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不動産鑑定士試験の難易度とは

不動産鑑定士試験の難易度はどのくらい?難しすぎると言われる理由を解説

2024/10/22

不動産鑑定士は不動産関連の資格の中でも試験内容も難易度が高く、最難関国家資格といわれているのをご存知でしょうか。宅建士や土地家屋鑑定士など、不動産業界に関する資格は数多くありますが、不動産鑑定士は比較にならないほどの高難度です。

これから受験を検討されている人の中には、下記のような疑問をお持ちの方がいると思います。

  • 不動産鑑定士試験はどれくらいの合格率、難易度なのか?
  • 不動産鑑定士試験に合格するには勉強時間がどれほど必要なのか?

不動産鑑定士は、日本における3大国家資格と言われているほどの国家資格です。下記の3つが3大国家資格といわれており、いずれも難易度の高い超難関国家試験を突破しなくてはなりません。

  • 弁護士(司法試験)
  • 公認会計士
  • 不動産鑑定士

本記事では、不動産鑑定士の試験概要や、難易度・合格率の分析、必要な勉強時間がどれくらいなのかなどを詳しく解説いたします。

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不動産鑑定士は難易度が高い国家試験

ここでは不動産鑑定士の難易度について合格率や合格ラインの観点から見ていきます。

不動産鑑定士試験の合格率は?

不動産鑑定士試験の過去10年間の合格率については、短答式と論文式で以下のように推移しています。

不動産鑑定士試験の合格率

実施年度 短答式 論文式
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
令和5年度(2023年) 1,647人 553人 33.5% 885人 146人 16.4%
令和4年度(2022年) 1,726人 626人 36.2% 871人 173人 16.4%
令和3年度(2021年) 1,709人 621人 36.3% 809人 135人 16.7%
令和2年度(2020年) 1,415人 468人 33.1% 764人 135人 17.7%
令和元年度(2019年) 1,767人 573人 32.4% 810人 121人 14.9%
平成30年度(2018年) 1,751人 584人 33.4% 789人 117人 14.8%
平成29年度(2017年) 1,613人 524人 32.5% 733人 106人 14.5%
平成28年度(2016年) 1,568人 511人 32.6% 708人 103人 14.5%
平成27年度(2015年) 1,473人 451人 30.6% 706人 100人 14.16%
平成26年度(2014年) 1,527人 461人 30.2% 745人 84人 11.3%

過去10年の平均合格率は、短答式試験は33%程度で3人に1人、論文式試験は16%程度で6人に1人程度は合格している計算になります。

この数値だけ見るとわりと受かりやすい試験に思えるかもしれませんが、上記の受験者数は「実際に受験した人の数」で、実は数字には表れていない受験予定者がいるのです。

例えば令和5年度(2023年)では、短答式試験の受験者数は1,647人ですが申込者数は2072人で425人の未受験者が、論文式試験の受験者数は885人ですが申込者数は1,364人で479人の未受験者がいるのです。

未受験者は試験当日に何らかの都合で受験しなかったことが推測されます。例えば短答式試験には合格したものの短答式の勉強しかしてこなかったため論文式試験までは準備が至らず受験しなかった人や、論文式試験は3日間ありますが1日目にうまく出来なかったと思ったため2日目以降受験しない人など、申し込んだものの受験しない人が一定数います。

仮に未受験者も含めて合格率を算出すると、短答式試験は26%程度、論文式試験は10%程度になります。従って公表されている合格率だけで安易に難易度を測ることはできません。

参考:国土交通省「不動産鑑定士試験 試験結果情報」

不動産鑑定士試験の合格点・合格ライン

不動産鑑定士試験は短答式と論文式の2段階で実施されます。

短答式試験では「不動産に関する行政法規(行政法規)」「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」が出題され、それぞれの科目に対して40問100点満点となります。総合点で概ね7割を基準に土地鑑定委員会が相当と認めた得点をとることができれば、短答式試験は合格となります。短答式試験は200点満点のうち、7割(140点)以上の得点を目指す試験です。

いっぽう論文式試験では「民法」「経済学」「会計学」「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」が出題されます。鑑定理論は「論文」と「演習」の2通りが出題され、高いレベルの知識が要求されます。それぞれの科目に対して2問の出題がなされ100点満点を評価され、総合点で概ね6割を合格ラインとして土地鑑定委員会が相当と認めた得点がとれれば合格です。

参考:国土交通省「不動産鑑定士試験」

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不動産鑑定士試験の詳細

不動産鑑定士試験は、不動産鑑定士になろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することをその目的として 短答式及び論文式による筆記の方法により行われる試験制度となっています。

また、不動産鑑定士の受験資格は平成18年に撤廃されており、年齢や学歴にかかわらず、受験できるようになりました。

短答式試験は次の2科目によって構成されています。

  • 不動産に関する行政法規(行政法規)
  • 不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)

論文式試験は次の4科目によって構成されています。

  • 民法
  • 経済学
  • 会計学
  • 不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)

不動産鑑定士試験の要は「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」です。「不動産鑑定評価基準」と「運用上の留意事項」の2つを根拠として、不動産鑑定士がどのような理論にもとづき、どのような手順で不動産の鑑定評価をおこなうかの知識が問われます。

短答式試験に合格すると論文式試験がすぐあとに控えているので、短答式試験の段階から、「不動産の鑑定評価に関する理論(鑑定理論)」の対策準備をする必要があります。

近年、東京都内のマンション価格は上がり続けていると言われており、不動産は経済とも密接な関係がありますので、不動産鑑定士の科目としても経済学がある通り、幅広い知識を得られるのも特徴です。

引用:国土交通省「不動産鑑定士試験 試験結果情報」

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不動産鑑定士の合格に必要な勉強時間

独学で不動産鑑定士に合格するには

不動産鑑定士試験に合格するためには、およそ2,500〜3,000時間の勉強時間が必要とされています。何年後の合格を目指すかのプランによって、勉強するペースも変わってきます。

例えば1年で合格を目指すとした場合、スムーズに進んでも1日あたり7〜8時間程度の勉強時間が必要になりますが、ほとんどの人にとってこの勉強時間を確保することは難しいでしょう。2年で合格を目指すとした場合なら、1日あたり3〜4時間程度の勉強時間ということになりますから、2年間という学習期間をかけてじっくりと合格を目指すのが一般的です。

なお、公認会計士試験や司法試験に合格していると科目免除があり、必要な勉強量をもっと圧縮することができます。

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不動産鑑定士試験の偏差値

不動産鑑定士の試験自体には偏差値のような具体的な指標は存在しませんが、以下の理由からその難易度は非常に高いとされています。

  • 短答式・論文式試験の両方を突破できるのは全受験生の6〜7%であること
  • 法律や経済、会計、不動産に関する幅広い知識が要求されるため、学習の量や理解力が求められる試験であること
  • 司法試験や公認会計士試験に並ぶ難関国家資格であること

これらを総合的に考慮すると、偏差値は65〜70以上と評価されることがあります。

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不動産鑑定士は独学で目指せるのか?

不動産鑑定士試験を突破するためには、高度な知識と十分な問題演習が必要です。独学で勉強することもできますが、試験対策のために必要十分な書籍が多くはないため、複数の書籍を使いながら自己学習で知識を身に着けていかなければなりません。

独学で行う場合、過去問の問題演習を行うために、市販の問題集を利用する必要がありますが、毎年法律は改定されるので、最新のものを購入しなければならず、コストが非常にかかります。

したがって、効率的に学習を進めたいということであれば、専門的な講義を受けられる予備校などのスクールへの通学するのが良いでしょう。もちろん、独学では絶対に合格できないということはありません。独学での合格を目指す場合には、信頼できる教科書と問題集を用意し、十分な勉強時間を確保して学習をすすめることが必要です。

不動産鑑定士試験を突破するポイント

不動産鑑定士試験に合格するポイント

ここでは不動産鑑定士試験を突破するためのポイントについて解説します。

短期合格を目指さず勉強時間を十分に確保する

不動産鑑定士試験は、非常に幅広い分野から出題されます。このため短期間で全ての分野を効率的に学ぶのは難しく、焦って学習を進めると理解が浅くなったり、重要な部分を見落としたりするリスクがあります。安易に短期合格を目指すと逆に長期化してしまう恐れがあるため、長期的な視点で計画的に学習することが重要です。十分な時間を確保し、焦らずに基礎から応用までしっかりと学び、理解を深めることで、合格への道が開かれるでしょう。
 

全科目をまんべんなく対策する

不動産鑑定士試験では、全科目をまんべんなく勉強しなければなりません。というのも、不動産鑑定士試験では必要最低得点比率といういわゆる「足切り」の制度が設けられているからです。これは、たとえ総合計で合格点に到達していても、各科目で一定水準の点数が取れなかったら不合格にされてしまうルールです。得意な科目で得点を稼いで、苦手な科目の勉強はおざなりにするといった作戦では合格できないため、この点も不動産鑑定士試験の難易度を高めている理由となります。

反復して問題を解き理解を深める

不動産鑑定士試験で合格を目指すには、ただ知識を詰め込むだけでなく、反復して問題を解くことが不可欠です。問題を繰り返し解くことで、知識の定着、出題形式への慣れ、理解の深化、応用力の強化、そして本番での自信を養うことができるため、総合的な合格の可能性が高まります。

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不動産鑑定士は高難易度、長期戦に備えましょう

不動産鑑定士は難関試験ゆえに勉強量も多く、一般的に2年近い準備期間がかかります。従って高いモチベーションを保って試験勉強を続けることが必要ですが、どうしても長丁場となると精神的な負担が大きいため、適切なメンタルケアが重要になります。

例えば、下記のようなメンタルケアの方法があります。

  • 長時間勉強ばかり続けるのではなく適度な休息を取りながら集中力を維持する
  • 途中で小さな目標を設定し達成することでモチベーションを維持する
  • 合格した後のキャリアプランや高収入をイメージしてモチベーションを高める

将来的には独立開業というキャリアパスも描くことができますので、まずは資格を取得し、実務経験を積むことが大切です。独立開業が成功すれば年収を大きく上がります、

不動産鑑定士に合格すればメリットも大きい資格ですから、幅広いキャリアや高収入も見込めるので、上手くモチベーションを維持しながら目指してみてはいかがでしょうか。

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