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社労士はやめとけって本当?

「社会保険労務士はやめとけ」と言われる理由は?メリットや向いている人も解説

2022/08/02

社会保険労務士を目指し、ネットで情報を集めている中で「社会保険労務士は悲惨」「役に立たない」などといったネガティブな内容を目にしたことはないでしょうか。

これから社会保険労務士の資格を取ろうと考えている人が不安になるような情報がネット上には多々書かれています。しかし、なぜこうしたネガティブな内容が多く見られるのでしょうか。

今回は、「社会保険労務士はやめとけ」といわれる理由と、「本当に目指すべきではないのか?」について解説します。

「社会保険労務士はやめとけ」「役に立たない」「悲惨」といわれる3つの理由

社会保険労務士を目指す中で、「社会保険労務士はやめとけ」「役に立たない」「悲惨」というネットの情報を見て不安に思っている方もいらっしゃることでしょう。社会保険労務士に対してネガティブな意見が出てくる背景として、主に以下の理由が挙げられます。

  • 地味な書類作業が多いため
  • 資格があっても就職・転職で有利になるとは限らないため
  • 高収入が見込めるとは限らないため

上記3つの理由について、それぞれ紐解いていきます。

地味な書類作業が多いため

社会保険労務士の仕事は、基本的に労働問題や社会保険に関する法令をベースとした書類手続きです。
勤怠管理簿や給与明細などの細かな帳簿書類を作成したり、給料計算をしたりと地味な作業が目立ちます。そういった事務作業があまり好きではない人であれば、確かに苦行といえるでしょう。
しかし、裏を返せば、コツコツと地道に事務作業に取り組める人には向いているともいえます。

資格があっても就職・転職で有利になるとは限らないため

社会保険労務士の求人を出している企業の多くは、即戦力となる人材を求め、実務経験がある人を募集しています。苦労して社会保険労務士の資格を取得しても、単なる「有資格者」というだけで簡単に就職・転職できるわけではないというのが実情です。

「資格取得の大変さと就職・転職における優位性が見合わない」という意見には、そういった背景があると考えられます。
ただ、そもそも「社会保険労務士」を名乗って仕事をするためには2年の実務経験を経た上で社労士登録をする必要があります。つまり、厳密には「社労士」とは実務経験を積んだ有資格者ということになり、実務未経験の有資格者とは区別して考える必要があります。
最終的に社労士登録をして働くことまで見越しているか、ただ単に資格を取りたいだけなのかによって、就職・転職にどれだけ活かせるかも変わってくる点には注意しましょう。

高収入が見込めるとは限らないため

令和2年賃金構造基本統計調査によると、社会保険労務士の平均年収は774万円です。
一般的な給与所得が500万円程度と考えると、社会保険労務士は高収入という印象を受けます。

とはいえ、前述の通り、社労士登録をして正式に「社会保険労務士」を名乗って働くケースと、単なる有資格者は区別して考える必要があります。もちろん実務経験のない有資格者が最初から高収入を得ることは難しいでしょう。「試験が難しい割には高収入が見込めない」という意見は、社労士登録に至っていない有資格者のことを指している可能性も考慮しておきましょう。

※参考:令和2年賃金構造基本統計調査

社会保険労務士は本当にやめとくべきなのか?

「社会保険労務士はやめとけ」「悲惨だ」という意見の背景を考えると、一概に「社会保険労務士を目指すべきではない」とはいえないことが分かります。
社会保険労務士を目指すメリットも様々あります。ここからは「社労士の資格を取るメリット」「社労士として働くメリット」それぞれについて解説していきます。

社労士の資格を取るメリット

資格取得だけでも得られるメリットはいくつかあります。主に以下の3点を紹介します。

  • 社労士事務所以外でも活かせる
  • 他の資格と併用すれば業務の幅が拡がる
  • 各種制度の申請で活かせる

社労士事務所以外でも活かせる

社会保険労務士の資格が活かせる場は、社労士事務所だけとは限りません。
小規模の会計事務所であれば、総務が会計と労務を兼任している場合があります。会計事務所が社会保険労務士を雇い、会計業務だけでなく社労士専門の業務まで担えれば、一気に顧客サービスの質が上がります。
独占業務については社労士登録をしていないと実施できませんが、有資格者として補助やアシスタント業務ができる人材も重宝されることでしょう。
また、一般企業の人事・総務部が社労士資格者を優遇する例も少なくありません。
他にもコンサルティング会社で、依頼先企業の人事・労務関係についてのコンサルタント業務に活かすこともできます。

上記のように、社会保険労務士の資格が活かせる場は多岐に渡るので、スキルや経験次第では転職やキャリアップにも大いに活かせるのです。
社労士資格を活かせる職場については、以下の記事で詳しく解説しています。
社労士は未経験でも就職・転職できる?現在の社労士のニーズとともに解説

他の資格と併用すれば業務の幅が拡がる

社労士はダブルライセンスで活かせる?

社会保険労務士の仕事は、税理士や中小企業診断士、行政書士などの業務にも関連しています。
すでに、これらの資格を持っている人が社会保険労務士の資格を取得すれば、知識やスキルの幅も広がり、業務範囲を更に広げられるでしょう。いわゆる「ダブルライセンス」と呼ばれる手段です。
また難しい国家資格を複数持っていることは顧客にとって信頼に値するため、その信頼感を営業活動や顧客獲得に活かすこともできるでしょう。

各種制度の申請で活かせる

社会保険労務士の資格取得で学んだ知識は、仕事だけではなく実生活でも活かせます。
日本において、社会保険制度を受けるためには、基本的に自分で申請しなくてはなりません。しかし、制度を理解していなければ、子育てや介護、年金などの申請ができず、日常生活で苦労する可能性があります。
社会保険労務士の資格を取得しておけば、労働基準法や厚生年金法などに詳しくなるため、自分自身はもちろん、家族や知人の制度申請サポートができます。

社労士として働くことで得られるメリット

続いては、社労士登録をした上で社会保険労務士として働く場合の3つのメリットについて解説します。

  • 社労士しかできない独占業務ができる
  • 事務的な業務以外でも重宝される
  • 独立開業に成功すれば高収入が期待できる

社労士しかできない独占業務ができる

社会保険労務士は、社会保険労務士法によって独占業務が定められています。

例えば、労働や保険に関する法令をベースとした書類作成や手続き代行は、社会保険労務士の独占業務です。そのほか、修行規則や賃金規定、帳簿書類の作成も独占業務に該当します。

いずれも、どんな企業にとっても必要かつ重要な業務であるため、非常に需要の高い業務であるともいえます。
こうした企業をサポートする社労士事務所に就職できれば、将来的にも安定した収入が期待できます。

事務的な業務以外でも重宝される

労務や法律の専門家である社会保険労務士は、一般企業においても大変重宝される存在いえます。
昨今、企業を悩ませているのがコンプライアンスの問題です。
企業としてコンプライアンスを遵守することは、社会的信頼性の獲得、人材の雇用、取引における信用の担保など、様々な観点から非常に重要なことです。
社会保険労務士が在籍していれば、企業側としても就業規則や賃金制度などを見直す際に安心できます。つまり、企業にとって重要な業務を任される存在として重宝される可能性が高いのです。

独立開業に成功すれば高収入が期待できる

社会保険労務士は、事務所や一般企業に所属するだけではなく、独立開業という道もあります。
開業後の顧客獲得が出来なければ収入も得られないシビアさはありますが、成功すれば、事務所で雇われる場合よりも高収入を期待できます。独立開業を目指す場合は、人脈作りに励んだり営業活動の戦略を立てたりと、入念な準備をしていきましょう。

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社労士に向いているのはどんな人?

続いては、どんな人が社会保険労務士に向いているかを解説します。向いている人の特徴は以下の4つです。

  • 労働や雇用の問題に関心が高い人
  • 正義感が強い人
  • 数字を扱うのが得意で、地道な作業も苦にならない人
  • コミュニケーション能力が高い人

社会保険労務士に限らず、どんな仕事でも向き・不向きがあります。
適材適所という言葉があるように、いくら資格を持っていても自分の特性に合う職種や職場に出会えなければ、ストレスがたまる原因になってしまいます。

労働や雇用の問題に関心が高い人

労働問題や雇用問題に対して興味や関心があれば、クライアントの立場に立った上で、法的根拠を踏まえた正確なサポートができます。
もともと労務に関する関心が高くなければ、クライアントに対して正しいアドバイスができません。
社会保険労務士の仕事は、労働や雇用の問題に直面する機会が多くあります。
そのため、労働基準法や社会保険関連法、税法などの難しい法律の知識を求められます。

正義感が強い人

企業に対して、強い正義感と違法精神を持って対峙できる人は、社会保険労務士に向いています。
社会保険労務士は、法律に反している企業を見つけた場合、指摘しなければなりません。
いくら相手が大企業であっても、ひるむことなくハッキリと指導する必要があります。
社会問題化している悪質なブラック企業は現在も後を絶たず、根絶に向けて社会保険労務士の活躍が期待されます。

数字を扱うのが得意で、地道な作業も苦にならない人

数字や計算が得意で、地道な作業も淡々とこなせる人も、社会保険労務士に向いています。
社会保険労務士は業務上、地道な作業が多くなります。
給与や保険料、年金支給額に関わる計算をするため、正確さを求められるからです。

万一ミスが起こってしまえば、クライアントに不利益が生じてしまいます。地道ですが大変重要な業務です。

コミュニケーション能力が高い人

コミュニケーションスキルが高ければ、顧客の信頼を得やすく、集客にも活かせます。
社会保険労務士の仕事の中に、コンサル業務も含まれます。
コンサルタント業務では、クライアントの悩みを理解し、適切なアドバイスをする必要があります。そのため、高いコミュニケーションスキルが必須です。
また独立開業を目指している場合、営業をしなければ顧客開拓はできません。

資格を活かして就職・転職するコツ

資格を活かした転職をするコツ

続いては、しっかりと資格を活かして就職・転職するポイントを解説します。以下の3つのポイントは必ず押さえましょう。

  • 実務未経験なら未経験可の求人を探す
  • 就職・転職先の選択肢を拡げる
  • 給料面だけでなく仕事内容も吟味する

社会保険労務士の資格を取得したら、次は自分の希望に合う職場を見つけなければなりません。社会保険労務士の資格試験は難関であり苦労して取得したわけですから、資格を就職や転職にも存分に活かしたいところです。

実務未経験なら未経験可の求人を探す

社会保険労務士の有資格者は、一般的に実務経験がある人が就職・転職で優遇されます。
しかし、実務経験がなくても受け入れている求人もゼロではありません。求人を探す際に「未経験可」と記載された求人を選んでみましょう。

未経験OKの求人一覧

就職・転職先の選択肢を拡げる

社労士事務所だけではなく、会計関連事務所や一般企業の募集もチェックしてみましょう。

社会保険労務士の魅力は、就職や転職に活かせる業種の幅が広い点にあります。
意外と社会保険労務士の資格を持った人を優遇する求人が多いです。
一般的な求人サイトで見つからない場合は、会計業界や士業を専門に扱った求人サイトを活用するのもおすすめです。

給料面だけでなく仕事内容も吟味する

求人を探す際には、給料面だけではなく仕事内容も必ずチェックしましょう。
例えば、コミュニケーションスキルを活かして、クライアントの相談を受ける仕事がしたいと思っていたのに、仕事に就いてみたら書類作成しかできなかったということもあり得ます。
応募したい企業が、どんな業務に力を入れているか、専門分野は何かを確認しておくと、自分の要望との不一致を避けられます。

まとめ

社会保険労務士について「やめとけ」「役立たない」「悲惨」といわれるのには、それなりの理由があります。
しかし、全ての状況において当てはまるわけではありません。

例えば、社会保険労務士の仕事は地味ではありますが、コツコツと計算するのが好きな人にとっては最適な仕事です。就職先によっては、他の業種よりも快適に仕事ができる上、高収入が得られる可能性もあります。
また、資格を取得することによって得られるメリットと、社会保険労務士になることで得られるメリットは異なります。
今回ご紹介したコツやポイント、メリットを踏まえて、より効果的に資格を活かすための行動を起こしていきましょう。

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