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公認会計士の仕事内容とは?監査・税務・コンサル・企業内の4領域を解説

2026/09/22

公認会計士の代表的な仕事は監査ですが、活躍の場は監査法人だけではありません。税理士登録を行って税務に携わるほか、コンサルティング会社でM&AやIPOを支援したり、一般企業の経理・財務・経営企画部門で働いたりする道があります。
4領域の違いを簡潔に整理すると、監査は財務情報の信頼性を確かめる仕事、税務は申告や税務相談を支援する仕事、コンサルティングは経営課題の解決を支援する仕事、企業内業務は自社の経営判断を会計・財務面から支える仕事です。税務業務を行うには税理士登録が必要です。
この記事では、それぞれの仕事内容、主な勤務先、求められるスキルを整理し、公認会計士が資格と経験をどのようなキャリアに生かせるのかを解説します。
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監査

監査は公認会計士を代表する仕事であり、公認会計士または監査法人に認められた独占業務です。企業が作成した決算書について、適用される会計基準などのルールに従って適正に作成されているかを第三者の立場から検証し、結果を報告します。

企業の経理担当者は日々発生する取引について請求書や領収書、伝票などをもとに仕訳を行い、会計ソフトなどへデータを入力します。こうして記録された帳簿をもとに月次・年次の決算を実施し、最終的に貸借対照表や損益計算書などの決算書が作成されます。監査では、こうした一連の会計処理や財務報告について検証します。

監査の方法には、法律上実施することが必要とされる「法定監査」と、企業などが目的に応じて自主的に実施する「任意監査」があります。

法定監査は、金融商品取引法や会社法などに基づいて行われる監査です。上場企業をはじめ一定の要件を満たす企業では、公認会計士または監査法人による監査を受けることが法律上求められます。

一方の任意監査には法律上の義務はありません。例えば金融機関から融資を受ける際に財務情報の信頼性を高めたい場合や、株主などの利害関係者に自社の財務状況を説明したい場合などに実施されることがあります。

海外取引を行う企業では、国内の会計基準だけでなく国際的な会計・監査のルールへの対応が必要になる場合もあります。そのため公認会計士には簿記や会計の知識だけでなく、企業の業種や事業内容、内部統制、関係する法律などへの理解も必要です。

監査は単純に計算ミスを探す作業ではありません。企業から開示される財務情報の信頼性を高め、株主、投資家、銀行などの金融機関を含む外部の利害関係者が適切な判断を行える環境を支えることが重要な目的です。

会計監査

会計監査では企業が作成した財務諸表が適用される会計基準に準拠し、適正に作成されているかを独立した立場から検証します。

主な対象となるのは、貸借対照表や損益計算書などです。資産や負債、売上、費用、利益などの金額が適切な会計処理によって記録・計算され、企業の財政状態や経営成績などが適切に表示されているかを確認します。

ただし、企業が年間に行ったすべての取引を確認するわけではありません。企業の規模や業種、取引の種類、発生する可能性があるリスクなどを分析したうえで監査計画を作成し、重要性を考慮しながら必要な手続きを実施します。

具体的には売上の記録について契約書や請求書と照合したり、売掛金について取引先へ確認したりする方法があります。そのほか棚卸資産の実地棚卸への立会い、経営者や経理担当者への質問、会計データの分析、帳簿や伝票の確認など、状況に応じた各種手続きを行います。

こうした作業によって決算書に重要な虚偽表示がないかを検討します。誤った仕訳や入力ミス、計算ミスなどによって会計処理に問題が発生する場合もあれば、意図的な不正によって数字が操作される可能性もあります。

最終的には、監査で入手した証拠をもとに監査報告書を発行します。監査報告書は、株主や投資家、金融機関などが企業の財務状況を把握し、投資や融資などの意思決定を行ううえでも重要な役割を持っています。

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税務

公認会計士は必要な手続きを行って税理士として登録することにより、税務業務を行うことも可能です。監査と税務には目的や業務内容に違いがありますが、会計や財務に関する知識を幅広く活用できるという点では密接な関係があります。

税理士の代表的な仕事には、「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」があります。法人税や所得税、消費税、相続税などについて申告書を作成するほか、納税者に代わって税務署などへの申告や申請を行います。

また、企業の経理担当者や経営者から税務上の相談を受けることもあります。例えば、日々の会計処理、設備投資を行った場合の税務処理、法人税の申告、事業承継など、企業活動では税金に関するさまざまな課題が発生します。

公認会計士は会計・財務・経営に関する幅広い知識を持っているため、税理士登録を行えば、会計と税務を組み合わせた支援が可能になります。

単に申告書を作成するだけでなく、企業の財務状況や資金計画まで踏まえてアドバイスできることも特徴です。

税務会計顧問

税務会計顧問とは企業や個人事業主などと継続的な契約を結び、日々発生する会計・税務上の疑問や課題に対応する業務です。

例えば、経費として処理できる費用の範囲、新しい資産を取得した際の会計処理、役員給与を変更する場合の税務上の注意点などについて説明します。必要に応じて帳簿や月次試算表、決算書などを確認し、会計処理にミスがないかをチェックすることもあります。

また、法律や税制上のルールを確認したうえで、自社で利用できる制度や適切な税務上の方法を検討します。

節税についても、単純に税金を減らせばよいわけではありません。将来の資金繰りや事業計画への影響を考慮しながら、適法な範囲で対応することが必要です。

月次の会計データを分析し、売上や利益、経費、現金、資金の状況などを経営者へ報告することもあります。財務会計のデータを税務申告だけでなく経営管理にも活用することで、経営者が自社の状況を早期に把握し、適切な意思決定を行いやすくなります。

確定申告代行/法人決算・申告代行

税理士登録をした公認会計士は、個人の確定申告や法人の決算・申告に関する業務にも対応できます。

個人の確定申告では、領収書や請求書、帳簿、入出金データなどの資料を整理し、売上や必要経費を確認します。そのうえで所得を計算し、所得税などの確定申告書を作成して申告手続きを行います。

法人の場合には、日々の記帳や会計データをもとに年次決算を行います。売掛金・買掛金や現金、預金、固定資産、各種費用などについて必要な決算整理を実施し、貸借対照表や損益計算書などの決算書を作成します。

さらに、会計上の利益と法人税法上の所得との違いを調整し、法人税などの税額を計算して申告書を作成します。

申告期限や納付期限を管理し、必要書類に不足がないか確認することも重要な仕事です。会計ソフトやクラウドサービスを活用して作業の一部を自動化すれば、入力作業の削減や会計業務の効率化につながる場合もあります。

相続税申告

税理士登録を行った公認会計士は、相続税申告を支援することもできます。

相続が発生した場合には、被相続人が保有していた現金・預貯金、不動産、株式などの資産や債務を把握し、税法上のルールに従って評価します。そのうえで相続税を計算し、必要な申告書を作成して税務署へ提出します。

特に土地や非上場株式などは評価方法が複雑になることがあるため、専門知識が必要です。また、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など、利用できる各種制度がないかについても検討します。

遺産を誰が取得するかによって税額や特例の適用関係が変わる場合があるため、税務上の観点から遺産分割について説明することもあります。

ただし、相続人間で争いが発生している場合の法律相談や代理交渉は弁護士の業務です。必要に応じて弁護士や司法書士などと連携して対応します。

税務調査対応

法人や個人に対して税務調査が行われる場合、税理士登録をした公認会計士が対応を支援することも可能です。

税務調査では、過去に提出した申告書の内容が適切であるかを確認するため、税務署が帳簿、領収書、請求書、契約書などの資料を確認します。

税務調査の連絡を受けたら、まず過去の申告内容や会計処理を確認し、必要な資料を整理します。クライアントに調査当日の流れや準備すべき書類を説明することも重要です。

調査当日は税務職員からの質問に対応し、必要に応じて仕訳や会計処理を行った理由、取引の内容などを説明します。税務署と見解に違いがある場合には、事実関係や法律上の根拠を整理して調整を行います。修正申告が必要になった場合には、その後の手続きも支援します。

このように、事前準備から当日の立会い、調査後の対応までを一貫してサポートすることが税務調査対応の主な業務内容です。

年末調整

年末調整とは、従業員の給与や賞与から毎月源泉徴収してきた所得税等と、その従業員が年間で納めるべき所得税等との差額を精算する手続きです。

具体的には、従業員が提出した扶養控除等申告書や保険料控除申告書などの書類を確認し、年間の給与や各種控除をもとに税額を計算します。すでに徴収した金額が多ければ還付し、不足していれば追加徴収します。

従業員によって家族構成や控除の状況が違うため、正確な情報を反映することが必要です。

給与計算や経理を担当する部門と連携しながら、限られた時間のなかで効率的かつ正確に処理することが求められます。

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コンサルティング

公認会計士の活躍の場は、監査や税務だけではありません。コンサルティングファームやFASなどで、会計・財務に関する知識を活かして企業の経営課題を解決する仕事を担当することもできます。

コンサルティングでは企業の財務データや業務の流れを分析し、現在の状況や課題を整理したうえで具体的な解決方法を検討します。

例えば、経営管理の高度化、予算管理、会計システムの導入、業務フローの効率化、M&A、組織再編、IPO支援などがあります。クラウド型の会計ソフトや各種システムを導入し、請求書発行、経費精算、仕訳入力などの経理業務を自動化する支援を行うケースもあります。

財務会計が株主や投資家など外部の利害関係者への報告を主な目的としているのに対し、管理会計は自社の経営者や各部門が意思決定を行うために利用する会計です。公認会計士が管理会計の仕組みを整え、予算と実績を比較・分析できる環境を構築することもあります。

監査では独立した第三者として財務情報を検証しますが、コンサルティングでは企業と一緒に課題を整理し、改善策の導入や運用まで支援することがあります。この点は両者の大きな違いです。

会社設立支援

公認会計士は、起業家や経営者に対する会社設立支援にも携われます。

会社を設立する際には、設立手続きだけでなく、事業を継続するためのお金について具体的に検討する必要があります。将来の売上や費用、利益を予測し、必要な運転資金や設備投資などを整理した事業計画・資金計画を作成します。

資本金の金額や株主構成について検討することも重要です。特に、将来的に投資家から出資を受けたりIPOを目指したりする企業では、設立時から資本政策を考えておく必要があります。

設立後についても、経理担当者の配置や会計ソフトの導入、帳簿作成の方法、請求書や経費精算の処理、月次決算、予算管理などの仕組みを構築することで、効率的な会計業務を実現しやすくなります。

なお会社設立に関連する手続きには、公認会計士資格だけでは対応できない他士業の独占業務も含まれます。その場合には司法書士や行政書士などと連携して支援します。

株式公開(IPO 支援)

IPOを目指す企業では、売上や利益を伸ばすだけでなく、上場企業として求められる経理・財務・経営管理の体制を整える必要があります。

公認会計士は、月次・年次決算の早期化や経理規程の作成、予算管理、内部統制の整備などを支援します。

例えば、売上、購買、入出金、経費精算、給与計算などの日々の業務について、担当者や承認者の役割を明確にします。一人の担当者へ権限が集中していると、不正やミスが発生しても発見できない可能性があるためです。

また会計処理のルールを整理し、請求書や領収書などの書類を適切に管理できる体制を構築することも重要です。会計ソフトやクラウドサービスを活用し、経理業務の一部を自動化することで、作業時間の削減や決算の効率化を図る場合もあります。

IPO準備では監査法人による監査や証券会社などの審査への対応も必要です。過去の会計処理を確認し、発見された課題を一つずつ解決していくことも公認会計士の重要な役割です。

資金調達支援

企業が事業を拡大するにはお金が必要です。新規事業への投資、設備購入、人材採用、日々の運転資金など、企業が必要とする資金の種類は状況によって異なります。

代表的な資金調達方法には、銀行などの金融機関から融資を受ける方法があります。金融機関は融資を判断する際、決算書だけでなく、事業計画書や資金繰り表、将来の収支予測などの資料を確認することがあります。

公認会計士は企業の財務状況や利益、資産・負債などを分析し、返済能力や将来の事業見通しについて金融機関へ説明するための資料作成を支援できます。

一方スタートアップなどでは、投資家から出資を受ける方法もあります。この場合には、事業計画や企業価値、株主構成などについて検討する必要があります。

融資であれば返済が必要になる一方、出資では既存株主の持分や経営への影響を考える必要があります。それぞれの違いを把握し、企業の財務状況や資金計画に適した方法を検討することが重要です。

経営相談

公認会計士は、経営者の相談に対応し、会計データに基づいて経営改善を支援することもあります。

例えば、利益が低下している企業であれば、損益計算書の売上や売上原価、各種経費を分析します。商品別、事業別、部門別などにデータを整理することで、どこで利益が発生しているのか、どの費用が経営を圧迫しているのかを具体的に把握できます。

経費削減についても、単純にすべての費用を減らすことが正しいとは限りません。将来の売上につながる投資まで削減すれば、かえって企業の成長を妨げる可能性があります。費用対効果を分析したうえで判断することが必要です。

また予算を作成し、月次で予算と実績の違いを分析する予算管理の仕組みを導入することもあります。管理会計を活用することで、経営者は決算を待たずに自社の状況を把握しやすくなります。

財務データを過去の報告だけに使うのではなく、将来の意思決定に役立つ情報へ変えることが、公認会計士による経営支援の重要な役割です。

M&A/デューデリジェンス

M&Aを検討する際には、買収対象となる企業の財務状況や収益力などを詳細に確認する必要があります。

公認会計士は対象企業の決算書や帳簿、会計データなどを分析する財務デューデリジェンスを行い、正常な収益力や財政状態、簿外債務をはじめとする潜在的なリスクを調査します。

また将来の利益や資産などを踏まえて企業価値を算定し、買収価格や取引条件を検討するための資料を作成する場合もあります。こうした分析結果は、経営者がM&Aを実行するかどうかを判断するための重要な情報となります。

補助金・助成金支援

企業の業種や事業内容、投資計画などを確認し、利用できる補助金・助成金を検討する支援もあります。

制度ごとの要件を整理したうえで、申請書や事業計画書などの必要書類の作成を支援します。企業の現状や将来の計画を数字で具体的に説明できるよう、売上・費用・利益や投資額などを整理することも重要です。

なお補助金・助成金にはそれぞれ要件や手続きがあり、公認会計士がすべての申請業務を当然に行えるわけではありません。必要に応じて他の専門家とも連携しながら対応します。

事業承継・事業再生

中小企業では、経営者の高齢化や後継者不足によって事業承継が課題となることがあります。公認会計士は自社株式や事業用資産などの状況を把握し、後継者への承継方法を財務・会計の観点から検討します。

また売上や利益の低下、資金繰りの悪化などに直面している企業に対して、事業再生を支援することもあります。

損益計算書や貸借対照表、資金繰りに関するデータを分析して経営上の問題を整理し、利益改善、費用削減、資金計画の見直しなどを行います。

金融機関との調整や再生計画の作成を支援することもあり、企業が事業を継続できる状態へ立て直すことを目指します。

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企業内業務(組織内会計士)

公認会計士は、監査法人や会計事務所などから企業を支援するだけでなく、一般企業や金融機関、行政機関などの一員として働くこともできます。こうした公認会計士は「組織内会計士」と呼ばれます。
外部の専門家とは異なり、自社の事業や業務の流れを継続的に理解しながら、経営に近い立場で会計・財務の専門性を発揮できる点が特徴です。

経理・決算・開示業務

月次・年次決算や連結決算、有価証券報告書などの開示書類の作成、新しい取引に関する会計処理の検討を担当します。監査法人との調整や決算体制の改善にも、監査経験を生かせます。

財務・資金調達

資金繰りや資金計画を作成し、銀行融資や社債、増資などの調達方法を検討します。財務データから返済能力や投資余力を分析し、経営陣や金融機関へ説明する役割を担うこともあります。

管理会計・経営企画・IR

予算と実績の差異を分析し、事業別・部門別の収益性を明らかにして経営判断を支援します。経営計画の策定や投資家向け情報の整理・発信に携わる場合もあります。

内部統制・IFRS・M&A

内部統制の構築・改善、IFRS導入、M&Aや組織再編など、部門を横断するプロジェクトでも専門性を発揮できます。制度や会計基準を理解する力に加え、関係部署と合意を形成して計画を進める力が求められます。

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公認会計士は経験に応じてキャリアを広げられる

公認会計士の仕事は、監査・税務・コンサルティング・企業内業務の4領域に整理できます。監査法人で財務情報の信頼性を支えるほか、税理士登録をして税務に携わる、コンサルティング会社でM&AやIPOを支援する、一般企業で経理・財務・経営企画を担うといった選択肢があります。
転職先を選ぶ際は、資格だけでなく、監査経験、業界知識、英語力、ITスキル、マネジメント経験など、自分が積み上げてきた実務経験との組み合わせを考えることが大切です。求人票では担当業務、顧客や事業の規模、チーム体制、繁忙期、将来担当できる領域を確認しましょう。
自分が第三者として企業を検証したいのか、外部から課題解決を支援したいのか、それとも企業内部から経営に関わりたいのかを整理すると、目指す職場や伸ばすべきスキルを選びやすくなります。
参考:日本公認会計士協会「公認会計士の仕事内容」

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会計求人プラスシ転職エージェントKU
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