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不正会計処理

公認会計士や税理士の主な役割は、事業における資金や税金などといった会計の流れを、適正に管理・処理することです。財務や納税に関わる仕事ですから、もちろん公正で不備のない会計処理が求められます。しかし、残念ながら企業や個人事業主による不正な会計処理はあとを絶たず、有名企業や大手企業による不正会計もしばしばニュースに取り上げられているのが現状です。
とはいえ、公認会計士・税理士として働いている人や、これから働こう思っている人の多くは、こうした不正会計処理を良しとせず、未然に防ぎたいと考えていることでしょう。そこでここでは、不正会計処理の原因や対策方法などについて解説していきます。

☆不正会計処理について正しく理解しておこう

不正会計処理とは、財務諸表の利用者を欺くために、財務諸表に意図的な虚偽表示を記載する行為を指します。さらに、計上しなければならない金額を意図的に計上しない、必要とされる開示を意図的に行わないといったことも、不正会計処理に該当します。不正を行う目的は、不当または違法な利益を得ることで、経営者や従業員、もしくは第三者の手によって実行されます。
意図的に会計情報が偽装・改ざん・隠蔽されるため、社内のチェックシステムが有効に機能しないケースが多いのが特徴です。特に経営者の指示で行われていた場合、不正が巧妙化しやすく、公認会計士や税理士といったプロでさえ見抜くのが難しくなります。加えて、一度でも不正会計処理が行われると、より大きな利益を求めたり不正の辻褄を合わせたりといった理由で、さらなる不正が継続的に繰り返されてしまいがちです。その結果、不正による損失額や、着服・横領の金額が大きくなりやすいといった危険性も孕んでいます。
不正会計処理とよく似た言葉に不適切会計処理がありますが、その定義は少し異なります。不適切会計処理とは、意図的であるか否かに関係なく、財務諸表の作成時に入手可能な情報を適切に使用しなかった、または誤用したことによる間違った会計処理を意味します。ですから、会計処理におけるケアレスミスなども、不適切会計処理に含まれます。つまり、不正会計処理という言葉は、財務諸表に関する虚偽の申告を意図的に実行したことが明確な場合にのみ、使用されることになります。

☆不正会計処理は4つに分類される!

不正会計処理の内容は、主に「売上の前倒し・架空計上」「費用の先送り・不計上」「資産の評価替え・架空計上」「負債の評価替え・不計上」の4つに分類されます。「売上の前倒し・架空計上」とは、決算後に回収される予定の売上金や売掛金を、決算が行われるよりも先に前倒しで決算書に盛り込んでしまう方法です。売上の回収時期が早まるだけで、企業に入る金額の合計自体に変化はありません。しかしながら、決算後に回収するはずの売上を架空計上するわけですから、不正の決算ということになります。
「費用の先送り・不計上」とは、本来なら当期の決算時に計上しなければならない費用を、翌期に先送りする方法です。ほかにも、費用として計上しなければならないものを資産として計上して費用化を先送りにしたり、在庫を多めに計上して売上原価を少なくしたりなどといった方法もあります。決算書に計上すべきものを意図的に計上せず、虚偽や改ざんを行う以上、不正な会計処理に当たります。
「資産の評価替え・架空計上」は、資産の評価を偽造・改ざんする方法です。資産の評価額を付け替えることで、決算において過大計上や過少計上を実行します。それから、架空の資産を決算書に組み込むというやり方もあります。「負債の評価替え・不計上」は、負債の評価を偽造・改ざんする方法です。負債額を本来よりも少なく偽って計上する、負債をなかったものとして計上を行わないなどといった手法があります。資産や負債を虚偽報告する評価替えも、やはり不正行為です。

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☆不正会計処理の原因はなにか?

★写真に写っている領収書は自身で作成したものです。

不正会計処理の原因として挙げられるのは、まず競争の激化です。市場や顧客のシェア獲得競争、商品やサービスの価格競争などに勝ち残るため、不正に手を染めてしまうといったパターンが見られます。また、予算未達も原因の一例です。予算が未達になると、従業員のモチベーション低下や役員の経営責任問題につながることがあるため、なるべく回避したいというのが企業や経営者の本音だといえるでしょう。それから、業績の悪化も不正を招く大きな原因です。銀行や取引先、投資家や監督官庁などといった外部に経営状態を良く見せようとして、虚偽の会計処理を行ってしまうということがあります。
さらに、外部からの利益供与やプレッシャーも不正の一因です。違法な利益供与を得るためだったり、利益供与を行った相手からさらなる利益を求められたりすることで、不正が蔓延してしまうことがあります。ほかにも、内部統制に不備があることで、不正が引き起こされてしまうケースも見られます。特定の従業員に権力が集中している、社内のチェックシステムに不備があるなどといったことが、従業員の着服や横領の引き金となります。

☆不正会計処理を防ぐ対策をしよう!

不正会計処理を防止する対策として有効なのは、社内のチェックシステムの強化です。決済や財務報告における統制手続きを効果的に機能させるため、マニュアルの改善やアップデートを試みましょう。チェックシステムが定期的に更新されることで、会計ミスや不正会計処理を発見できる可能性が高くなります。それから、内部統制の強化を図り、不正行為が行えないような土壌を作ることも重要です。従業員のモラルを高めて監視体制を設けたり、内部通報者が保護されるような仕組みを作ったりといった対策を講じましょう。
そして、従業員に会計業務についての知識を身につけさせることも大切です。会計に関する知識を持つ従業員が増えることで、会計ミスや不正の見過ごしのリスクを軽減させることができます。そうした従業員が幅広く情報共有できる環境を整えられれば、より不正防止効果が高まるでしょう。公認会計士や税理士がプロの視点でアドバイスすることも、有効な対策の1つです。

☆まとめ

どんなに優れた公認会計士や税理士でも、経営者主導や企業ぐるみの不正を見抜くことはなかなかに困難です。そのため、公認会計士や税理士として働く場合は企業に対し、会計を通じて企業の業績や財政状態を適切に報告・説明する責任があることを、充分に理解させる必要があるでしょう。また、公認会計士・税理士側も、不正会計処理に関する対策を把握し、企業が適正な会計処理を行えるよう、しっかりとサポートしていくことが大切です。

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