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税理士の資格取得を諦めたら、どんなキャリアになるの?

2020/02/05

税理士試験はどの科目にしても合格率がおよそ10~15%というレベルの難易度で、1つの科目を合格するだけでも本当に大変です。
その大変な科目試験を11科目のうち5科目合格して初めて税理士として登録することができる、きわめてハードルの高い資格です。

そのため、複数回受験して合格した結果として税理士登録される方がいる一方、何らかの事情で税理士試験を途中で諦める方も非常に多くいるのが実情です。
長きにわたる受験勉強を諦めた場合のキャリアパスのあり方についてお伝えします。

税理士試験の受験を諦める主な理由

税理士になるために実務経験を積まずに5科目合格だけを目指すと、いざ税理士になった時に税理士登録後のキャリア形成が難しいという側面があります。
少なくない期間の社会人ブランクを避ける意味でも、税理士試験受験者の多くは税理士事務所などに勤めて実務経験を積みながら複数回の受験を経て税理士を目指す方が非常に多いです。そのためには税理士試験向けの受験予備校や通信教育へ多額の出費が必要になりますし、生活の大半を受験勉強の時間に充てることも必要になります。

税理士の業務は専門性の高さと社会的なニーズの高さが非常に魅力的なことには疑いの余地はありません。多くの資金や時間を投資してでも税理士になる価値は存分にあるものだと思います。しかし、現実としては長期の受験勉強に対するモチベーションがだんだんと落ち込んでしまい、結果として受験勉強を諦めた方がたくさんいるのです。
それ以外にも資金的な事情であったり、健康上の問題であったり、ご自身が直面している事情により受験勉強を継続することが極めて困難になり、受験勉強を諦めた方もたくさんいます。

そこで、税理士の資格取得を諦めた場合に自分に何が残るのか少し考えてみましょう。

税理士を断念してわかる、受験勉強や実務経験から得たスキル

税理士試験の合格に向けて必死に勉強していたときには、何が何でも合格というところばかりに思考が集中するでしょう。受験生であったご自身が受験勉強、実務経験から得られたスキルのことなど、冷静になって把握するのは難しいでしょう。

どういう事情であれ、税理士の資格取得をいったん断念すると「これまでの努力がすべて水のあわ、自分はこれまでたくさんのお金と時間を犠牲にしてまで頑張ってきたのに何もかも無駄になった」と、えもいわれぬ焦燥感が一気に押し寄せてきます。
しかし、受験を諦めてから冷静になって考えてみると、これまで受験勉強や実務経験から得たことは他の仕事ではまず経験しないものばかりをたくさん学んできたことに気が付く時が来ると思います。

例えば、日常の起票1つにしても簿記の知識のない人が1から学習しようとすると非常に苦労することです。
それだけではありません。経費にされるものとされないものの判断、適正な期間損益計算の考えに基づいた処理、決算・確定申告など、税務・会計に関して相当程度の知識のない人には到底できないことを知識として身に着け、実務として多数取り扱ってきてきたわけです。
それらの1つ1つが専門的かつ必要なものであるため、別の業界でも重宝される人材として活躍できるスキルを身に着けているのです。

そこで、税理士の資格取得後のキャリアパスの在り方について、一部の例ですがご紹介します。

税理士の資格取得を断念した後のキャリアパスの例


税理士の資格取得を断念した後に別の業界で仕事に従事し、様々な業界で活躍されている方はたくさんいます。
それでは、別業界でのキャリアパスを構築されている方の例をご紹介します。

1.企業の経理部

基本的に税理士事務所に勤務すると、中小企業、個人事業主の方がクライアントとして会計・税務に関するアドバイスを提供する仕事に従事するかと思います。
しかし、会計・税務に対する知見は業種や規模に関係なくバックオフィスとして企業の存続繁栄に大きく寄与するものです。

そのため、30代、40代と一般的に転職するには少々ハードルの高い世代であっても、新しい業種の経理関連職に転職して活躍されている方は非常にたくさんいらっしゃいます。
企業の経理部のスタッフ全てが会計・税務に関して精通しているわけでもありませんので、中途転職して数か月後に経理部の主任・課長級の役職に昇進したという話も聞くほどです。

2.簿記学校の講師

簿記学校の中には税理士の資格取得を断念された方を積極的に採用されているところもあるようです。
税理士試験の試験科目の中で合格された科目の担当講師として、直接受験生の前で指導されている方もいらっしゃいますし、通信教育での講師に従事されている方もいらっしゃいます。

簿記や税金の知識は企業の事務系の職種に従事するのに必須といっていいほどの知識ですから、それを教える講師のニーズもおのずから高いものといえるでしょう。
正しく理解していることは科目合格で証明されていますので、教育者としても重宝される存在として活躍できます。

3.新たな業界で自営業として活動

もともと家族の方が自営でされていた仕事を引き継ぐ方もいらっしゃる一方で、全く未経験の事業にチャレンジしてみる方もいます。
自営業に携わるようになると仕事の何もかもを自分で行うことになるので、法人や個人に対する営業・経営は慣れるまでは非常に大変と聞きます。

しかし、これまで携わってきた税理士事務所での仕事としてこれまでクライアントに対して提供してきたことを自分の仕事に丸ごと活かせるわけです。
日常起票から決算整理、税務申告までの一連の業務、それだけでなく節税対策や税務調査時における調査官との対応まで十分に対抗できる知識を有していることだと思います。

これらを外部の税理士の方に依頼すると軽く何十万とかかるものなので、通常であれば会計事務所へ依頼している大きなコストを節約することができるわけです。

おわりに


税理士の資格取得にあたっては多額のお金と膨大な時間を費やすことになるので、いったん税理士を目指す以上は何としても税理士になりたいと思うのは至極当然のことです。
しかし、何らかの事情で資格取得を諦めることになったにしても、上記以外にもその後に新たなキャリアパスを構築された方もたくさんいらっしゃいます。

税理士の資格取得に至るまでに勉強したこと、税理士補助業務を通じて経験したことの1つ1つが専門的なことばかりです。過程とはいえその勉強がいかに社会的価値の高い知見を手に入れたか、これらすべてが他の業界でも十分通用する汎用性が高いものだということおわかりいただけたのではないでしょうか。
税理士の資格取得を断念してしまったとしても、その後のキャリアパスには役に立つことばかりです。

もし、税理士の資格取得を断念されて、これからどうやって生活していこうかと模索されている方がいらっしゃったら、この点をはっきり述べます。

何ら将来の心配をする必要はありません。

せっかく手にした知識ですから、ちゃんとキャリアとして活用して上手く転職できるようにしておきたいですね。

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