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転職の際に税理士試験の科目合格はどのように評価されるのか?

2020年がスタートし今年の税理士試験の受験科目で悩んでいる方もいるかもしれません。
みなさんは受験科目を選ぶ際に何を重視していますか?

自分が得意な科目?
合格しやすい科目?
実務に役立ちそうな科目?

きっと、受験者ごとに色々な考え方があることでしょう。

今回の記事では少し目先を変えて、「転職に役立つ科目」という視点で科目合格していると転職の際に評価されやすい科目についてお伝えさせていただきます。
想定しているのは10~20名程度の税理士事務所・税理士法人、中小企業や個人事業主の税務・会計業務をメインに扱う事務所への転職です。

既に科目合格されている方も、これから受験科目を選ぶ方も、ぜひ参考にしてみてください。

税理士試験の科目について


※科目合格率は国税庁HPより令和元年度科目別合格率を掲載

【簿記論】(難易度:普通/科目合格率17.4%)
簿記論は税理士試験における必須科目の1つです。
簿記には企業活動における取引について帳簿に記録し、企業の状況を明確にする目的があり、簿記論ではそのルールや計算方法について学びます。

中小企業や個人事業主の会計業務をあつかう税理士事務所・税理士法人では必須と言ってもよい科目です。
既に科目合格していれば、転職の際に即戦力として評価されます。

【財務諸表論】(難易度:普通/科目合格率18.9%)
財務諸表論は税理士試験における必須科目の1つです。
財務諸表とは、企業活動を株主や利害関係者に報告するための資料のことで、財務諸表論では、その作成の仕方や作成のルールについて学びます。
簿記論と同様に、会計業務をあつかうにあたり必須の科目となります。

関与先に中小企業や個人事業主を多く抱えている税理士事務所では、税務だけではなく会計業務も受託していることがほとんどです。
簿記論と併せて、関与先への記帳指導する際や記帳代行業務を受託する際に役立ちます。
科目合格と実務経験の両方をお持ちの方であれば、今すぐにでも採用したいと考える税理士事務所も多いことでしょう。

【所得税法】(難易度:非常に難しい/科目合格率12.8%)
所得税法は税理士試験における選択必修科目の1つで、税理士試験受験者は、最低でも法人税法か所得税法のいずれか1科目を選択しなければなりません。
所得税とは、個人の所得に課税される税金のことで、所得税法では、その種類に応じて10種類の所得が定められています。

所得税法は科目合格の難易度が高い科目ですが、個人事業主の税務を扱う際に法人税法と並んで重視される科目です。
中小企業や個人事業主を関与先とする税理士委事務所の主業務の一つとして個人の確定申告があげられます。飲食店等の個人事業を営む方から、個人投資家、不動産の大家さん、一部の法人の経営者の確定申告などが集中する時期では、所得税法の科目合格者がいれば頼れる存在となることでしょう。
業務にも直結し、さらに試験の難易度も高いことから科目合格に対する転職時の評価は非常に高いと言えます。

【法人税法】(難易度:非常に難しい/科目合格率14.7%)
法人税法は所得税法と同様に、税理士試験における選択必修科目の1つで、受験者は法人税法か所得税法のいずれか1科目を選択しなければなりません。
法人税とは、法人の所得に対して課税される税金のことで、法人税法では納税義務者や計算方法等が定められています。

中小企業や個人事業主の税務をあつかう際には、所得税法と並んで重要な科目と言えるでしょう。
所得税法が役立つタイミングは個人の所得のため確定申告時期に集中するのですが、法人の決算は年間を通して申告業務が発生するため、通年で必要になってくるのが法人税法です。
法人税法に科目合格していると、中小企業の関与先をメインとする税理士事務所への転職の際に非常に高い評価を受けることができます。

【相続税法】(難易度:非常に難しい/科目合格率11.7%)
相続税法は税理士試験における選択科目の1つです。
相続税法では、相続税・贈与税について定められており、他の税法とは異なり、1つの税法に相続税と贈与税の2科目が定められているという特色があります。
相続税申告が必要な被相続人(亡くなられた方)の増加に伴い、相続税申告専門の税理士事務所が増えており、科目合格者を採用したい税理士事務所が増えていくことが予測されます。
(参照:財務省「相続税の課税状況の推移」)

相続税法は二代目の税理士が所長を務めるような、業歴が長く中小企業や個人事業主を関与先に持つ事務所で重要視されることがあります。
なぜなら、業歴が長い事務所の場合は関与先の社長や先代社長が高齢の場合も多く、相続税の申告や相続対策が必要となることがあるからです。
そのため、選択必修科目の法人税法もしくは所得税法と併せて相続税法に科目合格していると、通常の業務から経営者の相続にも対応できるマルチプレーヤーとして高評価の対象となります。

【消費税法】(難易度:難しい/科目合格率11.9%)
消費税法は税理士試験における選択科目の1つです。税理士試験においては消費税法と酒税法はいずれか一方のみしか選択できないことになっています。
消費税は私たちの生活と密接に関わっている消費に関する税金で、その課税対象や税率、納税義務者等を定めているのが消費税法となります。

中小企業や個人事業主をメイン業務としている際には、不課税、非課税、免税、課税について全ての取引を正確に判断しなければならないため、消費税法の正確な知識が必須と言えます。
実務に直結する科目であり正確な知識が必要とされることから、科目合格していると即戦力としてより高い評価を受けることができるでしょう。

【酒税法】(難易度:普通/科目合格率12.4%)
酒税法とは税理士試験における選択科目の1つです。税理士試験においては消費税法と酒税法はいずれか一方のみしか選択できないことになっています。
酒類について、その課税に関する内容や、酒類の製造等について定められているのが酒税法となります。

中小企業や個人事業主がメイン業務の場合は必要となる機会がほとんどない科目のため、実務に役立つ科目とは言えません。
そのため酒税法のみの科目合格では評価は難しいのですが、他の科目と併せて科目合格していることで税理士試験の早期合格を目指す受験者として一定の評価を受けられる科目です。

【国税徴収法】(難易度:普通/科目合格率12.7%)
国税徴収法とは税理士試験における選択科目の1つです。
国が課税する国税(所得税・法人税・相続税・消費税など)について、徴収方法や滞納処分について定められているのが国税徴収法となります。

国税徴収法も実務との関連性が高くはない科目のため、実務に役立つ科目とは言えません。
酒税法と同様に、他の科目と併せて科目合格していることで税理士試験の早期合格を目指す受験者として一定の評価を受けられる科目です。

【住民税】(難易度:普通/科目合格率19.0%)
住民税とは税理士試験における選択科目の1つです。税理士試験においては住民税と事業税はいずれか一方のみしか選択できないことになっています。
住民税とは、都道府県民税や市町村民税を指す総称のことで、所得のある個人や法人等に課税される税金となります。

中小企業や個人事業主の税務がメインの場合は、住民税の知識が必要となる状況はあまり多くはありません。
しかしながら、最低限の知識は持っておいたほうが良い科目ではあるため、全く評価されないということにはなりません。他の科目合格とあわせて評価を受けたいところです。

【事業税】(難易度:普通/科目合格率14.8%)
事業税とは税理士試験における選択科目の1つです。税理士試験においては住民税と事業税はいずれか一方のみしか選択できないことになっています。
事業税は事業を営む個人または法人に課税される税金のことで、個人であれば個人事業税、法人であれば法人事業税と呼ばれています。
事業税を単体で申告しなければならないような状況は、税理士事務所・税理士法人の業務としては基本的に考えにくいのが実情です。

事業税の科目合格だけでは評価が難しく、他の科目合格とあわせて税理士試験の合格を目指す転職者として採用担当者から評価してもらえる科目と言えるでしょう。

【固定資産税】(難易度:普通/科目合格率13.7%)
固定資産税とは税理士試験における選択科目の1つです。
不動産や事業用の機械や装置のような固定資産に課税される税金のことです。

償却資産税の申告や相続税の試算などの折に固定資産税の知識が役立ちますが、基本的には実務への影響は大きくない科目です。
中小企業や個人事業主が関与先となる税理士事務所・税理士法人への転職においては、合格に高い評価は付けにくい科目です。他の科目と併せて科目合格していることで、評価を高められる科目と言えるでしょう。

採用担当者は転職者の科目合格をどう評価している?


採用担当者が転職者の科目合格についてどのように評価しているかについて、中小企業や個人事業主を関与先にもつ税理士事務所・税理士法人での一例としてお伝えさせていただきます。

10~20名程度の小規模な事務所が採用活動を行う場合、採用枠に余裕があるわけではないため実務経験があり科目合格をしている転職希望者が高い評価を受けることになります。
科目合格については数よりも実務への影響が重視されることが多いため、会計科目の簿記論、財務諸表論と税法科目の法人税法・所得税法・相続税法・消費税法が特に高く評価される科目となります。
しかしながら、規模があまり大きくないことからアットホームな事務所が多く、その他の科目合格であっても、将来的な他の科目合格を見据えて前向きに評価してもらえる可能性があることも付け加えておきます。

官報合格と認定合格はどちらが採用時に有利?


税理士試験受験者であればご存知のように、税理士試験には科目免除という制度があります。
例えば、平成14年4月以降に大学院に進学した方で税法に属する科目等について修士の学位を授与されている場合、税理士試験で税法科目を1科目合格できれば残りの2科目が免除されるという制度です。
また、全科目を試験合格することは「官報合格」、一部の科目について科目免除を受けて合格することは「認定合格」と呼ばれています。
では、「官報合格」と「認定合格」では、どちらが採用時に有利なのでしょうか?

やはり、最も評価が高いのは「官報合格」といえるでしょう。

理由としましては、税理士試験は1科目だけでも合格するのが困難な難関試験です。
その試験に5科目も合格することができたということは、それだけで十分な知識を持っていることの証明にもなります。

もちろん、「認定合格」であったとしても、税理士試験に合格することは容易ではないため、十分に評価されることも付け加えておきます。

まとめ

税理士試験の科目合格者が転職する際に最も高く評価されるのは、難易度は非常に高いですが国税三法と呼ばれる法人税法・所得税法・相続税法の三科目があげられます。
また、簿記論・財務諸表論・消費税法も実務に直結するため高く評価される科目と言えるでしょう。

税理士事務所・税理士法人の中には、科目合格者を採用するために、合格発表のある12月以降の数か月間のみしか採用活動をしない事務所もあるほどです。
すでに科目合格をしている方は転職の際の参考にしていただき、これから受験科目を選択する方は将来の転職に役立つ科目を選んでみてはいかがでしょうか?

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