資格としてMOSは経理の転職に有利になる?資格内容を詳しく解説!
2023/10/30
ExcelやWordといったMicrosoft Office製品は、いまや多くの企業にとって業務を遂行するうえでの必須ツールとなっています。これらのソフトが使えるかどうかは仕事の生産性を大きく左右します。一定レベル以上の操作スキルがあれば、即戦力として就職や転職時に企業からの評価も高まるはずです。
ましてや経理事務という仕事をされているのであれば、powerpointやaccessを使いこなせるとどれだけ役に立つかはご存知かと思います。
そこでぜひ取得を目指してほしい資格が、Office製品の操作スキルを問うMOSです。MOSは企業からの認知度も高く、自分のPCスキルを客観的に証明できる資格として役立ちます。
コンテンツ目次
MOS資格を持っていないとデメリットだらけ!?会計・経理職のホンネ
会計・経理職では特にExcelを使う機会が多く、スムーズな操作・活用ができないと業務に支障が出ることもあるようです。そこでここでは、MOSを持っていないことでどのようなデメリットがあるのか、会計・経理職経験者の本音をさぐってみました。
【質問】 | 会計・経理の仕事でMOSを持っていないデメリットにはどのようことがあるか教えてください。 |
【回答結果】 | フリー回答 |
- パソコン操作の問題です。エクセルでの計算、グラフ化位できないと会計、経理では使えません。(70代/男性)
- MOSを持っていないと、即戦力として働くことができないです。(30代/男性)
- ワードやエクセルは「使える」と一言で言ってもそのスキルの幅がとてもあるので、目に見える資格が無いと就活時に信用してもらいにくい。(20代/女性)
- レジュメ作成の段階で不利になります。また、MOSの資格を持っているということを利用して上手にスキルを人事担当者にアピールすることができません。(30代/女性)
- 職務上のことでいえば、MOSで求められる知識が全てなくても困ることはないでしょう。しかし転職や就職など、自身のスキルを示す上では持っていて損はない資格と言えます。(40代/男性)
- 会計ソフトを使っている会社も多いですが、それでもexcelで管理をする場合もあります。MOSがないと計算式がわからずに仕事がスムーズに進まないことがあります。また、ちょっとしたキー操作やショートカットキーを知っていると時短になり、効率がよくなります。請求書や見積書の作成においてもMOSがあるとないとでは差が出てしまいます。(30代/女性)
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年04月03日~2017年04月10日
有効回答数:161サンプル
PCスキルの証明に!MOSがあると有利
少なくともExcel、Wordなどのソフトを活用できないと、経理職・会計職として働くのは難しいと考えている人が多いようです。MOSがあれば第三者に自分のPCのスキルを証明することができますし、実際試験勉強を通して得たオフィスソフトの知識は日々の業務に直結します。経理職・会計職として効率よく業務をこなすためにも、取っておいて損はない資格といえるでしょう。
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MOSはどんな資格?
MOSはMicrosoft Office製品の開発・販売元である、マイクロソフト社が認定する資格です。
正式名称はマイクロソフトオフィススペシャリストといいますが、一般的に略称であるMOSで知られています。
WordやExcelなどのPCスキルは現代のビジネスパーソンにとって欠かせないものですが、MOSの取得はそのスキルの証明になります。資格という目に見える形を取るので、第三者へのアピールも容易です。そのため転職時や就職時、即戦力として評価してもらいやすくなります。
MOSはソフトウェアごとに資格(スペシャリストレベル)が認定され、さらにWordとExcelに関してはエキスパートレベルという上級資格があります。各科目は独立しているため、最初からエキスパートレベルを受験することも可能です。
また、各ソフトウェアのバージョンごとに試験受けることが可能で、2013、2016、2019&365が用意されています。受験するバージョンに迷ってしまったら、最新のバージョンを受験されることをおすすめいたします。
取得に向けた学習方法は2パターン
IT系資格の中でも人気の高いMOSは、自習用の参考書や問題集、あるいは対策講座も豊富です。自分に合った方法で学習を進めることをおすすめします。
マイペースに学習を進めたい人は、市販の対策本を使った独学が向いています。細切れの時間も有効活用できますので、講座を取る時間や金銭的余裕がないという人にも良いでしょう。MOSの場合、独学で合格している人も多いです。スクールに行かないと試験に不利になるということはありません。独学派の人もテキストも多く出版されていますし、安心して勉強を進めることが可能です。
一方、そもそもパソコンが苦手、1人で学ぶのは不安という人もいるでしょう。そういう人は無理に独学する必要はありません。パソコンスクールなどで開講されている対策講座を受講してみましょう。スクールによっては通学講座だけではなく、通信講座を開講していることもあります。教室が自宅や会社のそばにないという人でも安心です。
受験者数450万人から見える年代別・地域別傾向
MOSの累計受験者は451万7,285人(2020年12月31日時点)に達しており、ビジネス界でも高い人気を誇る資格であることが伺えます。
スペシャリストレベル・エキスパートレベルともに、現役のビジネスパーソンを中心に幅広い年代の人が受験しています。そのなかでもスペシャリストレベルについては、学生を含む比較的若い世代の合格者が多いのが特徴です。もっとも多いのが21~30歳(33.7%)、次に多いのが20歳以下(32.2%)で、30歳以下の世代が全体の合格者の34%以上を占めています。
いずれも若い世代の取得者が多く、社会人になる際にプラスになるような資格として、社会人に必須なスキルとしてMOSを受験される方が多いということがうかがえます。
受験者の受験地については、多数の企業が本拠地を置き、かつ高等教育機関の数も多い関東地方や近畿地方の割合が多いという傾向があります。特に関東地の受験者は、スペシャリストで42.7%、エキスパートで49.8%と全体の約4割〜5割を占めています。
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MOSの受験資格
MOSを受験するのに受験資格は特にありません。年齢・国籍を問わずどなたでも受験することができます。
未成年の方でも受験可能で、保護者の同意を得えれば申し込むことが可能です。
また、2回目以降の受験には以下のような「再受験に関するルール」があります。
再受験に関するルール
MOSには再度受験するにはルールがあります。同じ科目を繰り返し受験する場合は注意が必要です。
同じ科目を繰り返し(2回目以降)受験する場合は、前回の受験から1日(24時間)待つ必要があります。
3回目以降の受験は、前回の受験から2日間(48時間)待つ必要があります。
※ 合格した試験の再受験は可能ですが、2回目以降の合格時には合格認定証が発行されませんのでご注意ください。
※ 受験者がルールに違反した場合、すでに取得した資格の認定取り消し、およびMicrosoft認定を受ける資格を永久に失う可能性があります。
MOSを受験する方法は2つあります
MOSには、「全国一斉試験」と「随時試験」の2つの受験方法が用意されています。申込方法が違うだけで、受験料、試験内容、合格認定証はすべて同じです。試験の流れを確認して適した受験方法を選ぶ事ができます。
現在は、新型コロナウイルス感染拡大予防のための措置も取られていて、受験者の安全を確保するための対応をしてくれています。
全国の試験会場が所在する各地域の感染状況によっては、試験を中止することがあるようですので注意してください。
中止の判断は試験会場が現地の状況から判断されるとのことですので、既に受験を申し込んでいる人は、試験会場に試験の実施状況を事前に確認しておくと良いでしょう。
全国一斉試験
MOS公式サイト内にある申込フォームから申込をして受験する方法で、毎月1~2回実施されています。
試験日の約1ヶ月~1ヶ月半前から申込むことができますが、インターネットからしか申込みができませんのでご注意ください。
随時試験
全国約1,700もの試験会場で実施されていて、試験日は試験会場ごとに設定されており、ほぼ毎日試験が開催されています。
自宅や職場の近くの試験会場で受験することも可能で、会場ごとに設定された申し込み方法・期間に沿って申し込みをします。
実施日時は会場によって異なりますので、申込みも試験会場へ直接することになっています。
MOSを取得すると得られる6つのメリット
MOSはOfficeのExcelやWordなどのソフトを使いこなすスキルを証明する国際的な資格です。
経理職に限らず、社会人になれば必ずと言っていいほどの利用頻度であるソフトのスキルですから就職・転職にも役にたつでしょう。
では、具体的にどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
・パソコンスキルを客観的に証明できます
例えば面接の際にExcelやWordは一通り使えますと伝えても、面接官に程度が伝わらないということになりかねません。
MOSを取得すれば、全国に認知度の高い資格ですので、客観的にスキルを証明することができます。
・試験対策の学習自体が実務スキルに直結
実技試験なので、試験対策の学習をするだけでパソコンスキルが身につきます。
普段も使っていたExcelやWordの知らなかった機能なども身につけられれた、業務にも必ず役にたつでしょう。
・業務や作業の効率アップ
機能を使いこなすためのスキルが身につきますので、職場の業務や作業の効率化することができます。
・転職時のPR項目として
企業でのMOS資格の認知度も高いため、取得しているとアピールに効果的です。
・試験結果はすぐわかるのですぐ活用できる
合否の結果がすぐに判定されるので、取得したその日から履歴書に記載できます。
・世界中で通じる国際資格
世界的に行われいてる資格試験なので、MOSで認定されたスキルは世界で通用する国際資格です。
『資格保有者=スキルが高い』ではない
MOSは資格取得が就職・転職活動時に有利に働くという話がある一方で、転職の役に立たず必ずしも採用に結びつかない場合があるという話もあります。これはMOS資格保有者が必ずしもPCの操作スキルが高いとは限らないという側面があるためです。
実はMOSの試験問題はパターン化されているため、試験対策にのみ特化した過去問などの勉強でも合格できてしまいます。その結果、人によってはMOSを所有していても肝心の実務スキルがあまり身についていないというケースもあるのです。
このような実務スキルが身についていない状態を避けるためにも、受験勉強をする際には実際にExcelやWordを操作して実務レベルでスキルも習得できるように心がけたほうがよろしいでしょう。
もちろん、MOSはオフィスソフトの知識があるという証明になる資格です。持っているに越したことはありませんが、資格の有無よりも実際のスキルを重視する企業もあります。したがって実際の面接では、MOSを所有していることに加え、ExcelやWordのスキルの高さを具体的なエピソードを交えてアピールすることが大切になってくるといえるでしょう。
まとめ
実務で使えるPCスキルを証明したいのであれば、MOSはぜひ取っておきたい資格です。
資格があるからといって実際のスキルが高いとは限らないという話もありますが、MOSの勉強を通してWordやExcelの知識が深まったという人も多いです。特に経理職・会計職であれば、Excelを使う機会は頻繁にあります。
転職時の武器になるほか、仕事の生産性アップにも役立つはずです。毎日使うものなので、できればエキスパートレベルの取得を目指してみましょう。
関連記事:「経理の資格まとめ!転職に活かせるトップ5の資格を徹底解説!」
MOS公式サイト(運営会社:株式会社 オデッセイ コミュニケーションズ)
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