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8士業はどのような分類なのか?

8士業とは?10士業やその他の国家資格の種類をまとめて解説!

2022/08/15

士業と言われる専門的な資格が必要な職業があることは多くの方がご存知だと思います。しかし、士業にはいくつの種類があって、どのような業務を遂行することができるのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

士業は専門性の高い業務を行うことができ、有資格者しか行えない「独占業務」を持っている職業です。末尾に「士」を用いることが特徴で、この「士」は江戸時代に侍を指す言葉であったため「サムライ業」とも言われています。

また、士業の中でも、8士業や10士業というキーワードを耳にしたことはありませんか?実は明確な意味をもったグループに別れているのです。

この記事では、士業にはどのような種類があるのか、8士業、10士業とはどのような分類によってまとめられているのかなど、士業についてわかりやすく解説します。

士業とは?

士業のもとになる言葉は「士大夫(したいふ)」と呼ばれる旧中国の身分制度です。支配階級の身分には卿、大夫、士の3つがあり、貴族である「大夫」と支配階級の一番下である「士」の2つの呼称が「士大夫」です。その後、専門的な知識を持っており、国に仕える人の総称として「士大夫」が使われるようになりました。

日本における「士業」とは、「士大夫」と同様に高い専門的な知識を持っており、国の業務に関わる分野で国民を助けることができる職業のことを指します。国の運営上、必要不可欠な職業であるため、各士業には社会的な役割と使命が与えられています。

請求権が認められている士業が「8士業」

士業の種類はたくさんありますが、職務上の請求権が認められている士業をまとめて「8士業」と言います。職務上の請求権とは、職務上で必要になる戸籍や住民票などの個人情報を依頼者に代わって請求することができる権利のことです。この権利を持っているのは次の8つの士業です。

8士業
税理士 税の専門家
弁護士 法律の専門家
弁理士 知的財産の専門家
司法書士 登記の専門家
行政書士 街の法律家
社会保険労務士 人材の専門家
土地家屋調査士 不動産の調査・測量の専門家
海事代理士 船舶関連の専門家

税の専門家「税理士」

税理士は税のスペシャリストです。納税者に代わって確定申告や相続税申告を作成する「税務書類の作成」や税務調査の立ち合いを行う「税務代理」、様々な税金についての相談に回答する「税務相談」が主な業務になります。「公平な税負担により、住みやすい豊かな暮らしを守ること」が税理士の社会的使命です。

税理士になるためには、11科目ある税理士試験のうち、会計2科目、税法3科目の合計5科目に合格する必要があります。(学位取得による税理士試験免除制度などがあります。)

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法律の専門家「弁護士」

弁護士と聞くと法廷に立っているイメージを持たれると思いますが、法廷以外の場所でも法律の専門家として活躍しています。法律をもとに手続きの申し立てを行ったり、争いごとを解決したり、争いを防止する取り決めを行ったり、弁護士の職務は多岐にわたります。「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」が弁護士の社会的使命です。

弁護士になるためには、司法試験に合格し、1年間の司法修習を修了する必要があります。司法試験には受験資格があり、司法試験予備試験に合格、または、法科大学院を修了しなければ司法試験を受験することはできません。

知的財産の専門家「弁理士」

弁理士は知的財産の専門家です。依頼者に代わって特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの知的財産権の出願を行います。また、知的財産に関する相談を受けたり、コンサルティングをしたりすることも重要な職務の1つです。

弁理士になるためには、第三次試験まで行われる弁理士試験に合格し、弁理士登録を行う必要があります。弁理士試験に受験資格はなく、誰でも弁理士試験を受験することが可能です。

登記の専門家「司法書士」

司法書士は法務局、裁判所、検察庁などの行政機関に提出する書類の作成を行う専門家です。特に、土地や建物などの不動産を登記するための書類作成を行います。その他、簡易裁判所での手続きにおける訴訟の代理や支援を行えます。また、遺言書の作成支援など、相続に関することや成年後見業務のサポートが可能です。

司法書士になるためには、司法書士試験に合格し、司法書士名簿に登録、司法書士会に入会する必要があります。司法書士試験に受験資格はなく誰でも受験することが可能です。試験は民法、不動産登記法をはじめとした11科目で構成されています。

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街の法律家「行政書士」

行政書士は行政と国民を繋ぐパイプ役としての役割を果たす専門家です。建設業許可など、国や地方公共団体に提出する書類の作成、許認可申請の代理、相談などが主な業務になります。「くらしに関する業務」と「ビジネスに関する業務」のどちらも対応していることが特徴です。

行政書士になるためには、行政書士試験に合格し、行政書士名簿に登録、行政書士会に入会する必要があります。行政書士試験に受験資格はありません。また、国家公務員または地方公務員として17年間(中卒の場合は20年間)行政事務に携わることで行政書士の資格取得が認められる「特任制度」があります。

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人材の専門家「社会保険労務士」

社会保険労務士は企業が雇用する人材の専門家です。従業員の社会保険手続きや労務管理、年金の相談などが主な業務になります。また、キャリアアップ助成金や人材確保等支援助成金など、人材に関する助成金申請代理も重要な業務です。

社会保険労務士になるためには、社会保険労務士試験に合格し、社会保険労務士名簿に登録、登録要件を経て社会保険労務士会に入会する必要があります。社会保険労務士試験には、短大卒や大卒などの学歴要件があります。学歴要件を満たしていなくても、一定の実務経験を積むことで試験を受けることが可能です。

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不動産の調査・測量の専門家「土地家屋調査士」

土地家屋調査士は、不動産登記に必要になる土地や建物の測量・調査を行う専門家です。不動産を正確に登記情報に反映させるために必要な職業です。調査・測量以外にも、不動産の表示に関する登記の申請手続の代理を行うことができます。

土地家屋調査士になるためには、土地家屋調査士試験に合格し、日本土地家屋調査士会連合会に登録が必要です。受験資格は特になく、司法書士や建築士、測量士などの土地家屋調査士と関わりの深い資格を保有していると、試験内容の一部が免除されます。

船舶関連の専門家「海事代理士」

海事代理士は船舶登記や登録、検査申請、船員の労務に関する専門家です。知名度はあまり高くありませんが「海の法律家」と言われており、弁護士や司法書士のダブルライセンスとして人気です。

海事代理士になるためには、海事代理士試験に合格し、地方運輸局に登録する必要があります。なお、受験資格はありません。

10士業とはなにか?

他の士業を加えた「10士業」とは

8士業以外にも、専門性と難易度の高い士業があります。8士業から海事代理士を除き、次の3士業を追加した士業をまとめて「10士業」と呼びます。

会計監査の専門家「公認会計士」

会計関連の資格で最も取得が難しい資格が公認会計士です。公認会計士は企業の会計に関する専門家で、会計監査やコンサルティング業務を行います。公認会計士は比較的大規模の企業がクライアントになります。公認会計士の資格を保有していれば、試験を受けることなく税理士登録することが可能です。

公認会計士になるには、短答式試験と論文式試験を合格し、実務経験を積むことが必要です。現在のところ受験資格はありません。

公認会計士とは?ゼロからわかる仕事内容と魅力

中小企業の経営コンサルティング「中小企業診断士」

日本の99%以上の企業は中小企業となっており、日本の経済を構成しているのは、中小企業と言ってもいいでしょう。
中小企業診断士は、中小企業の経営診断、助言を行う専門家です。依頼を受けた企業を分析し、課題を見つけてクリアしていくことで企業を成長させる役割を担っています。

中小企業診断士になるためには、中小企業診断士試験に合格し、実務経験を積みか登録養成機関が行う養成課程を修了する必要があります。受験資格はありません。

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不動産の価値を導き出す「不動産鑑定士」

土地や建物などの不動産は状況により価値が変化していきます。不動産を売却したい場合や贈与したい場合などに適正な価値を導き出す専門家が不動産鑑定士です。

不動産鑑定士になるには、不動産鑑定士試験に合格し、一定の実務経験が必要です。受験資格はありません。

不動産鑑定士試験の難易度とは?合格に必要な勉強時間は

その他の士業

ここまで紹介した士業以外にも、宅建士、FP技能士、一級建築士、マンション管理士、土木施工管理技士、気象予報士、自動車整備士など、私たちの生活をサポートしてくれる士業が多くあります。どの資格も公益性の高く、唯一性のある資格です。

士業がオワコンって本当なのか?

AI技術の進化などにより、士業の業務がどんどん自動化されており、「士業はオワコン」という風潮が世間で流れていますが、本当に士業はオワコンなのでしょうか。

確かにAIは膨大なデータを最適化することに長けていますが、最終的なジャッジを行うのは人です。また、データを分析する以外の判断や、情報が多くない事象などについてはAIは得意と言えず、どうしても人が判断するしかないのです。
様々な士業が莫大な時間をかけて得た知識と経験、柔軟な思考に勝るものはありません。

AI技術の進化により、士業の単純業務が減り、AIができない部分に力を入れることができるようになるため、さらに充実したサービス提供することができるようになるでしょう。士業はオワコンではなく、AI技術によりさらに進化した士業になるのではないでしょうか。

そのためにはAIで何ができるのかを理解することです。AIにも苦手なこともありますので、ポイントを理解し、どのような経験を積むことが将来につながるのかを検討してみてください。

近年では、AIの急激な進化だけではなく、ITに関連した様々なキーワードが会計業界でもトレンドとなっています。
たとえば、DX推進、デジタル化、電子帳簿保存法、電子契約、RPA、クラウド会計ソフト、などなど、これらは既に会計業界にも深く浸透しようとしています。

IT活用することで業務効率化を推進し、単純作業は自動化することで、作業時間も軽減することができ、AIが不得意とする「考える仕事」に時間を費やすことになるはずです。

会計業界でも深刻な人材不足といわれており、経験者の中途採用に苦労されている会計事務所も非常に多いのです。
現在のところ、会計業界の人材不足が解消される兆しはみうけられないため、今後も慢性的な人材不足が続くことは間違いありませんので、IT活用などによる業務効率化することで必要なリソースを軽減することは、もはや必須となってくるでしょう。

これからの士業は、単純作業を極力減らし、「考える仕事」を増やすことが重要となってくるはずです。

このIT活用、デジタル化の大きなうねりについていけないと、これからの会計業界から取り残されてしまう可能性すらあるでしょう。

士業はオワコンなのか?

まとめ

士業に様々な種類があり、種類によっては8士業や10士業と呼ばれています。これらの士業になるためには、難関といわれる国家資格や民間資格を取得しなければならず、簡単なことではありません。

独立開業を検討しているのであれば、士業としての独立も検討してみてはいかがでしょうか。専門性が‘高く、独占業務を持つ士業であれば、独立開業も夢ではありません。自分がどのようなフィールドで活躍したいのかを見極め、どの資格を取得すればいいのかを考えてみましょう。

また、AIの進化やIT活用の発達により、税理士、会計士などの仕事はなくなるのではないかという記事も散見しますが、なぜそのような意見があるのかを把握し、将来なくなる職業を選択せずに、将来も必要とされる職業を目指しましょう。

士業は人でなければできない職業です。国民をサポートする仕事はこれからも必要とされるでしょう。
また、明確にそのことを意識されている士業の人であれば、どのような経験を積むべきなのかを理解されていて、キャリアパスを計画しているのだと思います。

士業の資格を目指している人、目指そうとしている人は、どのような計画をたてるかによって将来が変わってきます。
会計事務所などに努めていれば、同じ境遇の先輩税理士などが在籍している可能性が大きので、メンターとして相談してみるといいでしょう。

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