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フリーランス経理の実態とは?

新たな働き方!いま増えているフリーランス経理とは?魅力はあるが注意も必要!

2024/01/25

働き方改革やコロナ禍によるリモートワーク導入、副業OKの企業が増えるなど、働き方の多様化が進んでいます。

さらには社会的な背景として終身雇用制度は終焉を迎え、ジョブ型雇用の導入が加速しているなど、働く環境も大きく変革しています。

そんな中、企業に雇用されることを選ばず個人事業主としての働き方を選択したフリーランスが急増しているのをご存知でしょうか。

近年ではフリーランスの代表ともいえるITのエンジニアだけでなく、他の業種・職種のフリーランスも増加傾向です。昨今では経理業務を外部のアウトソーシング企業やフリーランスの方へ業務委託するケースも増えています。フリーランスと企業を結びつけるマッチングサービスも急増し、仕事を探しやすくなった点もフリーランスが増えている要因です。

フリーランス経理として活躍するためにはどのようなことが必要なのでしょうか。また、フリーランスは働く時間が自由で出社しなくて済む、給与も上がる、などの良いイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
ここではフリーランスの経理の詳細を説明するとともに、仕事にするために必要なポイントを解説します。

フリーランスとは

フリーランスは会社と個人が雇用契約を結び、特定の会社で勤務するような働き方ではありません。業務委託として契約書を交わすのが一般的です。勤務する場所などの働き方もさまざまなので自分のライフスタイルやペースにあった形を選択できます。また、フリーランスの場合は税務署に開業届・青色申告書を提出すれば、青色申告の個人事業主になり税法上のメリットを受けることができます。一方で最初から個人事業主にならないことも可能で、経験を積み、安定的な契約の継続・収入確保ができるようになってから開業届を出すという選択肢もあります。

フリーランスと聞くと、ITエンジニア・プログラマーやクリエイティブに関わる仕事をイメージするかもしれません。ただ、フリーランスという働き方はいまや様々な業界・業務に広がり、経理に関しても例外ではないのです。

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フリーランス経理の仕事内容

経理業務では企業の金銭の流れを管理します。フリーランスの経理が担当する業務は、日常の経理処理が多く、場合によっては財務管理のような仕事を任されることもあります。以下が経理処理の業務例です。(税務書類の作成や税務申告代理などの税務代行を行うには税理士資格が必要です)

・会計ソフトへの仕訳入力(記帳)業務
・伝票や領収書などの整理
・入出金管理
・売掛金、買掛金管理業務
・決算、申告関連の業務
・給与計算業務
・年末調整業務

企業がフリーランス経理を活用する背景

フリーランスが求められる背景とは

近年、企業側の視点から経理業務にフリーランスを活用することへの動機が強まり、実際に案件も増えています。その背景には、以下のポイントがあるようです。

経理の役割が広がり効率化が必要

従来の経理はいわゆるバックヤードで売上を出さない部署でした。しかし、近年では日々の会計情報を記録するだけでなく、経営的な観点からのデータ分析や情報開示、ステークスホルダーとのコミュニケーションなど、企業の信頼性やイメージを高める活動が求められています。いかに従来メインとしていた日々の記帳業務などを効率化して、利益を生むことができる部署として新たな役割を担うかが重要視されています。

外部に出せる環境が整備された

これまで経理業務は企業の内部でしか処理ができない部分が多く、社内で完結しがちでした。しかし、現在ではIT技術の向上や情報の共有方法の多様化、セキュリティ面の環境が整備されたことで外部委託ができる業務に変化しました。

コスト削減への期待

これまでは社内で経理の人材育成にかける時間やそれに伴う賃金がある程度必要でした。特に、事業を始めたばかりの企業では経理専任の担当者を雇うことは難しいですし、かといって専門的な知識がない社員に処理をさせることにもリスクがあります。規模が小さな企業では業務量が少ないということもあり、実務経験のあるフリーランスの経理職に依頼する方が効率的と判断されることが多いようです。

フリーランス経理の年収は

フリーランスの経理職の需要があるとはいえ、収入が不明確では挑戦しにくいと感じるでしょう。フリーランスの経理職の収入の決まり方は以下のようにさまざまだということは押さえておきたいポイントです。

・業務単価が決まっている場合
 記帳業務の場合は1仕訳あたり50~100円、など。
・時給の単価が決まっている場合
 1時間1,800円、など。難易度や裁量により幅広い。
・プロジェクト型の案件の場合
 システム移行の対応など、案件全体の契約金額。

これらを参考に年収を試算してみましょう。たとえば、仕訳の記帳で1仕訳当たり100円の案件の場合、1時間当たり30件の処理ペースで進めれば1時間3,000円程度の収入となります。月100時間の稼働になった場合、単純計算で月30万円の収入が得られ、年収は360万円程度の見込みです。ただし、処理する仕訳数や業務量は企業の規模や事業内容によって変わります。そのため年収の計算はあくまで見込み額として常に自分で把握していくことが必要です。

メリット

フリーランスの経理として働くメリットのうち代表的なものを以下にあげました。

・場所、時間の制約が少ない
・家事や育児と両立しやすい
・仕事のコントロールを自分でできる

企業によって完全在宅勤務OKというケースや、週1回~月数回だけの出社と残りは在宅勤務でOKという場合があります。このように時間や場所にとらわれない働き方が選択できるのは大きなメリットです。それにより、家事や育児に費やす時間を捻出できるというのも大きなポイントです。複数の企業・案件で契約をしたときには、それぞれの業務の繁忙期やボリュームなどのバランスを取りながら、自分で仕事のコントロールができるのも良い点です。

デメリット

フリーランスの経理として働くことの主なデメリットを以下にあげました。

・仕事の管理が必要
・収入が安定しにくい
・実績やスキルを証明しにくい
・福利厚生がない、失業保険がもらえない

フリーランスは自分で業務計画を立てたり業務の進捗度を把握したりする管理能力が重要です。また、フリーランスの場合は契約が継続されない、急に打ち切られるリスクがあります。加えて、雇用契約であれば健康保険や厚生年金に加入できますが、フリーランスの場合は国民健康保険や国民年金への加入扱いとなり、自己責任で保険料の支払いなどを行います。保険料は高くなり、老後に受け取れる年金額は少なくなる傾向です。また、雇用保険の加入対象でもないため、仮に職を失っても雇用保険の失業手当(失業保険)を受け取ることはできません。

フリーランス経理になるために必要なこと

フリーランスの経理職の業務は専門的な知識を要するものから未経験でも挑戦できる仕事まで幅広くあります。事前に求人内容をよく確認し、アンマッチを防ぎましょう。以下にフリーランスの経理に求められる項目をピックアップしました。ある程度の社会人経験で得られるものや勉強をして身に付けられることもあります。

・実務経験を積んでいること
・ITスキル、PCスキル
・コミュニケーション力
・経理関係の資格(公認会計士・税理士・日商簿記検定など)

フリーランス経理が仕事を獲得するには

フリーランスとして仕事をする場合、企業と直接契約するか、マッチングサービスを経由して企業から仕事をもらう方法があります。初めてフリーランスの経理として働く場合には、マッチングサービスの利用がおすすめです。また、フリーランス専用の求人サイトも増えているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。さらに、人脈づくりが得意であれば、その人脈から仕事へとつながることもあります。自分に合った方法で仕事を探してみてください。

基本的には、フリーランスは自身で仕事を探さなくてはならないため、安定した収入を得るためには営業活動が非常に重要です。
マッチングサイトを活用すると、契約周りやコミュニケーションなどの部分でプラットフォームが用意されているので非常にスムーズに仕事を探せるのと同時に、手間のかかる回収作業も用意されていることとが多いので、活用することで未入金になってしまうリスクが大幅に軽減できることが優れています。

ただし、マッチングサイト(クラウドソーシングや案件マッチングなどのサイトは手数料を取られるので、実入り減ってしまうことは理解した上で利用するようにしましょう。

フリーランス経理の需要が多い企業は?

スタートアップ企業からの需要が高いフリーランス経理

フリーランスの経理職を求めているのは、小さな中小企業やスタートアップの企業が多いようです。大企業であれば経理業務のボリュームが多く、もともと人数を多く配置して対応しているために、フリーランスなどで人員を確保する必要性を感じないのです。

一方、中小企業で繁忙期・人員不足のときのみに追加要員が必要な場合や、規模が小さい・事業が軌道に乗る前で専任の経理職の必要がないというスタートアップ企業でのニーズが高い、という背景があるようです。

必要な時に人員の補強をできることから、このような企業でフリーランスの経理の募集が増加しています。

まとめ

フリーランスの仕事のうち、経理業務は需要が高まっている職種といえます。

特にスタートアップ企業など、専任の経理職を確保するほどの業務量がない場合に、外部への委託を検討するケースが増えています。ただし、安定して収入を得るまでには、専門的な知識の習得や実務経験を積むことが大切です。いきなり未経験からフリーランスをめざすとういうことはせず、資格取得の勉強をする、もしくは経理職として先に企業で勤務することから始めてみるのも選択肢のひとつです。

フリーランスというと自由度の高さへ目が行きがちですが、自身の適性や将来性、メリット・デメリットを理解することが重要です。漠然とフリーランスになることを考えるのではなく、なぜフリーランスという働き方を選ぶのかを明確に意識することが重要です。

もし経理の実務経験がない未経験の人でも、資格があれば経理職に転職しやすいと考えられます。実務経験を積みたいのであれば、会計事務所や経理職を専門に扱っている会計業界専門の転職サイトや転職エージェントに相談してみることが近道です。

ご自身の将来の選択肢を増やすためにも、まずは会計業界(経理職、会計事務所、税理士法人など)で実務経験を積無事が何よりも重要です。
会計業界での実務経験があるということは、先行の際にも必ず有利に働きますし、実績を積み上げることでキャリアアップ転職もかなりしやすくなります。

会計業界は資格よりも実務経験を重視する傾向が強いので、フリーランスへ焦って転向して苦労されるよりは、着実に実務を経験しスキルを身につけることをファーストステップとしましょう。

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