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公認会計士試験、目指すべき点数とは?

公認会計士の試験は10%台の合格率!目指すべき点数は?

2023/11/02

公認会計士の試験は合格率が10%台と低いため、超難関資格と言われています。そのため、合格率の低さを見ただけで「自分には無理だろう」とあきらめてしまう人も少なくありません。

しかし、合格率は個々の受験者が合格するかしないかという確率を表した数字ではありません。10人に1人しか受からない試験ではありますが、毎年合格者が出ていることは事実ですから、何か対策方法があるはずです。

そこで、合格者の傾向や目標点数などについて解説をします。

公認会計士の試験は狭き門?試験内容が難しすぎる?

まずは、公認会計士試験の合格率が低いことについて、世間の人はどのように考えているのか、アンケートを取って調べてみました。

【質問】 平成28年の公認会計士試験合格率は10.8%。この数字から試験内容が緩和されるべきだと思いますか?
【回答数】 思う:35
思わない:165

税理士試験に関するアンケート結果

調査地域:全国
調査対象:【年齢】20歳以上の男女
調査期間:2017年03月07日~2017年03月14日
有効回答数:200サンプル

難易度が高いからこそ意味がある

今回のアンケートでは、公認会計士の試験内容は緩和する必要がないと思っている人が大半を占めていることがわかりました。

  • それだけ、専門性の強い資格だと思うので、そのぐらいの合格率でも仕方ないのかなとは思います。(40代/会社員/男性)
  • 緩和すると、稼げなくなるのでは?ないかと思う。既存の人が迷惑する。(40代/パート・アルバイト/女性)
  • 公認会計士が溢れても困るし、そのくらいの難易度を潜り抜けてきたからこそ任せられる仕事だと思う。あとは試験の難易度というよりは独学でも受けられることから何となく記念受験のように受ける人もいる気がする。(30代/会社員/女性)

思わないとする人の意見を見てみると、難易度を下げることで、公認会計士の質が落ちることや、人数が増えすぎて仕事の奪い合いになってしまうことを懸念するコメントが目立ちました。公認会計士という仕事の内容や専門性を考えると、安易に難易度を下げるべきではないと考えている人が多いことがうかがえます。

一方、緩和すべきだと思うと答えた人のコメントは次の通りです。

  • これからは受験者も減って公認会計士が減っていくでしょうね。少子化の影響で人手不足になります。もうちょっと緩和すれば将来の担い手も増えるでしょう。(30代/会社員/男性)
  • こんなに低いと、受験者からお金を集めているだけのように感じられる。(30代/専業主婦・主夫/女性)
  • もう少し試験内容の軟化、緩和されても良いかとは思いますが、合格者を多くするために試験を簡単にしてしまうのは、財務に対する大事な監査の仕事なので、より良い仕事のためには筋が違うと思います。(40代/パート・アルバイト/女性)

緩和したほうがよいと答えた人の中にも、いろいろな意見があることがわかります。単純に10人に1人しか受からないのでは低すぎるから、緩和したほうがよいと答えている人もいましたが、不合格者が多すぎると受験料を払うだけの人が多くなる点が問題だという指摘もありました。

ただし、合格率は低いと感じていても、安易に問題を簡単にして、公認会計士の質を下げることには反対する意見が多く見られました。

アンケートの結果、公認会計士の合格率は低すぎると感じている人が目立つものの、それだからこそ公認会計士の質が保たれていると感じている人も多いことがうかがえました。これらのことを踏まえたうえで、実際の受験者の動向について見ていきましょう。

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今後の試験はもっと厳しくなる可能性あり

今後の税理士試験は難しくなる可能性がある

現時点でも合格率の低い公認会計士の試験ですが、今後さらに難化することも考えられます。その根拠は、2012年1月5日付で金融庁が公表した「平成 24 年以降の合格者数のあり方について」という文書の中身にあります。

この文書では、平成23年の公認会計士の合格者数が約1500人であったのに、実際に公認会計士として活躍している合格者が少なく、監査法人も採用を抑えていることから「合格者数は抑制的に運用されることが望ましい」と明記されました。

つまり、「1500人もの合格者を出しても一部しか公認会計士としての業務に就かないのであれば、もっと合格者の人数を抑えてもよいのではないか」というのが金融庁の見解です。ですから、もし今後、公認会計士の活躍の場が広がらないのであれば、試験が難化することもあり得るというわけです。

出願者数と合格率は?高齢でも合格可能?

では、金融庁が「平成 24 年以降の合格者数のあり方について」という文書を公表した後の出願者数や合格率はどのように変化しているのでしょうか?実は、おもしろい傾向が見られます。

年度 出願者数 合格者数 合格率
平成23年 23,151名 1,511名 6.5%
平成24年 17,894名 1,345名 7.5%
平成25年 13,324名 1,178名 8.9%
平成26年 10,870名 1,102名 10.1%
平成27年 10,180名 1,051名 10.3%
平成28年 10,256名 1,108名 10.8%

これを見てわかる通り、出願者数は平成23年の半数以下になっていますが、合格者数は平成25年以降ほぼ横ばいで、合格率だけは年々増加しているという状況です。

特に、平成27年までは出願者数、合格者数共に減って、合格率だけが上がっている形でしたが、平成28年はすべての項目で増えています。出願者数が大きく変化した割に、合格者数は大きく変化していないことから、一定の人数が受かるように試験が作られていると考えたほうがよいでしょう。

ちなみに、平成28年の試験では、合格者の平均年齢は26.2歳でしたが、65歳以上の受験者が19人おり、合格者の最高年齢は67歳でした。毎年、50代、60代の受験者からも合格者が出ていることから、ポイントを絞った学習ができれば、年齢が高くても対応可能であることがうかがえます。

職業別では学生の合格率が抜き出ているものの…

職業別の合格者構成比を見ると、毎年学生の割合が最も多く、平成27年は41.7%、平成28年に至っては49%と約半数を占めました。しかし、これは学生の出願数が他の職業よりも多いことに関係しています。

出願者に対する合格者の割合で見ると、学生は平成27年14%、平成28年15.8%となり、全体の合格率よりも若干多いという程度になってしまいます。

学生は毎年出願者数が3,000名を超えるため、合格者数が大きく変化しても合格率は大きく変動しませんが、会計士補のように、毎年100名程度しか願書を提出しない職業の場合は変動が大きくなります。

例えば、平成27年は109名の出願者のうち16人が合格して14.7%という合格率になり、学生を上回りましたが、平成28年は103名出願のうち8名合格で7.8%と大幅に合格率を下げる形になりました。

平成28年の職業別合格率を見ると、会計事務所員12.3%、税理士5.3%、会社員3.4%、公務員4.1%ですから、実務経験がそのまま合格に結びつくとは言い難いものの、学生にしても会計士補や会計事務所員にしても普段から会計について学びやすい環境にある人のほうが優位性はあると言ってよいでしょう。

関連記事:近日公開「会計大学院に通うと試験が免除?会計大学院のメリットとデメリットまとめ」

合格率を上げるにはどれだけの点数を目指すべき?

合格率を上げるにはどれだけの点数を目指すべき?

自分が合格する可能性を上げるためには、全体の合格率を気にしても意味がありません。くじ引きのように、10人に1人の割合で当選するのを待っていても仕方がないからです。自分の実力を合格できるレベルにまで引き上げることができれば、自分自身の合格率は上がります。ですから、どれだけ得点すれば合格できるのかを考えてみましょう。

平成28年の試験結果では、総合平均得点比率が46%なのに対して、合格者の平均得点比率は66%でした。この合格ラインは、受験者のレベルによって変化するため、年度ごとに変動します。ですから、66%を狙ったのでは、年によっては合格できないことも考えられます。

また、試験本番は100%の力を出し切れないケースもあります。ですから、周りのレベルに左右されず、確実に合格を勝ち取るためには、75%以上を目指して学習するようにするとよいでしょう。

関連記事:近日公開「公認会計士の試験を独学で合格するには?効率的な勉強法3ステップ!」

まとめ

公認会計士の試験は合格率が10%前後という低さが注目されますが、ここ数年間は毎年合格率が上がっています。毎年1000名以上の合格者が出ている試験ですから、きちんと対応すれば合格は不可能ではありません。もちろん、試験勉強に時間をかけられる学生や、普段から実務を積める会計士補、会計事務所員などは有利ですが、それ以外の職業からも毎年合格者が出ています。

合格できるかどうかは合格率で決まるのではなく、自分自身が合格レベルに達することができるかどうかで決まります。合格ラインを目指してがんばりましょう。

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「公認会計士の試験突破に!試験にまつわる基礎知識まとめ」
「公認会計士の試験は9科目!内容と学習方法をマスター」 

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