会計求人TOPICS

会計業界で働く人と、目指す人の業界トピック

会計求人プラスに戻る

税理士試験の結果を分析! 実際はどんな傾向か?

2020/05/13

先日、国税庁の税理士試験ページに令和元年度の税理士試験結果が発表されました。合格率は18.1%という発表でしたが、詳細と実情はどのようなものだったか確認されたでしょうか?
過去5年分の試験結果と比較しつつ、もう少し掘り下げた結果分析をお届けします。

https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/zeirishi.htm
国税庁:税理士試験ページ

受験者数の変化

<過去5年分の分析資料(PDF)>

税理士試験の受験者は年を追うごとに減少しています。平成27年度の結果と比べると、実に2割以上も受験者が減っているというのが実情です。全体的に平均受験年齢は上がっており、41歳以上の受験者数は横ばいに近いことから若年層の減少が著しいという現状が見えます。

全国の受験者分布は大きくは変わらず、関東圏で半数程度を占めるという比率は過去5年で大きな変化もありません。全国の税理士法人や税理士の登録数の分布とも大きく離れているわけではありませんので、概ね自分が所属するであろう税理士会に近しい受験会場を選んでいると考えられます。

税理士試験に合格しての税理士資格取得が難しいことは明白で、科目合格の一部を大学院などで補う試験免除の利用が増えていることは、税理士登録の内訳から明らかになっています。それによる受験者数の減少、受験費用の増加、受験会場の削減(群馬や兵庫に京都といったサブ会場が廃止)と厳しい要素が少なくないのが税理士試験の現状です。

試験の合格率を分析


発表される合格率は「科目合格」と「試験合格」が混在した状態のため、15~20%と言われても正直あてにならない数字と考えて良いでしょう。もう少し紐解いて実情を確認します。

まず、合格者数は受験者数の増減にはさほど影響が無く、700人弱から800人強をいったりきたりしています。各地域の合格率も一時的な変動はありますが、数年を通して見ると著しく良い・悪いが続くこともないと読み取れます。

5科目の合格となる「試験合格」は過去5年間ともに合格率2%台前半で推移しています。試験合格は26歳以上からが本番とも言える状況で、41歳以上は受験人数も多いですが試験合格者数の35%前後を占める中心層でもあります。年齢層による合格者数は仕事をしながら勉強して科目合格を繰り返す、税理士試験の定番ともいえる流れを示しているといえるでしょう。そのため、試験合格については若年層の合格率は低めとなっています。

続いて科目合格ですが、こちらはやはり勉強との親和性が高い若年層が強い部分です。しかし、仕事をしながら勉強を続ける年代層の合格率も低くはありません。1科目の合格に時間がかかるため、若年層のうちに試験合格に至ることが難しく年代層が上がってしまうのが実情といえるでしょう。

科目ごとの結果

固定となる簿記論・財務諸表論を除くと、人気が高い選択科目は消費税法・法人税法となっています。過去5年を遡ってみても、科目ごとの受験者数分布はほとんど変わりません。
実際に業務で使う科目、試験合格を主眼とした科目とそれぞれ分かれますが、実際に業務で使う科目の方が普段から触れる機会がある分だけ勝手が良いということでしょう。

各科目について見てみると、大半の科目は10%前後から13%前後で合格率の幅があり、決まった傾向が無いと読み取れます。
固定資産税は通じて合格率が安定して少し高めの科目で、比較的受験生にとって取り組みやすいとも言われています。将来的に税理士試験科目から外されるのではないかとの懸念が出た科目ですが、税理士試験の科目見直しを行うべき、という提言から数年が経過しています。試験合格を優先するのであれば、選択肢から外す必要はないでしょう。
所得税法も同様の傾向ですが、法人税法と選択のため選ばれずに受験者数が少ないというのが実情です。

ちなみに、各科目の過去5年の合格率は下の通りです。

所得税法 :12.27~13.38%
法人税法 :11.07~14.72%
相続税法 :11.67~13.38%
消費税法 :10.60~13.35%
酒税法  :11.90~12.82%
国税徴収法:10.69~14.17%
住民税  : 9.58~19.02%
事業税  :11.00~14.80%
固定資産税:13.29~14.91%

どのように税理士試験へ取り組んでいくべきか

合格率の低い試験でもあり高難度化が進んでいるため、大半の人が長期戦での試験合格となります。そのため、勉強に専念するには相応の環境(費用の工面等も)を整える必要があります。
この辺りは個々の環境による部分が大きくはなりますが、一般的には定番に則って仕事をしながら勉強をするスタイルが順当でしょう。

税理士事務所・税理士法人も人材育成に力を入れているところが増えており、試験休みや自学用の教材整備、通学のための勤務時間調整などで便宜をはかるようになっています。税理士資格の取得は事務所にとってもメリットと考えている代表者も多いですから、既に勤務中の方は社内制度について確認・相談してみるのも良いでしょう。

科目については実用と資格取得の2方向から考えて選択するところで、中長期にわたらないよう入念に検討して取り組みたいところです。自分の興味の範囲や資格取得目的の科目でも、当然ながら税法なので使うところが存在します。現在の業務にすぐに活かせる科目の方が優先度は高くなるでしょうが、逆に科目合格で新しいジャンルの仕事に手を出しやすくなることもあります。最初から決め付けずに、勤務中の方は勤務先と科目についても相談してみると良いでしょう。

まとめ

税理士試験は受験者数が減り、試験免除者や公認会計士による税理士登録も増えていますが、試験合格の意味が減っているわけではありません。
むしろ5科目合格による税理士試験合格者は5年間で4000人を割る数で、全体でも少数になりつつある貴重な存在なのです。特に、若年層で取得できれば将来を担う人材として業界内で非常に大きな価値となります。

税理士試験は高難度で時間の掛かる資格試験です。既に取り組まれている方も、これから取り組まれる方も、勉強に入る前に一度自分の環境を見直してはいかがでしょうか?

<PickUP>
会計求人では資格取得をサポートしてくれる税理士事務所・法人を多数ご紹介しています。
正社員でもパートアルバイトでも、仕事と勉強を両立できる環境をお探しなら是非ご覧下さい!


◆◆会計・税理士事務所の転職・就職は「会計求人プラス」◆◆
会計求人プラスでは会計業界に特化した求人サイトとして会計事務所・税理士事務所などの就職・転職を強力サポート。未経験から経験者まで、正社員に限らず幅広い求人記事をご覧いただけます。

エージェントサービスを利用すれば、非公開のプレミアム求人を専任のキャリアアドバイザーがご紹介!
登録はこちらから!

<PickUP>
会計求人では資格取得をサポートしてくれる税理士事務所・法人を多数ご紹介しています。
正社員でもパートアルバイトでも、仕事と勉強を両立できる環境をお探しなら是非ご覧下さい!

会計・税理士事務所の転職・就職は「会計求人プラス」
会計求人プラスでは会計業界に特化した求人サイトとして会計事務所・税理士事務所などの就職・転職を強力サポート。未経験から経験者まで、正社員に限らず幅広い求人記事をご覧いただけます。

エージェントサービスを利用すれば、非公開のプレミアム求人を専任のキャリアアドバイザーがご紹介!
登録は>こちらから!

投稿者情報

会計求人プラス
会計求人プラス会計業界専門の転職・就職サイト
会計事務所や税理士事務所での求人情報が豊富な「会計求人プラス」は、あなたとあなたを必要としている企業様を繋ぐ求人マッチングサイトです。
異業種から会計業界へ転職を希望している方をはじめ、これから税理士や公認会計士を目指す方や、今までの税務・会計の知識・経験を活かしてスキルアップしたい方を応援します。

-税理士, 税理士試験