ホワイトな税理士事務所の見分け方

ホワイトな税理士事務所の特徴と働きやすい職場の見分け方

2024/12/15

税理士は激務といわれることも多い業種であり、税理士事務所にはホワイトな事務所とブラックな事務所が存在します。ホワイトな税理士事務所の特徴や見分け方、税理士事務所の繁忙期などについて、本記事で解説していきます。

■□■□会計業界へ効率的に転職活動を進めるなら専門転職サイト「会計求人プラス」が最適!完全無料の会員登録はこちらから■□■□

ホワイトな税理士事務所の特徴

ホワイトな税理士事務所の特徴とは

労働環境が整った税理事務所の特徴としては、つぎのような点があげられます。以下をすべて満たすからといって必ずホワイトとは限りませんが、少なくとも劣悪な労働環境を強いられるブラック事務所である可能性は低いといえるでしょう。

税理士が複数名いる

税理士が複数名いると業務を分担できるため、過度な負担を強いられるケースが少ないでしょう。各税理士が担当する業務が明確になっていて、業務量に適したアシスタント人数が割り振られている、いわゆるチーム体制が敷かれている税理士事務所が理想です。このような税理士事務所は各人に対して適切な業務量が設定されており、残業が少ないケースが多いです。税理士受験を目指すうえでも良い環境といえます。

税理士受験生がいる、合格者がいる

働きながらでも合格を目指せる環境であるかどうかも判断ポイントのひとつです。税理士受験生が在籍していたり、税理士試験合格者や科目合格者を輩出したりしている税理士事務所はホワイトの傾向があるといえるでしょう。特に自身がこれから税理士資格取得を目指すのであれば、働きながら資格取得を果たした前例のある事務所を選ぶと配慮してもらえる可能性は高まります。

女性が活躍している

女性が活躍している職場は産休や育休といった制度が充実していることが多く、ホワイト税理士事務所かどうかを見分けるヒントになります。産休や育休は制度として存在していても、実際には運用がままならず寿退社せざるを得ない税理士事務所が存在するのが実情です。前述したチーム制を導入しているような税理士事務所は産休や育休を取得しやすく、それを含めた稼働調整が行われていることから、残業コントロールも同様になされている可能性が高いと言えます。

男女比率が半々近い

税理士事務所で働く方々の男女比率は、あらかじめ確認しておきたいポイントの一つです。税理士は女性よりも男性が多い業種ですが、税理士補助や経理代行といったパート職員は従来より女性の方が多くなっており、事務所全体では男女比率が半々近いところが多くなっています。男女比率が必ず半々である必要はありませんが、極端に偏っていると居心地の悪さがあるかもしれないため、その点は確認しておいたほうがよいでしょう。

残業や休日出勤が少ない

在籍している職員の残業時間や休日出勤日数の状況を確認しましょう。法人決算や個人の確定申告時期といった繁忙期の残業はある程度仕方ありませんが、閑散期に残業や休日出勤が多い事務所はブラックの可能性があります。閑散期に相続税対応やM&A関連業務といった時期に左右されない業務がたまたま重なって残業が多かった、というように理由があればよいですが、そうでないにも関わらず残業や休日出勤が年間通して発生するような事務所は避けたほうがよいでしょう。

給与水準が十分

給与水準が業種やエリアに対して妥当であるかどうかも判断ポイントのひとつです。顧客が増えていっているところは利益も増え、給与も高くなります。反対に給与水準が低いとみられる場合は顧客が離れていっていたり、業務効率化を怠って無駄な作業が多発していたりと経営がうまくいっていない懸念があります。ゆくゆくはスタッフ数を減らしてコストカットにつなげる可能性もあり、その結果ブラック税理士事務所となることが考えられます。

また給与が高い場合でも、基本給ではなく残業代が多くを占めるケースは要注意です。残業をする前提で業務コントロールが行われている場合、ブラックな労働環境である可能性もあるため、できるだけ実態を把握できるのが望ましいです。

有給消化率が高い

働くスタッフ職員の有休消化率が高いと、ホワイト税理士事務所である可能性は高まります。有休が取得できるということは各スタッフの業務量コントロールが効いていることの証であるといえるからです。有休休暇を取りやすい雰囲気があれば、事務所全体でみた有休消化率も上がるでしょう。

離職率が低い

事務所全体での離職率がどのくらいかを確認しましょう。パートナーの転勤や両親の介護など個人の事情で辞めるケースはあるため離職率ゼロということはあり得ないでしょうが、働きやすい職場であれば辞めずに働き続ける方が多いと考えられます。一方で、税理士補助や会計事務は働き口を比較的見つけやすい業種でもあるため、他に条件のよい事務所があれば積極的に転職していく人が多いこともあります。離職率が低い職場であるかどうか、事前の確認がおすすめです。

会計業界での
働き方を改善したいなら

「会計求人プラス」

「残業が多い」「テレワーク対応した職場で働きたい」と思っていませんか? 会計事務所・税理士事務所で働き方を変えたいなら、専門の転職・求人サイト「会計求人プラス」がおすすめです。

税理士が活躍できる求人をご紹介!

税理士事務所はどこも激務なのか?

すべての税理士事務所が激務というわけではなく、事務所によって差はあります。ただし税理士事務所の規模の大小に関わらず、繁忙期は残業が増えてしまいがちです。繁忙期と閑散期の業務量差が激しい事務所が多く、繁忙期の残業の多さがクローズアップされて激務と言われています。

繁忙期、閑散期に関わらず激務になりがちな事務所も一部存在します。例えばM&Aや国際税務など難しい案件が多い事務所は、その期間中は激務となることがあります。

税理士の年間スケジュールと繁忙期

税理士事務所において業務が集中する時期は決まっており、個人か企業かなど抱えるクライアントの属性によってどの時期が繁忙期となるかが決まります。

11月~1月:年末調整

従業員の一年間の給与から差し引かれる所得税は、本来支払うべき税額と異なる場合があるため、正しい税額に合わせる必要があります。年末調整はどの企業も同じ時期に実施するため、クライアントから年末調整を多く請け負っているとこの時期は特に慌ただしくなります。

12月~1月:法定調書・給与支払報告書

給与や報酬などの支払に関連する書類の提出が、年末調整後から年始にかけて続きます。抱えるクライアント数が増えれば対応数も増え、さらに償却資産申告とも時期が重なるため、稼働が増える傾向にあります。

1月:償却資産の申告

保有している資産に対する税金である償却資産税の算定にあたり、その対象となる資産の申告が行われます。こちらもすべての企業や個人で同時期に行われる業務のため、抱えるクライアント数が多いと稼働増につながります。

1月~3月:個人の確定申告

個人の確定申告は2月中旬から3月中旬と時期が決まっており、個人のクライアントを多く抱える事務所はこの時期も忙しくなります。

4月~5月:3月決算法人確定申告

法人の決算申告は決算月の末日の翌日から2ヶ月以内と決まっており、3月決算法人が多い日本では4~5月に決算申告業務が集中し、特に5月は多忙を極めます。

上記に当てはまらない期間、例えば6~10月頃は閑散期となる税理士事務所も多くあります。

会計業界での
働き方を改善したいなら

「会計求人プラス」

「残業が多い」「テレワーク対応した職場で働きたい」と思っていませんか? 会計事務所・税理士事務所で働き方を変えたいなら、専門の転職・求人サイト「会計求人プラス」がおすすめです。

税理士が活躍できる求人をご紹介!

税理士事務所も残業時間の抑制に取り組んでいる

残業時間の少ない税理士事務所とは

ワークライフバランスが謳われる昨今、税理士事務所も残業を抑制しようと様々な対策を施しています。

チーム体制による適切な業務量

税理士やアシスタントの単位で業務を割り振るのではなく、税理士とそれをサポートするアシスタントでチームを編成しチームごとに業務を割り振るチーム体制がとられている税理士事務所は、繁忙期であっても残業が少ないケースが多いです。チームごとに担当する業務が明確になっており、また業務量に適した人数がチームに割り振られます。各人に対して適切な業務量が設定されるため、残業が少なく済みます。またチーム内で業務を共有することで、新しい仕事にチャレンジできる成長の機会を多く得られるチャンスもあります。

IT活用による業務改善

ITを活用することで手作業を減らし、大幅な効率化を実現して残業を抑制している税理士事務所もあります。例えばRPAを利用した入力業務の自動化や、AIを使った仕訳業務の自動化、帳票類の電子化とOCRによる自動取り込み、クラウド会計ソフトの利用による銀行口座やクレジットカード明細の自動取り込みなどを取り入れる事務所が徐々に増えてきています。ITの活用によりミスが発生しない状況を作り出し、残業を抑えつつ収益の最大化を図ることができます。

税理士が活躍できる求人をご紹介!

労働環境が悪い税理士事務所があるのも事実

残業削減や労働環境整備といった施策にまったくといってよいほど手をつけていない、いわゆるブラックな税理士事務所もいまだ存在しています。前項で解説したホワイト税理士事務所の特徴をまったく満たさないような税理士事務所はブラックである可能性が高まるため、経営が安定しなかったり、労働環境がいつまでも改善されない、人の入れ替わりが激しく適切な引継ぎが行われない、所員がまとめて退所してしまう等のトラブルがつきまとうかもしれません。

求人情報でわからないことは転職エージェントや面接で確認

ここまでブラック税理士事務所とホワイト税理士事務所を見分けるポイントを紹介してきましたが、求人情報を見ただけでは判断できないものも多いでしょう。職員の男女比率や有給取得状況などは面接時に所長へ直接聞いてみるのもひとつの方法です。税理士事務所を訪問しての面接であれば、そこで事務所内の雰囲気を確認することもできるでしょう。

求人サイトから直接のルートではなく転職エージェントを介しての就職活動の場合は、面接で直接聞くよりも転職エージェント経由のほうが聞きやすいかもしれません。いずれにしても、就職を決める前に状況を把握したいものです。

有名な税理士事務所であれば、口コミサイトで働くスタッフのリアルな言葉を見ることができる場合もあります。大規模税理士事務所や税理士法人での勤務を考えている方は、ネット検索してみるのも一つの手です。

ホワイトな税理士事務所の特徴を知り自分に合った職場選びを

税理士事務所はホワイトな環境が増えていますが、残念ながらブラックな事務所も残っているのが現状です。残業の少ない所はホワイト、残業の多いところはブラックと言われがちですが、働きやすい環境いうのは人それぞれでしょう。ワークライフバランスが重要な人もいれば、残業が多くても経験を多く積みたいと思う人もいます。ホワイトな税理士事務所の特徴を参考に、自身にあった職場を探してみてください。

会計業界での
働き方を改善したいなら

「会計求人プラス」

「残業が多い」「テレワーク対応した職場で働きたい」と思っていませんか? 会計事務所・税理士事務所で働き方を変えたいなら、専門の転職・求人サイト「会計求人プラス」がおすすめです。

税理士が活躍できる求人をご紹介!

投稿者情報

会計求人プラスシ転職エージェントKU
会計求人プラスシ転職エージェントKU
会計事務所や税理士事務所、一般企業の経理職など会計業界の求人情報が豊富な「会計求人プラス」を運営し、多くの求職者の方、会計事務所の採用ご担当者とお話をさせていただいています転職エージェントです。
異業種から会計業界へ転職を希望している方をはじめ、これから税理士や公認会計士を目指す未経験の方や、今までの税務・会計の知識・経験を活かして年収アップやスキルアップしたい方などを全力で支援しています。
その一環として、会計業界でお役に立つ情報をお届けするために10年以上記事を書いています。是非、会計業界で働く人が楽しく、知識を得られるような情報をお伝えできればと思います。

ピックアップ求人

新着求人

-税理士
-, , ,