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税理士試験は科目の選び方が重要!合格に近づく選択方法とは?

2020/09/10

税理士試験は受験科目数が多いため、勉強を始める前から敬遠してしまう人が少なくありません。

しかし、11科目すべてに合格する必要はなく、必須科目2科目を含む5科目に合格すればよいのです。しかも、どれを受けるかを自分で決めることができるため、自分の適性に合った科目で受験できます。とはいえ、科目によって難易度が異なるためどの科目を受けるかが合否のカギを握ります。

そこで、税理士試験の受験科目の選び方について解説します。

税理士試験の基礎の基礎!会計科目と税法科目の違いは?

税理士の受験科目は大きく分けると「会計科目」と「税法科目」の2つに分けられます。それぞれを簡単に説明すると、会計科目は難易度の高い簿記、税法科目は税に関する法律と実務的な計算ということができます。それぞれの科目の内訳は次の通りです。

会計科目 簿記論
財務諸表論
税法科目 所得税法
法人税法
相続税法
消費税法
酒税法
国税徴収法
住民税
事業税
固定資産税

 

税理士になるためには5科目に合格する必要がありますが、そのうち2科目は会計科目です。つまり、簿記論と財務諸表論は両方とも必須科目なのです。どちらも日商簿記よりは難しい試験ではありますが、受験者に初学者が多いため税法科目と比べると難易度は税理士試験の中では低いと言えます。

一方、税法科目は9科目中3科目を選択できますが、所得税法と法人税法はどちらか一方を必ず受けなければなりません。また、消費税法と酒税法、住民税と事業税はいずれか一方しか受けられません。これらの点を踏まえて受験科目を選びましょう。

科目選びが合否に直結!科目間に見られる難易度のバラツキ

会計科目は選択の余地がないため、ここからは税法科目の選び方について解説します。

税法科目は全部で9科目ですが、科目ごとに難易度が異なります。人気があるのは法人税法や所得税法のような「業務での利用頻度の高い科目」です。合格者数は多いですが受験者数も多く、合格の競争率は高くなります。別の選択のやり方として、難易度の低い科目を優先して税理士資格を取得してしまう方法もあります。
例えば、令和元年(平成31年)度の科目別合格率は、国税庁のホームページで確認してみると次のようになります。

科目 合格率
所得税法 12.78%
法人税法 14.72%
相続税法 11.67%
消費税法 11.86%
酒税法 12.40%
国税徴収法 12.70%
住民税 19.02%
事業税 14.80%
固定資産税 13.71%

令和元年度は住民税の合格率が高かった年です。そこだけを見ると簡単そうに思えてしまいますが、平成27年度の合格率が10%未満となったこともあり、最近5年の合格率は平均で13%程度になります。
合格率だけを見るといずれも10%台前半で、科目による差はそれほど大きくないように感じられます。しかし、科目によって受験者の人数もレベルも異なるため、実際の難易度は合格率の差よりも大きくなります。

合格を優先する場合の受験科目選びのコツ!

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合格を優先する場合、実務に役立つかではなく難易度を重視した選択になります。税理士試験は科目合格を重ねて5科目合格を目指すものですが、途中段階となる科目合格でも十分評価の対象となります。残念ながら難易度が低いとされている科目は実務での使いどころが少なく、途中段階の科目合格の評価を得難い点は理解しておきましょう。その分は早期の税理士資格取得というメリットを取りますので、受験科目の難易度を知ることは非常に重要なポイントです。

難易度を重視した科目選択の具体例ですが、消費税法と酒税法はどちらか一方しか受験できませんが、合格率だけを見るとどちらもほぼ同じように見えます。しかし、令和元年(平成31年)の受験者数は消費税法が7,451人、酒税法は492人と大差があり、勉強しなければならないボリュームも両極端な2科目です。試験の内容も消費税法は計算と理論が5対5なのに対して、酒税法は6対4で計算の比率が多いという違いがあります。消費税法は受験者のレベル差が大きいため相対評価という意味では比較的難易度が低いと言えますが、計算が得意であれば酒税法の方が勉強する範囲が狭く、短時間で合格できるレベルまで持って行ける可能性は高いと言えます。また、勉強時間が少なくても合格点まで持って行きやすい科目としては国税徴収法が挙げられます。ただし、国税徴収法はほぼ理論問題なので理論が苦手な人は避けた方がよい科目です。

合格優先ならこの科目が候補!その理由は?

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科目合格を優先とする場合の選択ですが、次の3つの基準から考えていきましょう。

試験の難易度で考えると酒税法・国税徴収法

試験の難易度を選択基準としてみると、前述した酒税法と国税徴収法はボリュームが少なく問題に偏りがあるため対策を立てやすいのが特徴です。合格ラインへの到達が早く、難易度優先の受験時にはおススメの科目ですが、酒税法は計算問題に、国税徴収法は理論問題に偏っているため自分の得手不得手を踏まえて選んでください。

合格率の高さで考えるなら固定資産税

次に合格率の高さを選択基準とすると、固定資産税はここ5年間13%以上と高めの合格率を保っている科目です。概ね基本的な知識で対応できるため対策を立てやすいのですが、税理士試験の科目から外す議論が過去にありました。議論が再燃する可能性はゼロではありませんので、取得を目指すなら早い方が良いでしょう。

受験者のレベルで見ると法人税法・消費税法

最後の選択基準としては、受験者のレベルにバラつきのある科目を選ぶことです。税理士試験は各科目60%以上という合格ラインはあるものの、実質的には相対評価の試験です。相対的な合格ライン(順位)の上位に高レベルの受験者が多いと、それだけ上位競争が激しくなるため合格率も下がります。この基準で考えた場合、法人税法や消費税法が候補の科目となります。ただし、法人税法は覚えるボリュームが極めて大きく、実務に役立つものの最難関ともいわれます。消費税法は条文こそ少ないものの、年々複雑化が進んでいるので早めの着手が妥当でしょう。

実際の受験者の体感では、必須科目である所得税法と法人税法を比較した場合に「法人税の方が所得税法より合格率は低いのに低難度に感じられている」ようです。これは法人税法が業務上欠かせない知識であり、こちらを優先して選択されることからライバルとなる受験生のレベルにバラつきが出やすいためといわれています。

科目選択によって合格までの道のりが変わる!将来を見据えた選択を

必須科目以外は好きな科目を選んで受けられるのが税理士試験の特徴です。難易度の低い科目を選んで税理士資格を急ぐのも、自分が今行っている業務や将来取り組みたい業務に関連する科目を重視するのも自由です。難易度の低さを優先した場合は税理士の独占業務を早期に行える代わりに後で別途の勉強が必要になる可能性がありますし、難易度の高い科目に挑んだ場合は科目合格を進められずに挫けそうになることもあるでしょう。
合格後も法改正などで勉強は続きますが、税理士試験は合格まで10年ともそれ以上とも言われる高難度の試験です。合格優先も十分な選択肢になることを検討し、自分の得意分野を把握した上でモチベーションの維持ができるよう計画的な科目選択で取り組んでいって下さい。

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