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独立するなら知っておきたい!税理士の顧問料の相場と適正料金

税理士として働いている人や、将来税理士になりたいという人にとって、独立開業はキャリアプランにおける大きな選択肢の一つといえるでしょう。独立して個人事務所を構えれば、その後は努力次第で収入額を大幅に増やすこともできます。その際、独立して成功するかどうかの分かれ目になるポイントの一つが、顧問料の設定です。税理士事務所などに所属している場合には、顧問料について深く考える機会はそれほど多くないでしょう。しかし、独立した場合には顧問料の設定を自分でしなければなりません。そのためには、独立する前にあらかじめ顧問料の仕組みや相場観についてよく把握しておくことが大切です。高すぎても安すぎても、事務所の経営に大きな支障をきたす恐れがあるからです。そこで、今回は顧問料の相場や決まり方、適正料金について詳しく解説しましょう。

☆全国の税理士顧問料の相場

まずは事前知識として、過去には税理士会が定める報酬規定というものが存在したことを知っておきましょう。かつては税理士報酬規定として、たとえば法人税の場合、資本金が500万円以内で年取引金額が5000万円以内だと、報酬料は5万円以内でした。この金額には税務代理や税務相談も含み、税務書類を作成した場合には別途報酬を受け取ることができました。
平成13年の税理士法改正によってこういった規定そのものはなくなり、それぞれの税理士事務所は独自の報酬規定を作成することができるようになりました。しかし、報酬規定が撤廃されたからといって、報酬規定そのものが不要となったというわけではありません。消費者保護の観点から見れば、報酬規定が撤廃されたからこそ、それぞれの税理士事務所はこれまでよりも明確な顧問料の根拠を提示しなければならなくなったともいえます。なぜその金額になるのかということをクライアントに対して詳細に説明し、合意を得ておくことが大切です。
平成26年4月の日本税理士連合会の調査によれば、顧問料は3~5万円程度が最も多くなっています。全体的に見れば、税理士報酬規定があった頃よりも撤廃された後のほうが相場価格は下がってきているといえるでしょう。ただし、実際には顧問料をいくらに設定するのかということは、どれだけのサービスをクライアントに対して施すのかということによります。

【税理士事務所.jp】税理士報酬規定

☆決算申告や年末調整で大きな報酬を得る

税理士事務所として収益を上げるためのポイントは、月額顧問料よりも年に1回の決算申告や年末調整の依頼をどれだけ受けることができるかだといわれています。決算料の相場としては20万円以下が最も多く、それに続いて10万円以下、30万円以下という順番です。一般的には、月額顧問料の4~6カ月分程度を決算料として設定している事務所が多いことをうかがえます。
決算料をいくらに設定するかを決める根拠は2つあります。まずは、「その年度の責任料」です。クライアントからすれば、もしも毎月顧問料を支払っているならば、それに加えて決算料も払わなければならないのはおかしいと感じるかもしれません。しかし、決算における税理士の業務とは、クライアントの税務が滞りなく終わることです。つまり、毎月の顧問料は「その月の責任料」であり、決算料は「その年度の責任料」なのです。毎月の税務を滞りなくすませていても、決算時の税務で不備があればすべてが無駄になってしまいます。もう一つの根拠は、「作業料」です。確定申告書や法人税申告書の作成のためには、多くの書類を作成する必要があります。そういった書類を作成するためにかかる時間やコストの料金が、決算料の中には含まれているのです。
独立した場合には、これらの根拠を踏まえたうえで決算料の設定をすることが大切です。また、そのことをクライアントに対してしっかり説明できるようにしておきましょう。

【ファンビジ】税理士顧問料はどうやって決まっているの?【会計事務所報酬の根拠とは?】

☆顧問料はどうやって決まる?

毎月の顧問料を設定する場合、その基準は3つあります。それは「売上高」「作業量」「作業の難易度」です。
一般的には、顧問料はクライアントの売上高によって変動します。これは、その会社の売上高が毎月行わなければならない税務の量と比例していることが多いためです。この売上高と訪問回数によって、月額顧問料がいくらになるのかを設定している税理士事務所が多く見られます。しかし、たとえば業務上仕入れの必要がないコンサルタント業と、海外のさまざまな地域から仕入れを行っている小売業とでは、売上高が同じでもそのために必要となる業務量は変わってくるでしょう。そうした場合には、特別に必要となる業務量に応じて顧問料が加味されることもあります。
従業員の人数が多い場合や記帳作業が煩雑な場合などには、売上高ではなく作業量が基準となります。年末調整の業務などは従業員の人数が作業量を決定するためです。そのほか、記帳代行も売上高ではなく作業量を基準として料金が設定されます。
顧問料には、作業の難易度によって料金が加味されることもあります。たとえば、決算間近での税理士事務所の乗り換えなど、期日が迫っている場合です。そのほか、病院や不動産といった特定業種は業務において専門家の意見を聞く必要があるため、難易度による料金が加味されます。その場合には難易度加算がある、ということをクライアントに対してよく説明しておく必要があるでしょう。

【switch】税理士報酬の相場と適正な税理士報酬を見極めるポイント

☆サービス内容と顧問料に関する説明はしっかりと

顧問料の設定基準が3つに分かれているのは、業務における適性基準がその会社の業種や業態によって異なるからです。このことを理解するためには、チャージという概念をよく念頭においておく必要があるでしょう。
チャージとは、作業時間や拘束時間に応じて発生する報酬です。たとえば、顧問料が同じ月額5万円でも、売上高5億円の会社からチャージする5万円と、売上高1000万円の会社からチャージする5万円ではまったく価値が異なります。というのは、もしクライアントが売上高5億円の会社だった場合には、それだけ処理しなければならない作業が複雑になるからです。そうすると、一定の時間内で行える作業が必然的に少なくなるだけでなく、人件費などのさまざまな経費が発生することになります。一方、売上高1000万円の会社の場合、処理しなければならない作業は売上高5億円の会社ほどではありません。また、そのためにかかる経費や人件費も安くすみます。売上高1000万円の会社であれば毎月5万円の顧問料で充分依頼に応えることができても、売上高5億円の会社の場合にはそれができなくなる、というわけです。
さらに、サービス内容や訪問回数など、どの程度までその会社の会計業務にコミットするのかによっても顧問料は変わってきます。これは、クライアントの会計業務にコミットすればするほど、それだけ作業量やその作業に対する責任が増加するためです。契約時には、クライアントが金額に対して不満を感じることがないようしっかり説明し、不明な点がないかどうかをあらかじめ確かめておくことが重要です。

【林義章税理士事務所】タイムチャージと時給

☆顧問料で差別化するのはやめる

税理士事務所の成功ノウハウにはさまざまなものがありますが、顧問料で差別化するのは基本的に避けたほうがよいでしょう。というのは、いくら顧問料を安くして集客したとしても、経営が苦しくなるだけだからです。そもそも、顧問料の相場には根拠があります。少しでも多く顧客を集めようとして顧問料を下げても、そのことによって業務内容そのものを減らすことができるわけではありません。また、顧問料が安いのだから業務をおざなりにしてもよいというわけでもありません。むしろ「安かろう悪かろう」というようなイメージを持たれてしまうことは、経営を続けていくうえで悪影響にしかならないでしょう。
他の税理士事務所と差別化したいのであれば、きめ細かいサービスを充実させるなど、どうすればクライアントの満足度を高めることができるのか、という点に意識を向けるべきです。あるいは、インターネットや口コミを上手に活用するなど、集客方法で差別化するのも効果的です。

☆まとめ

税理士の顧問料はクライアントにとって毎月出ていく出費になります。そのため、顧問料が一定の規模になればそれだけ負担も多くなり、クライアント側から「なぜこの金額なのか」といった不満が起きやすくなります。そのような場合には、なぜ料金がその金額になるのかという根拠をしっかりと説明できるようにしておくことが大切です。そのうえで、価格を下げるのではなく、より満足してもらうためにはどうすればよいのかを考えることのほうが大切だといえるでしょう。
また、あらかじめ顧問料の相場観を身に付けておくことは、安定した経営を続けていくことにもつながります。無理な価格設定でサービスを悪化させるよりも、作業の効率化や人件費の削減などに注力して、チャージあたりの利益を増やすことが成功への近道だといえるでしょう。

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