が高く、600時間以上かけて勉強する場合もあります。

また、税理士試験には「科目合格制度」が導入されているため、1つの科目に一度合格すればその科目は再度受ける必要がありません。そのため、自分のペースに合わせて着実に合格に近づくことが可能です。他の科目が不合格になったとしても、不合格になった科目の勉強に集中できる点が科目合格制度のメリットです。

これから税理士を目指す方で、詳しい勉強時間を知りたい方は次の記事をご覧ください。
公認会計士試験と税理士試験の難易度の違いとは?合格までの勉強時間は

税理士試験の合格率はどれくらい?

難易度が高いとされる税理士試験ですが、合格率はどれくらいなのでしょうか。国税庁の発表によると、令和4年度(第72回)の税理士試験における合格率は19.5% でした。これは、前年度と比べて0.7%高く、合格人数も487人多くなっています。例年、15〜20%の間を推移しており、難易度に変化はないといえるでしょう。

年代別の合格率を見ていくと20代が最も高く、令和4年度は25歳以下で30.9%、26〜30歳で24.0%でした。若い人ほど試験勉強に集中しやすい点や、勉強していた時代からのブランクが短いといった理由が考えられるでしょう。一方、41歳以上の合格率は11.5%と最も低いものの、勉強次第では十分合格できるチャンスはあります。

試験全体の合格率だけでなく、試験科目別の合格率も確認しておきたい方は次の記事をご覧ください。
税理士試験の合格率はどれくらい?難易度や必要な勉強時間は?

参考:「令和4年度(第72回)税理士試験結果」

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税理士試験合格後の流れ

税理士は試験に合格してすぐになれるわけではありません。税理士として働くためにも、合格後の流れを押さえておくことが大切です。合格後のステップとして、2年以上の実務経験と税理士登録が挙げられます。これらのステップを踏まなければ、税理士に認められている独占業務を請け負うことができません。

まずは就職して実務経験を積もう

税理士試験合格後に、まずクリアしなければならないのが実務経験です。税理士の資格でいうところの実務とは、租税に関する事務もしくは会計に関する事務で法令にて定められている内容を指します。税理士になるためにはこれらの業務に2年以上従事する必要があり、税理士試験合格者は税理士事務所や会計事務所に就職することが多いです。

単純に実務経験を積むだけではなく先輩税理士の業務を間近で見ることで、税理士になった時のイメージトレーニングにも役立ちます。また将来フリーランスの税理士になりたい・独立開業をしたい、と考えているなら、税理士にとって大切な人脈作りをする上でも、実務経験は大きな力になります。

実務経験を経て税理士登録へ

通算2年以上の実務経験をこなしたら、税理士登録が可能になります。税理士登録は「税理士」として独占業務を行うための最後のステップです。下記リストにまとめた必要書類と登録料を用意して、日本税理士会連合会で登録します。

【全申請者が提出する必要がある書類および登録料】

  • 税理士登録申請書(第1号様式)
  • 登録免許税領収証書(6万円)
  • 登録手数料(5万円)
  • 写真(3葉)
  • 戸籍抄本または個人事項証明書
  • 世帯全員の住民票の写し(コピー不可)
  • 本籍地の市区町村が発行した身分証明書
  • 登記されていないことの証明書
  • 資格を証する書類のコピー
  • 履歴書(第3号様式)
  • 誓約書(第4号様式)
  • 税理士会会長宛の誓約書
  • 直近2年分の確定申告書のコピー
  • 日本税理士会連合会所定のはがき

参考:日本税理士会連合会「登録に必要な提出書類等」

全ての書類を抜かりなく用意して登録料の支払いが完了しても、税理士登録がなされるわけではありません。その後、日本税理士会連合会で面接・書類調査・面接と書類調査の審査が実施され、問題がなければ「登録適当」と認められ税理士名簿に登録されます。

税理士の平均年収はいくら?

税理士は、その他の職業と比べて高年収というイメージがあるでしょう。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模計10人以上の場合における公認会計士を含めた税理士の平均年収は約658万円でした。実際には年齢や役職によって年収は異なりますが、20代の税理士で約400万円、40代になると950万円程度と約2倍以上の差があります。

また、就職先の規模によっても年収が変わるのも特徴です。例えば「BIG4」と呼ばれる世界規模の税理士法人で働いた場合、税理士の平均年収よりも高めです。特にBIG4の「ディレクター」や「パートナー」という役職に就くと、1,000万円以上の高学年収を得ている人もいるほどです。BIG4以外の税理士法人でも、マネージャークラスになると、目安で年収800~1,000万円前後です。

その他、独立開業をして税理士事務所を構えている人の場合は、年収が二極化する傾向にあります。

年収についてより詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
税理士の年収の実態は?20代・30代・40代の年齢別や働き方による違いを解説!

参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 / 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

税理士試験は、難関とされる資格の中でもトップクラスの難易度があります。従来は試験を受けるためにも資格が必要でしたが、令和5年度の税理士試験を皮切りに受験資格が緩和されるため、より多くの人が挑戦するでしょう。受験しやすくなる分ライバルが増えることも考えられます。受験資格が緩和されたとしても、試験そのものの難易度が下がるわけではないため、しっかりと時間を費やして勉強をすることが大切です。

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会計業界ライターZEN
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税理士や公認会計士、会計業界に関する記事を専門に扱うライター。会計業界での執筆歴は3年。自身でも業界についての勉強を進めながら執筆しているため、初心者の方が良く疑問に思う点についてもわかりやすくお伝えすることができます。特に業界未経験の方に向けた記事を得意としています。

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