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どうやって決まるの?税理士の報酬相場と根拠について

2023/11/01

税理士として独立を考えるなら、自分が受け取る報酬っていくらに設定すれば良いのか、気になることでしょう。そもそも、他の事務所がいくらで対応しているのか、相場を知ることも重要です。

この記事では

・税理士がクライアントから頂戴する報酬ってどんなものがある?
・税理士の報酬はどうやって決めたら良い?
・税理士の報酬の相場ってどのくらい?

などの疑問をお持ちの方に向けて解説します。これを読めば、独立した際に自分が受け取る報酬をいくらに設定すれば良いのか、その決め方が分かります。将来的に独立を考えている方は、ぜひご一読ください。

税理士にかかる費用とは

税理士にかかる費用は、主に
(1)顧問料
(2)各種作業料金
(3)オプション費用
の3つに分けられます。

(1)顧問料とは、企業が税理士と決められた期間内で契約を結び、税務代理、税務書類の作成、税務相談などのサービスを受けますが、その期間内に毎月支払う料金のことを指します。

(2)の各種作業料金は、確定申告(2~3月)、年末調整(12月)など、特定の時期にスポット(単発)で依頼する際に支払う料金のことで、顧問料には含まれないケースが多いようです。

(3)のオプション費は、上記以外の記帳代行、消費税の申告代行、給与計算など企業の要望に応じて発生する業務に支払われる料金です。税理士として独立開業した際、値段の設定で悩まれる方も多いようですが、上記3つ項目に分けると値段も決めやすくなるでしょう。値段の目安に関しては、この後の章で紹介します。

税理士と民間企業の給料の違いについて

税理士は国家資格を取得し、専門性の高い知識を身につけた人しかなれない職業ですので、一般的なサラリーマンよりも高い給料が見込める職種です。民間企業職員の平均年収は441万円程と言われていますが、税理士はこの平均より上回るケースが多いです。税理士は初任給の時点で年収500万円程もらえる場合もあり、さらに独立して自分で事務所を開業すると、年収1,000万円を超える人もいるそうです。

もしくは、大手税理士法人の役員クラスになることで年収1,000万円を稼いでいる人もいます。税理士にはサラリーマンのように定年退職制度がなく、長い間現役で働き続けられることから、生涯賃金が高いのも魅力のひとつです。

参照元:平成30年分民間給与実態統計調査結果について(国税庁)

税理士の年収の実態とは?20代・30代・40代の年齢別や働き方別に解説!

税理士として独立開業すれば、組織の方針に縛られることなく、一国一城の主として自分で事業展開できる魅力があります。一方で、クライアントをゼロから集客しなければなりませんので、独立して成功すれば現在よりも高い年収が期待できますが、すぐに成功する保証はありません。

より高い年収を得たいなら、独立する方法もありますが、リスクを抱えずにキャリアアップしたい場合は「転職」という手段もあります。あなたは、現在のキャリアに満足されていますか?会計業界でキャリアアップするなら、会計業界の求人を専門とした求人サイト「会計求人プラス」がおすすめです。

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税理士報酬の決め方とは?

税理士の報酬は、2002年(平成14年)までは、「税理士報酬規定」に基づいて限度額が決められていました。しかし、同年の税理士法改正によって報酬規定が撤廃され、現在では税理士自身が報酬を決め、対応するようになりました。したがって、税理士の報酬額に決まったルールはなく、「この仕事の料金はいくら」と一概には言えなくなってきました。

それぞれの税理士が独自に報酬額を設定していますが、どのような考え方に基づいて決めているのでしょうか。報酬を決める基本的な考え方として「売上高」と「作業量」があります。

●売上高…売上高が大きいほど税理士の作業量も増えるため、報酬を決める目安となります。

●作業量…依頼された業務量や、かかる時間工数で報酬額を決めます。業務を追加すれば、当然、追加料金もかかってきますので、「どこまで対応するのか、どこからは追加対応になるのか」をクライアントと協議しておくと良いでしょう。

とはいえ、実際に報酬額を決める時、自分で設定したい報酬額と他の事務所ですでに設定されているものにかい離があると、「本当にこの額で良いのか…」と気になってしまうことでしょう。クライアントになるのは法人ばかりとは限らず、個人事業主の場合もあります。一般的にどの位の額で設定するのが適正なのか、法人と個人事業主に分けてそれぞれ紹介します。

税理士への報酬の相場とは

税理士報酬相場

法人と個人事業主とに分けて、それぞれの売上高(年商)ごとの相場を紹介します。報酬には、毎月コンスタントに受け取る「顧問料」と、確定申告など、特定の時期にスポットで依頼された際に頂戴する「申告代行料」があります。顧問料は月額、申告代行料は年に1回ですので年額として紹介します。

顧問料に申告代行料を含めるケースもありますので、ご自身で報酬を決める際の参考としてご覧ください。

クライアントが法人の場合

年商 顧問相場(月額) 申告代行(年額)
~1,000万円 15,000円 107,000円
1,000~3,000万円 19,000円 129,000円
3,000~5,000万円 23,000円 150,000円
5,000~1億円 29,000円 173,000円
1億円~5億円 40,000円 210,000円
5億円~10億円 50,000円 235,000円
10億円~ 要相談 要相談

クライアントが個人事業主の場合

年商 顧問相場(月額) 申告代行(年額)
~1,000万円 13,000円 76,000円
1,000~3,000万円 17,000円 96,000円
3,000~5,000万円 21,000円 116,000円
5,000~1億円 28,000円 145,000円
1億円~ 要相談 要相談

参照元:
経理コンパス

適正な報酬額の決め方

独立した税理士なら、早くクライアントを見つけたいと思うでしょう。そのために、他よりも安く設定した方が良いのではと考えがちですが、実際に依頼された業務の「量」や、かかる「時間」も想定しておく必要があります。せっかく契約を結べたものの、業務量と時間に対する対価が低くて採算が取れないということにもなりかねません。

多くのクライアントが欲しいからといって安価にせず、業務に見合った対価を受け取るためにも、上記で紹介した相場も参考しながら設定をするのが良いでしょう。

また、「この報酬額でいこう」と決めたなら、営業先の法人や個人事業主に対して、報酬額を説明する際に「なぜこの報酬額なのか、どのような基準で設定したのか」を伝える必要があります。業務量やかかる時間に見合った額である根拠をしっかりと説明できれば、相手も納得して依頼してくれますので、根拠を元に適切な報酬設定を行いましょう。

したがって、報酬を決める際には、(1)相手の売上高(2)依頼される業務量とかかる時間の想定(3)報酬額の相場を参考 にしてみることをおすすめします。

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