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シェアードサービスは広がるのか

シェアードサービスとは?メリット・デメリットや事例を紹介

シェアードサービスとは、主に複数の子会社を持つグループ企業が導入している経営手法です。人事、総務、情報システムなどの間接業務(直接利益を生まない業務)を一括管理し、業務の効率化、コスト削減を図ることが目的です。近年、導入が進んでいるシェアードサービスの内容や、メリット・デメリット、運用方法、導入事例などについて詳しく紹介します。

シェアードサービスとは

シェアードサービスとは、多くの組織を持つ大企業などが導入している経営効率化の手法です。それぞれの組織で重複する業務を切り離し、シェアードサービスセンターと呼ばれる一つの部門に集約します。一ヶ所にまとめることで重複していた業務にかかるコストを削減し、経営をスリム化するのが目的です。もともと、シェアードサービスはアメリカのGE社が導入したのが最初のケースと言われています。社内の各組織にあった伝票処理などの業務を1つの部門に集約し、業務のスリム化を実現させました。日本においても1997年、純粋持株会社の解禁に伴い、企業のグループ経営(ホールディングス)が進んだことで、業務の効率化を図るべくシェアードサービスの活用が拡大しました。

大手が導入するシェアドサービスとは

シェアードサービスの運用方法

シェアードサービスを運用するには、主に次の2つの方法があります。一つは「子会社化」する方法です。子会社化することで、企業として個別に財務諸表を作成するので、業績の良し悪しを「数字」でチェックすることができます。業績が好調なら、新しい利益を生み出す事業として展開することも可能です。

もう一つの方法は、「本社の一部門」として運用する方法です。一部門として導入する割合は、子会社にするほど大きな組織変更がないため、シェアードサービスへの移行が円滑に進むメリットがあります。新しいスタッフを入れなくても、本社スタッフをそのまま業務移行できるので、導入に伴う混乱も避けることができます。

税理士をつけないことによるデメリットとは

シェアードサービスとBPOの違い

シェアードサービスと似ているサービスに、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)があります。シェアードサービスは、企業のグループ内に部門を設けて業務を集約させる仕組みですが、BPOは、外部業者に業務委託する場合に活用します。BPOの業務領域も、人事、物流、開発、マーケティング、情報システムなど多岐に渡ります。

シェアードサービスもBPOも、業務効率やコスト削減を行う目的は同じですが、その業務を「どこに依頼するか」が異なります。グループ会社や本部の一部の場合は、「シェアードサービス」、外部委託業者の場合は、「BPO」と認識しましょう。

シェアードサービスの対象となる業務

では、シェアードサービスは、どのような組織のどんな業務が対象となるのでしょうか?その対象には次のようなものがあります。

●人事部門
労務管理、給与計算、社会保険手続き、健康管理など

●総務部門
備品・消耗品管理、会議室管理、アカウント管理など

●経理部門
入出金管理、受発注管理、予算実績管理、税務など

●法務部門
契約管理、労働紛争対応など

●情報システム部門
社内システム運用、保守など

シェアードサービスのメリット

シェアードサービスでは、グループ企業内で重複していた業務を一つに集約するので、これまでかかっていた人件費や設備を削減することができます。また、バラバラで行っていた業務をまとめることで、業務の品質改善も実現できます。業務を進めるプロセスが定型化されるため、品質が均一化された業務が行われます。さらに、業務の専門性も高まりますので、グループ外の企業にも提供できるレベルになれば、新たな収益が期待できる新規サービスの展開にもつながります。

シェアードサービスのデメリット

一方で、デメリットとしては、初期費用の高さが挙げられます。複数の業務を集約するにあたって、経理、人事、財務などの各部門が使用していたシステムを統合しなければなりません、これらを一元管理するのは大掛かりなプロジェクトになりますので、システムやデータ統合に必要なコストがかかります。運用がはじまった後も、業務統合が上手く行っているのかどうかも把握しにくく、軌道に乗るまでに時間がかかるデメリットがあります。

このように、複数あった業務を統合することで、そのノウハウが蓄積できる利点があるものの、すべてを集約するのではなく、一部を社内で維持した方が良いケースもあります。例えば、情報システムの運用は、社内の一部署が主体となって行うことが多いのですが、シェアードサービスに集約してしまうと、社外の子会社が運用にあたるため、仮にシステム変更が生じた場合、その手続きを子会社を通して行わなければならず、一括管理しにくい状況が生まれる可能性があります。

シェアドサービスはコスト削減になる?

シェアードサービスの事例

実際にどのような企業がシェアードサービスを導入しているのでしょうか。その事例をいくつか紹介します。

日産クリエイティブサービスの場合

日産クリエイティブサービスでは、業績の向上を図るべく、本業でもある自動車の生産・販売に専念できる改革を行いました。最初に行ったのは、直接利益を生まない、人事、総務、経理などの間接業務の「可視化」でした。その結果、バラバラに散在していた間接業務を一つに集約できると見込み、全社を挙げて間接業務の一括管理に取り組み、短期間で成し遂げることができました。

京王電鉄の場合

鉄道事業をメインにグループ事業を展開する京王電鉄では、人事関連でシェアードサービスを導入。人事にかかるランニングコストを10年間で約20%低減化することを目標に掲げました。同社では早くからシェアードサービスに取り組んできましたが、初期投資に膨大なコストがかかった反省から、その後のシェアードサービス導入の際には、既存の方法に標準を合わせ、追加機能の開発をできるだけ行わない方針を取りました。その結果、コストダウンにもつながり、業務の効率化に成功しました。

P&Gの場合

世界最大の消費財メーカーP&Gでは、多くの企業が導入したシェアードサービスとは、まったく異なる方法で成果を挙げました。トップダウンにより従来のプロセスやシステムにこだわらず、業務移行と標準化を一気に推し進めました。まず、「ビューディ・グルーミング」「ヘルス」「ハウスホールドケア」の3つの事業を組織し、各事業における人事、会計、IT業務を統合しました。組織の集約化と業務の効率化をわずか6ヶ月で構築。結果、10億ドルを超えるコスト削減に成功しました。

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シェアードサービスが今後拡大していくと、企業経営の在り方も大きく変わっていくことでしょう。経理部門もシェアードサービスの対象でもあるため、経理業務に従事される方の働き方も変わっていくことが予想されます。また、今回解説したシェアードサービスに関しては、あくまでも複数の組織を傘下に持つ大企業が対象になりますが、それ以外の中小企業においても、経理業務の効率化やスリム化の流れが進んでいく可能性はあります。

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