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大手監査法人の役割と仕事内容

大手監査法人はここが違う!公認会計士の役割と仕事内容の違いとは

2021/05/15

公認会計士は言わずと知れた難関資格ですが、公認会計士試験の合格者はどういった仕事をしているのでしょうか。また、監査法人には大手と中小とがあると言われていますが、大手監査法人ならではの特徴はどういったところにあるのでしょうか。
今回は、公認会計士の業務内容、及び、大手監査法人で働くメリット・デメリットなどを解説します。

公認会計士の監査法人における業務内容

監査法人における公認会計士の業務は大きく監査業務とコンサルタント業務に分けられます。

監査業務

まず監査業務ですが、これは公認会計士のみに許されている独占業務です。大雑把にいうとクライアントである会社が作成した決算書に間違いがないかどうかを確認し、報告書を作成することが業務内容です。

会社法の規定によりすべての会社は決算書を作成することが求められますが、監査法人が監査をする対象となるのは金融商品取引法で公認会計士の監査が義務付けられている上場大企業がほとんどです。上場企業は一般投資家用に決算書の公表が義務付けられています。しかし、この決算書が経営者によって改ざんされている場合や大きな間違いが含まれていたりする場合は、投資家の判断を誤らせることになってしまいます。そのため、会計のプロである公認会計士による決算書のチェック等が行われるのです。

監査法人から適正意見がなければ会社は決算を迎えることができませんし、万が一不適正意見が監査法人から表明された場合には、それだけで上場廃止の可能性が極めて高くなります。そのため監査業務は非常に影響力が大きく、重要な仕事だといえるでしょう。監査業務では実際に公認会計士がクライアントの会社に出向き、ヒアリングを行ったり現場や帳簿を見たりして決算数値の正しさを検証します。

会社法監査、及び金融商品取引法監査以外の監査業務は学校法人監査や独立行政法人監査、国立大学法人監査などです。企業や団体からの依頼に応じて、監査法人はまずクライアントごとに公認会計士による監査チームを編成します。監査報告書にサインするパートナー、現場を取り仕切る主査、補助的な業務を行う監査補助などの役割分担があります。そして、クライアントとなる企業を訪問して監査計画を立てるところから業務開始です。

ほとんどの監査業務はクライアントのオフィスで行われるのが一般的です。監査報告は会計担当者だけでなく、経営陣に対しても行われます。一般的に大企業の経営陣に会う機会は限られていますが、公認会計士が監査法人で仕事をしていると多くの大企業の経営者に接する機会があります。そのため公認会計士としての専門知識だけでなく、社会人としてのマナーやコミュニケーション能力も習得しておくとよいでしょう。

内部監査と内部統制の違いとは

内部統制とは、簡潔に言えば企業が健全に事業活動を行うためのルールや仕組みを制定し、運用すること全般を指し示す言葉になります。そのため、関係するのは基本的に全社員となります。
逆に内部監査とは、内部統制がしっかり機能しているかをチェックをすることを指し示す言葉で、内部統制の一要素を指します。

コンサルタント業務

次にコンサルタント業務です。監査法人は数多くの決算書をチェックする過程でさまざまな経営ノウハウを蓄積していきます。その経営ノウハウをクライアントへのアドバイスという形でサービスするのがコンサルタント業務です。

コンサルタント業務は大手監査法人の大きな収益源となっているといわれています。例えば、MAS業務やコンサルティング業務などが有名です。MAS業務とは、Management Advisory Serviceの略で、日本語では経営助言などといわれています。その名の通り、クライアント会社に対して、会計の専門家の立場から経営に関するアドバイスを行う業務です。コンサルティングも基本的にはMAS業務と同様ですが、どちらかというとコンサルティングは経営全般にかかわっていくというイメージが強い業務です。このほかにも、新規株式公開に伴うIPOコンサルや、最新の会計基準や国際会計基準IFRSなどに関するコンサルティング業務も最近では人気の業務になってきています。

大手監査法人の役割

BIG4監査法人の役割とは
大企業はグローバル取引をしている場合が多く、世界中の拠点を監査する必要があります。そのため、大企業の監査を担当するためには、監査法人に所属している公認会計士の数が多いことはもちろん、国際取引などに関する高い専門性を有する公認会計士が在籍していること、さらには世界中の拠点の監査ができる体制が整っていることが求められます。こういった条件を満たしている監査法人は4つあり、「ビッグ4監査法人」「4大監査法人」などと呼ばれています。それぞれが海外の大手会計事務所と提携などを行っていて、グローバル企業の監査にも対応できるような体制を整えています。

大手監査法人とは、上場企業100社以上の監査業務を行い、さらに監査実施者は常勤で1,000人以上の監査法人のことです。

公認会計士の最高地位であるパートナーも600人前後となっています。そして、それぞれがイギリスやアメwidth="600" height="400" リカなどに本部を置く、世界の四大会計事務所と提携しているのです。日本では上場企業のほとんどが、四大監査法人の監査を受けているといわれています。それほど企業の信頼が厚く、監査法人として確かなポジションを築いているのです。

四大監査法人以外では、最も大きな規模の監査法人でも400名に届かない程度です。つまり、公認会計士として監査法人に就職する人の多くは、四大監査法人ということになります。それほど、四大監査法人の規模は大きく影響力が強いのです。

大手監査法人で働くメリット・デメリット

大手監査法人で公認会計士として働くメリット・デメリットは何でしょう?

まずメリットですが、一般的な事業会社や大手以外の監査法人で働くよりも平均給与が高いことがあげられます。監査法人の一般的な平均年収は700万円程度といわれています。ただ、これはあくまでも平均であり、実際には監査法人の大きさや勤続年数などによっても大幅に変わってきます。

まず、監査法人に入って1年目はスタッフと呼ばれ、この段階ではまだ正式に公認会計士ではありません。公認会計士の登録が行えるのは、公認会計士試験を合格し、監査法人などで実務経験を2年以上積んでから終了考査を受ける必要があります。この終了考査に合格し、正式な公認会計士としての登録がなされるまでは残業代や賞与を含めて年収500万円くらいが平均です。

正式に公認会計士として登録される頃になるとスタッフからひとつ昇進し、シニアスタッフと呼ばれる地位につきます。シニアスタッフになると平均年収は650万円ほどですが、残業の多い監査法人やチームに在籍している場合には1,000万円以上の収入を得ている人もいます。そこからさらに3、4年くらいすると、マネージャーに昇進します。この頃になると平均年収はおよそ850万円から900万円ほどです。マネージャーは管理職ですので残業代は出ず、基本給と賞与が大幅に増えることになります。

そしてこの上のシニアマネージャーやパートナーになると、平均年収は1,500万円から3,000万円程度といわれています。パートナーは普通の会社でいう役員のようなポジションですので、人によっても収入に開きはあるようです。また、基本的には中小監査法人よりも4大監査法人と呼ばれる大手監査法人に就職したほうが収入は高くなりやすい傾向があります。

また大手監査法人は世界的にも有名で、監査を通して経営の勉強にもなる大企業の監査に参加できる点もメリットといえるでしょう。大企業で得た経営ノウハウなどが別の監査業務やコンサルタント業務にも生きてくるはずです。さらに、転職をする場合に大手監査法人に在籍していたことが有利に働く可能性が高いこともメリットといえます。

デメリットとしては、一般的な事業会社と比較すると福利厚生面では劣る可能性もあるという点があげられます。監査法人は専門家集団で、大手監査法人で仕事をしている会計士はその中でも高い専門性を備えた人が働いています。そのため、福利厚生ではなく報酬で優遇するというやり方がとられているということでしょう。

もう1つのデメリットはクライアントが巨大な企業になることが多く、監査業務全体のほんの一部を担当することになり全体像が見えないまま監査作業を行うことも多いということです。大企業の仕事は細分化されている場合が多いですが、それと同じように大手監査法人の作業も細分化される傾向があります。将来の独立や転職を意識して全体像を把握したいという人にはデメリットと感じるでしょう。

監査法人からのキャリアパス

監査法人からのキャリアパスとは

公認会計士の資格を取ったら、まずは監査法人に入所するのが基本です。ただ、その後のキャリアパス次第では収入や地位も大幅に変わってきてしまいます。失敗しないためにも、早いうちから将来のキャリアパスを考えておきましょう。
公認会計士のキャリアパスを考える上で重要なのは独立のタイミングです。

監査法人の業務は定常化してしまうことが多く、働く人の多くはあるタイミングで独立をする人が多いです。ただ、このタイミングを間違えてしまうと、とても独立が厳しいものになってしまいます。

前述の通り、監査法人はスタッフ、シニアスタッフ、マネージャーと昇進していくのですが、スタッフのうちに公認会計士登録ができたからといって独立をしてしまうのはおすすめできません。理由としては、会計監査に関する全体像を把握できていないからです。通常、スタッフという地位はチームの中でも雑務や細かい作業をまかされます。そのため、スタッフのうちに独立をしても会計監査全体についてはある一部分しか把握できていないという人が大半なのです。

これを避けるためにも監査全体を把握できるポジション、具体的にはシニアスタッフ以上のインチャージ(主査)というポジションについてから独立を考えたほうがいいでしょう。
逆に、独立をしないのであればマネージャーまでは真面目に言われたことを淡々とこなしていけば自然と評価は高くなります。

マネージャー以上になったら、今度は人材のマネジメントや監査計画などに関して独創的なアイデアを出していけば高い評価が得られるようになるでしょう。

また、独立ではなく転職という観点から考えると、監査法人で仕事をしている公認会計士の転職は大きく分けると2種類あります。1つは別の監査法人への転職、もう1つは一般事業会社に転職して会社員として公認会計士の専門知識を活かす転職です。

1つ目の別の監査法人への転職では特筆すべき注意点はありません。転職先をしっかりリサーチする、自らのキャリアパスに合った仕事ができるかどうかを重視するなど、一般的な転職に関する注意点をしっかり守れば問題ないでしょう。

2つ目の一般事業会社への転職を希望する場合は注意が必要です。監査法人の公認会計士業務で培った専門能力を一般事業会社で活かしてさらなるキャリアアップを図ろうと期待して転職してみたら、業務が細分化されていて会社全体の数字を扱うことがなく、専門知識を活かしてさらに伸ばすどころか専門性が失われていくことになってしまったという失敗事例もあります。特に、会社員の経験がなく監査法人でしか働いたことがない人は、一般事業会社の会計業務の実態についての理解が不足している可能性があります。

一般的に事業会社の会計業務を担当する社員として転職した場合、監査法人の業務で求められるほどの専門性は必要ないケースが多いといわれています。その反面、会計処理に深く関わる現場の実態を理解するための一般事業会社への転職は会計スキルを伸ばすためには有効でしょう。自分がどんなスキルを伸ばしたいのかをよく考えた上で転職先を決めることをおすすめします。

大手監査法人に入社することができた場合、他の会社ではなかなか得ることが難しい経験をすることができます。求める将来像によっては大手監査法人への入社は公認会計士の実務研修のためと割り切っている場合もあるかもしれませんが、コンサルティングのスキルを磨いたり、大手企業の経営陣の考えを聞くことができたりと公認会計士として将来の業務にきっとプラスになると言えます。

挑戦する機会が得られるようなら、大手監査法人に一度応募してもいいのではないでしょうか。

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