
会計事務所は主婦パートも活躍できる職場!その仕事内容や時給は?
育児が落ち着き始めると、そろそろ働き始めたいと仕事探しを始める主婦の方が多いのではないでしょうか。その選択肢には一般企業の事務職や飲食店やスーパー等、さまざまな職場があると思います。
しかし、働ける日数や勤務時間等、育児もあって保育園に迎えに行かなくてはならないといったご事情があるでしょう。自分にぴったりの求人が見つからず悩むケースも多くあるようです。
とくにコロナ禍以降は飲食・小売業では募集が減少傾向になり、求人があっても競争率が高く、なかなか応募が進まないという話をよく耳にします。子供が小さいと入学、入園、卒園、卒業や三者面談、保護者会等イベント毎も多く、フルタイムで働くのはそもそも難しいと感じるのではないでしょうか。さらに子供の急病で早退したいとき等、職場が子育てに理解があり融通が利くか否かで、長く勤められるかが大きく変わります。
そこで、ご事情に合わせた働き方を実現するために会計事務所を選択肢として追加することをお勧めしたいと思います。
こちらの記事では会計事務所でパート勤務者の仕事内容や時給、必要なスキル等をご紹介します。多くの主婦の方々が会計事務所で活躍されています。ぜひ、この記事を参考に会計事務所で働くということを検討してみてください。
Contents
会計事務所での主婦パートの仕事内容
会計事務所の主な業務はクライアントとなる企業・個人の経理・税務業務を代行することです。ほとんどの事務所でパート勤務者が担当するのは「会計ソフトへの入力」「申告書作成の補助業務」「給与計算の補助」「経費精算や領収書の整理」等です。
会計業界では業務の切り分けが進んでおり、簡単な入力作業や集計作業のみをサポート担当が対応するケースが増えています。そのため、たとえ簿記検定の資格や実務経験がなくても、ExcelやWord等のPC作業の経験があれば挑戦できるのです。
主婦のパートを募集している会計事務所はどんなところ
会計事務所といっても、さまざまな規模や形態があります。大きく分けて以下の3種ですが、主婦のパートを募集しているのはどのような事務所でしょうか。
1.個人事業主型
スタッフ(税理士や会計士の資格のある者)が一人でクライアントを担当し、すべての業務を一人で完結する事務所があります。このような職場では、スタッフ間の共有やサポートなしに、個人で業務をこなせるスキルや能力がある前提です。パート勤務のサポート人員の募集は少ないでしょう。
税理士1人でがかかえられるクライアントの規模・数でやりくりされている会計事務所も数は多くありませんが、存在します。
あまり人を雇用したくない、業務は基本的に全て自身で作業をしたいといった税理士もいらっしゃいます。
2.個人事務所・税理士事務所
事務所の所長税理士一人に対し、数人のサポートスタッフがいるという規模が小さい事務所があります。このような事務所では、サポートスタッフはパート勤務者の場合が多く、ある程度求人を出すことも期待できるでしょう。
実は会計事務所のほとんどはこの規模になるのです。税理士1名でクライアントを担当し、作業はスタッフが対応するようなケースです。
パートで働く人が活躍されているのは、このケースなのです。
3.税理士事務所・税理士法人
ある程度組織化されている20~30名規模の会計事務所では、主たる正職員(税理士や会計士の資格のある者)を数名メインにしてサポート要員が付き、1つのグループとして業務を行います。このような事務所では複数のグループがあり、サポート要員としてパート勤務者を活用しています。また、さらに大きな100名規模の体制の会計事務所もありますが、多くが都心に事務所があり、家事や育児に影響がないか通勤時間等を事前に確認することがポイントです。
複数の税理士が所属する税理士法人では、クライントをチームで対応することも多く、分業制をひいている事務所も多のです。そのため、税理士法人でもパートは活躍しており、1社あたりに働くパートの数は、税理士法人が多いでしょう。
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主婦パートが求められている背景とは
ここ数年、会計業界はかなりの人員不足になっており求人数が増加しているようです。会計事務所で働くのは税理士・会計士(もしくは勉強中の人)がメインでしたが、職務としての人気が高止まりし、税理士等の試験を受験しようとしている若い人が減少傾向にあるということも背景にあります。また、将来的にAIが進化することで業務量が減り、税理士の仕事はなくなるのではないか、安定的な仕事でなくなるという印象を持つ若者もいるようです。
しかし、実際にはそこまでAIを活用していない事務所もありますし、AIの進化はまだまだ会計事務所の業務を全て任せられるほど進化していませんし、小規模の事務所等では社会人経験がある主婦等をパート勤務で雇い、人員をうまく活用をしながら業務品質を保つ方針の事務所もあります。
どの事務所も即戦力を求めているので経験者や税理士資格保有者などを採用したいと思っていることもあって、経験者層の中途採用は非常に困難な状況に陥っています。
そこで、未経験者であっても採用し、育てていく方針をとっている会計事務所も増えており、パートに関しても簡単な作業から任せてくれるようなケースも多いのです。
求められるスキルや優遇される資格、経験
会計事務所で勤務する場合、求められるスキルや優遇される資格・経験があります。事前に確認しましょう。
- 社会人としてのコミュニケーションスキル
- PCの基本スキル(Excel、Word、メール)
- 日商簿記検定(2級または3級)
- ファイナンシャルプランナー(3級)
- 税理士試験の科目合格
- 経理や税務に関する業務経験
会計事務所で働くメリット・デメリット
会計事務所で働くことにメリットやデメリットはあるのでしょうか。自分にとってどのような点が重要かを事前に確認しましょう。
メリット
- 未経験、無資格からでも働ける求人が多い
- 入力業務等基礎から始められる
- 実務経験を得られ、将来のキャリアとして通用しやすい
- 繁忙期等が明確でわかりやすい
デメリット
- 経験者の方が優遇されやすい
- 覚えることが多くあり、関連法令が変わることもある
- 職場の雰囲気が規模や周囲の年齢層で大きく異なる
- 繁忙期にかなりの残業が必要な事務所もある
いかがでしょうか。繁忙期は、クライアントが企業メインか、個人メインかによって変わります。また、繁忙期にどれだけ業務負荷がかかるのか、事務所の体制によりさまざまです。
特に働き方改革で会計事務所も変革を迎えていますので、残業ゼロ、残業20時間以下といった求人も多いのです。

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時給や福利厚生等は
会計事務所のパート職員の場合、時給は1,000~1500円程度といわれています。事務職のパートと同等程度、もしくは少し高めの金額のケースが多いようです。また、地域や業務内容によって金額は変動するでしょう。
扶養範囲内での勤務を希望する場合は、勤務時間数や出社日数を調整する等の必要があります。どの程度まで対応してもらえるかは会計事務所によって違いがあるため、事前に相談できるのかを確認しましょう。
福利厚生に関しては、昨今の人員不足等の課題から、働きやすい環境づくりに力を入れている事務所が増えつつあります。事務所によっては、時短勤務や在宅勤務が制度化されていたり、急な休みが必要になったときにスタッフ間でサポートし合う風土があったり、育児に理解があり融通が利く事務所もあります。
作業になれてきたら在宅勤務(リモートワーク)可という事務所もありますし、状況によっては事務所がテレワークに切り替わる可能性もあります。
働き方も色々と選択できるようになってきていますので、求人情報の条件をよく確認しておきましょう。
会計事務所で働くのに向いている人
会計事務所で働くことが向いているかを判断するには、以下のようなポイントがあるでしょう。基本的な社会人経験があればクリアできることも多く含まれます。そもそもの業務特性と自分の得意なことや好きなことを比較して、自分がどの程度向いているのかを知ることはとても大切です。
- 体を動かすよりデスクワークやPC作業が好き
- 数字を取り扱うことが好き
- コツコツ作業が好き
- チェックにモレがない細やかさがある
- 関連法令の改正等、変化への対応力
在宅(リモートワーク)できる事務所も増えている
かつては繁忙期に深夜遅くまで働くことが当然で、ハンコ文化が残り紙ベースでの業務がメインであった会計業界でも、働き方改革や人材確保のために職場環境を整えるフェーズに入っています。事務所内の労働環境や制度を見直して、在宅勤務等のしくみやインフラを整備する事務所が増えています。
コロナ禍以前は税理士法のこともあり、会計業界にリモートワークは導入できないという風潮が強かったのですが、コロナ禍になってから、税理士方の解釈も柔軟化し、リモートワークを実現するための仕組み、ツールが揃い始めたことにより、多くの会計事務所がリモートワークを導入しています。
このように、会計業界も以前と比較しても驚くほどの変革をしており、一昔前の会計業界のイメージを持っていると驚いてしまうでしょう。
また、女性の活用や育児への理解を示す事務所も増え、結婚・出産・育児等のライフイベントに対応できるようなフレキシブルな制度がある事務所も増加しつつあります。働きやすさを重視したいという方々は、是非、このような在宅勤務等の制度があるのか、ある場合はどの程度活用されているのかを確認すると良いでしょう。
仕事と育児(家庭)の両立は可能?
会計事務所がパート勤務者を募集する場合、主に主婦層からの応募を前提としています。そのため、子育てや家庭の事情で勤務時間が長く取れない人を採用することに抵抗は少ないはずです。また、パート勤務者にはサポート業務を割り当てられることが多いため、時間の融通が利くことが多いでしょう。
また、毎月のルーチン業務が決まっている、繁忙期や閑散期がはっきりとしている、という業務特性から、業務の波が読みやすく、家庭との両立も比較的しやすいのではないでしょうか。加えて、同じ主婦でパート勤務のスタッフが多い職場もあります。そのような職場であれば、より理解や協力を得やすく、育児との両立がしやすいでしょう。
保育園や幼稚園のお迎えがあって残業が難しいという場合も、柔軟に対応してくれる会計事務所も増えています。
これは働き方改革による働き方の多様化や、IT活用により業務効率化などにより、先進的な会計事務所は繁忙期であっても残業時間を軽減して、より働きやすい環境を作っていたりしています。
以前よりもずっと働きやすい環境であることは間違いないでしょう。
ただし、注意が必要なのは、働く上で曜日や時間などの条件がはっきりしている場合は、面接の際に必ず詳細を伝え、理解を得ることです。
また、求人を見る際にも決まった時間で残業無しという条件でも就業可能かについても確認しておくことでトラブルにはなり難いでしょう。
まとめ
この記事では、主婦の方々がパートで会計事務所に働くために知っておいてほしいことをお伝えしました。育児が落ち着き始め、ブランクもあるからいきなり正社員はハードルが高くて不安だから、まずはパートから働いてみようと考えている方々には、是非、会計事務所を選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
会計事務所で働く主婦のパートの方々は以前から一定数いらっしゃいます。規模の小さな会計事務所では、パートの方々が多く、業務のほとんどを支えているというケースもあるくらいです。繁忙期にはパートの方々に残業をお願いするというよりも、期間限定で人員を追加する等の対処をする会計事務所もあり、家事・育児への影響も少なく働くことができるでしょう。
このように会計事務所も主婦のパート勤務への理解があり環境も整えられている場所が多いのです。
このように、会計事務所は主婦がパートで勤務しやすい要素が十分あり、未経験でもチャレンジできる場があるというのが特徴的です。その分、条件の良い会計事務所の求人は競争率が高くなることに注意が必要です。また、会計事務所の方針や環境によって、家事・育児への理解がどこまでされているのか、その融通がどこまで利くのかには違いがあります。十分に調べて自分の働きやすい環境かを判断することがキーポイントです。
また正社員への登用制度を用意している会計事務所もありますので、慣れてきたら社員として働きたい、もう少し子供が大きくなったら正社員で働きたいという希望があれば、正社員登用制度のある会計事務所の求人を探してみるのもいいでしょう。
是非、ご自身が働きやすく、長く勤められる会計事務所を探してみてください。
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投稿者情報

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異業種から会計業界へ転職を希望している方をはじめ、これから税理士や公認会計士を目指す未経験の方や、今までの税務・会計の知識・経験を活かして年収アップやスキルアップしたい方などを全力で支援しています。
その一環として、会計業界でお役に立つ情報をお届けするために10年以上記事を書いています。是非、会計業界で働く人が楽しく、知識を得られるような情報をお伝えできればと思います。
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