「経理をやめたい」よくある理由とは。転職前にチェックしておくことをまとめて解説
2024/01/26
一般企業の経理に就いてせっかくある程度の業務ができるようになったものの、「経理をやめたい」と思う人も多いようです。きっと「自分は経理に向いてないのでは?」なんて考えながら退職や転職を検討される方もいらっしゃると思います。
そこで今回はなぜ経理をやめたいと思っているのか、よくある理由を整理しながら、経理に向いてない人の特徴や退職前に考えてほしいことをご紹介していきます。
またそちらをご覧いただいてもやっぱり転職したいと考えている方のために、経理から転職する際のポイントや向いてる職種についてご紹介しますので参考にしてください。
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コンテンツ目次
経理をやめたいと思うよくある理由
ここでは「経理をやめたい」と思う、よくある理由をピックアップします。
経理以外の仕事をしなければならない
とくに規模の小さな会社になるほど、経理職であってもそれ以外の仕事も合わせて任されることが多くなります。例えば、人事や総務や営業事務などが経理とセットで任されることがあります。このような職場の場合、もし経理が好きであったとしても他の仕事が嫌になってしまって経理をやめたいと思うでしょう。
経理の仕事に集中できるかどうかは、入社前の面接で確認することができます。しかし、場合によっては、幅広い業務経験が積めるという見方もできますので、一概には言えません。
限られた仕事のみ担当することが耐えられない
前述とは前提が逆になりますが、会社の規模が大きくなるほど経理部の規模も大きくなり、業務範囲・量・メンバーも多くなります。そうなると一人の担当者ができる仕事は限られてくるため、一部の仕事のみ任されることになります。大企業の経理部ともなればこのような形で様々な仕事を担当しながらローテーションし、何年もかけて経理業務の全体像を把握できるようになっていきます。そのプロセスで坦々と同じ仕事をすることが耐えられない人にとっては、経理をやめたいと思うでしょう。
ルーティンワークに耐えられない
経理はデータ入力や伝票処理などの単調なルーティンワークが少なからずあります。また、職場によってはルーティンワークばかり任されることがあるかもしれません。このようなルーティンワークを長時間にわたって坦々とこなすことをつまらない・辛いと感じて耐えられない人は経理をやめたいと思うでしょう。
しかし、ルーティンワークを坦々とこなしていると考えるのは早計かもしれません。ルーティングワークは効率化できる可能性もあり、常に行なっている業務について疑問を持つようにすると、つまらないと感じることは少なくなるでしょう。
繁忙期が忙しすぎる
会社の繁忙期となれば、経理で処理しなければならない業務量も多くなります。また、決算期ともなれば申告や開示期限があるため、時期によってはそれに間に合わせるべく残業せざるを得ないこともあります。このような忙しさが辛くて耐えられない人は経理をやめたいと思うでしょう。
経理はよく言えばメリハリのある仕事、悪く言えば偏りのある仕事だと言えます。
給料に不満がある
経理は営業職のようにわかりやすい成果指標を出しにくい職種のため、歩合給のような仕組みは一般的に設けられていません。そのためか自分が頑張った分が給料に反映されていないと感じることもあり、給料に不満がある人は経理をやめたいと思うでしょう。
この悩みはバックオフィス系の仕事にはついて回ります、給与体系を入社前に確認しておくといいのですが、就職した場合はそこまで確認できることは少ないので、注意が必要です。
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経理に向いていない人の特徴
ここでは経理に向いていない人の特徴をご紹介します。
専門分野について学ぶことが苦手な人
経理の仕事は、簿記・会計基準・税制・会計ソフト・周辺ツールなどについて幅広い知識やスキルが求められます。しかも、頻繁に新しい情報が出たり変わったりします。そのため一度学べば終わりではなく、常に最新情報に向けてアンテナを立ててアップデートしなければなりません。こういった専門分野について学び続けることが苦手な人には経理の仕事は向いてないでしょう。
数値合わせや細かい作業が苦手な人
経理は数円単位を正確に処理して合わせなければなりません。そのためには細かい注意力をもった作業が必要となります。数字をざっくり捉えてる大雑把な人には経理の仕事は向いていません。
デスクワークが苦手な人
経理はパソコンや資料と長時間向き合うことが必要なため、そもそもデスクワークが苦手な人は経理の仕事には向いていません。体を動かしたり、接客・セールスや新しい企画を生み出すクリエイティブなことのほうが好きな人も向いていないかもしれません。
コミュニケーションや人間関係の構築が苦手な人
経理はデスクワークがメインのためコミュニケーションが苦手でもできそうなイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。例えば、書類・データのやりとりや内容確認のためには他部署や取引先とコミュニケーションを取ることが必要です。そこで仕事をスムーズに進めるためには同僚はもちろん外部の取引先とも良好な関係をつくることが求められます。コミュニケーションや人間関係の構築に苦手意識を抱えている人は経理の仕事は向いてないでしょう。
責任感が弱い人
会社経営にとって経理はとても重要です。なぜなら、例えば決算数値が間違っていたら納税額も間違ってしまいますし、経営者が経営判断を誤ってしまう恐れもあるからです。そのため決算数値のベースとなる日々の経理処理は漏れなく正確に行わなければなりません。このように経理は会社に対して大きな責任を負っている仕事です。その自覚と責任感が弱い人は経理の仕事は向いていません。
経理の仕事を退職してしまう前に考えてほしいこと
ここまでご覧になってもやっぱり「経理をやめたい!」「自分は経理に向いてないな」と思った人はきっと退職や転職を検討していると思います。そこで、ここでは経理の仕事を退職をする前に一度考えてほしいことをまとめました。
経理で十分なスキルや経験値を積んだか?
転職先が経理であってもそれ以外であっても、あなたが戦力としてみなされるためには自信を持ってアピールできるスキルや経験が必要となります。ひと言で経理といってもその業務範囲は幅広く奥深いためどれだけやっても「十分に経験を積んだ」とはいえないかもしれません。
一般的には3年以上の実務経験を積んだかどうかが目安といわれていますが、単なる年数のみならず転職しても武器となるものを持っているかどうかぜひ振り返ってみてください。それがまだ無かったり弱かったり感じるのであれば、今の職場でもう少し経験を積むことができないか検討することもありでしょう。
この先、転職することを決めているのであれば、転職が有利に運べる資格を取得することも視野にいれて計画をたてましょう。経理の仕事にも役にたつ日商簿記や、税理士の科目合格をしていれば転職の際に役にたつことは間違いないでしょう。
また、経理に役立つ資格について、更に詳しく知りたい場合は「経理に役立つ10の資格とは!転職・キャリアアップ・年収アップのための資格を厳選」の記事をご覧ください。
参考:日本商工会議所「商工会議所の検定試験 簿記」
参考:国税庁「税理士試験」
本当に経理の仕事が嫌になったのか?
本当は今やっている経理の仕事が好きで続けたいはずなのに、違う理由のために自分は経理の仕事が嫌いだ、向いていないと思ってしまっている可能性はないでしょうか?例えば、どうしても相性が合わない同僚がいる、会社の都合によって経理とは違うやりたくない仕事まで任されてしまっている、などのケースです。
このような場合は上司に相談して調整してもらうなど、好きな経理の仕事に注力できるように自らアクションを起こすことも必要です。これは簡単なことではありませんが、退職や転職にかかるエネルギーも相当大きいため、現在勤めている環境を変えることができそうなら選択肢として検討してみる価値はあります。
退職のタイミングは適切か?
あなたが置かれている状況にもよりますが、退職のタイミングは重要です。
例えば、会計事務所に転職を考えるなら、確定申告時期、決算時期は繁忙期となりますので、会計事務所は採用活動に時間を割けない場合もあります。時期を考えずに退職してしまったということですと、希望通りの会計事務所に転職できないこともありますので、注意が必要です。
経理からの転職に向いている他の職種
ここでは経理からの転職に向いている経理以外の職種についてご紹介します。
管理会計部門、財務部門
管理会計部門や財務部門は中小規模の会社では経理部が担っていることが多いですが、とくに大きな規模になると別の部署として存在しているケースもあります。経理知識が前提として必要な部門となるため、経理経験者のニーズは高いでしょう。
内部監査部門
企業の監査部門です。経理を通じて会社の仕組みを俯瞰してみることができるようになればその経験を内部監査に活かすことができるため、経理経験者のニーズは高いです。実際、公認会計士や経理出身者が内部監査に就くケースは多いです。
会計事務所
会計事務所は記帳代行や税務申告代行サービスを行うことがメインのため、一般企業の経理で培った知識や経験を生かせるはずです。
また、会計事務所の仕事内容や転職について、更に詳しく知りたい場合は「会計事務所の仕事内容とは?希望通りの就職・転職をする為のポイントも詳しく解説」の記事をご覧ください。
また、経理から会計事務所への転職について、更に詳しく知りたい場合は「経理から会計事務所への転職はメリットがあるのか?全く違う仕事内容とは!」の記事をご覧ください。
会計系のコンサル会社
経理やバックオフィスの業務改善コンサルを行う会社です。最近ではDX化に向けた導入コンサルサービスを提供する会社も増えていますが、経理の知識や経験を活かすことができる分野です。
また、財務・会計コンサルタントについて、更に詳しく知りたい場合は「財務・会計コンサルタントとは?年収は高いのか、やりがいはあるのかを解説します」の記事をご覧ください。
まとめ
ここまで、経理をやめたい主な理由を整理したうえで、経理に向いてない人の特徴や退職・転職時の検討ポイントなどについて解説してきました。昔にくらべて最近は退職・転職をネガティブに捉えることがなくなってきています。従って、あなたがもし経理をやめたい・向いてないと思っているなら転職して様々な会社や仕事を経験するのはいいことと言えるでしょう。
しかし、今の職場でスキルや経験値をしっかりと積まないまま経理をやめて闇雲に転職をしてもキャリアアップとなりにくく、そもそも転職活動にも苦労するかもしれないため注意が必要です。まずは経理をやめたい理由やこれまで得た経験値やスキルを明確にしてから、今後どうするか検討してください。
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