会計経験者が税理士となって働くための会計事務所の選び方
2023/11/02
会計の実務経験があって将来は税理士になることを目指している人は、どんな会計事務所で仕事をするかで将来が変わってくる可能性があります。会計事務所選びにおいては、「過去の経験が活かせる職場で働きたい」「即戦力として評価される会計事務所で働きたい」「長期的に働ける事務所の仕事を見つけたい」などさまざま思いがあることでしょう。そこで、会計実務経験者が税理士になって働くことを目指す場合の会計事務所選びのポイントについてご紹介します
中小企業税務経験が活かせる会計事務所を選ぶ
会計実務の経験者で将来は税理士の資格をとって働こうと思っている人は、会計事務所での仕事をするのが有利です。働きながら資格をとることを応援してくれる場合も多いからです。
現在働いている職場を辞めて会計事務所に就職するためには応募先の会計事務所の採用面接で一定の評価を得る必要があります。会計に関する実務経験があればまったくの未経験者よりも有利になりますが、経験者として蓄積した実務経験の内容によっても会計事務所の評価は変わってきます。税理士が所長を務める会計事務所はクライアントが中小企業というケースがほとんどです。そのため会計事務所への就職を有利に進めようと思ったら、中小企業の会計業務や税務関連業務の経験がある方が有利になる可能性が高いでしょう。
また中小企業をメインのターゲットとしている会計事務所に就職できれば、税理士資格をとったあとにも役立つ会計や税務の知識、ノウハウなどを吸収しやすいというメリットもあります。会計事務所選びを始める前に、まずは自分の実務経験についてしっかり整理しておくことをおすすめします。就職に有利なほどの経験が積めていないということであれば、転職前に中小企業税務に近い業務の経験を積んでおくように努力することも大切でしょう。
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会計事務所に就職をして仕事をしながら税理士試験にパスし、将来は税理士として仕事をしていこうと考えている人は、将来の税理士の仕事に役立つノウハウを吸収できる会計事務所に就職する方がよいでしょう。しかし選ぶのは応募先の会計事務所で、転職者は選ばれる側になりますので思うような会計事務所に就職できるとは限りません。事務所の選び方について考える前に、応募先の会計事務所が採用したいと思う人材にどうしたらなれるかをまず考えることが大切でしょう。
会計事務所も経験が浅い人材を雇い、長期間かけて育成するという余裕がない場合も多いです。特に就職後に税理士に役立つノウハウを学べそうな事務所となると、忙しいケースも多くのんびり育成してくれるとは考えにくいです。そのため、まず自分が即戦力として評価されるように努力をすることが大切になるでしょう。即戦力の経験者だと評価されるためには、「決算実務ができること」と「税務調査に対応できること」がポイントとなります。
会計事務所に就職したあとは、決算実務と税務調査対応の仕事を多く行うことになるでしょう。実際に会計事務所が行っている業務に近い実務経験を積んでおけば、即戦力として評価され、就職先候補の会計事務所の選択肢が広がるはずです。
長期的にキャリアを積みたければ長く働けそうな職場を選ぶ!
税理士試験を受けながら会計事務所の仕事をする場合、比較的長期間にわたって試験勉強と会計事務所の業務を平行して行っていくことになるケースが多い傾向です。税理士試験に何科目合格した時点で採用されるかにもよってもその期間は変わります。
しかし、1~2年程度の期間しか働けないような会計事務所を選んでしまうと、また別の会計事務所を探して試験勉強を続けていく必要に迫られます。また、税理士として働けるだけの経験とノウハウを蓄積しようと思えば、ある程度長期間にわたって同じ会計事務所で仕事をした方が経験を積みやすいでしょう。会計事務所を転々することになってしまうと、その都度駆け出しからのスタートとなってしまい、キャリアがなかなか積み上がっていきません。そのため、会計事務所の選び方としては、長期的に安定した経営が続く可能性が高い事務所を選ぶことがポイントとなるでしょう。
見分け方としては、クライアント数が多いことや、単なる決算業務や申告代行だけでなく経営アドバイスなどサービス提供範囲が広いことなどに注目することをおすすめします。会計事務所の選び方によって、その後の実務経験に影響があるだけでなく、税理士試験を落ち着いて受けられる環境を確保できるかどうかも変わってきます。できるだけ長期的に働ける会計事務所を選ぶようにしましょう。
将来のキャリアパスを考えた上で就職先を探す
会計事務所を選ぶ際には自分の将来のキャリアパスをしっかり描いてから事務所選びに入ることが大切です。例えば、税理士として独立を視野に入れているのであれば、ある程度働いている人数が多く独立時に快く送り出してくれる風土がある事務所を選ぶことも大切です。また就職した事務所の業務内容やクライアントの業種が、将来税理士として活躍したい業務内容や業界と重なっている会計事務所を選ぶことも有効でしょう。さらに会計事務所間の競争にも勝ち抜ける経営ノウハウを持っている事務所を選んで、会計事務所としての経営ノウハウを学ぶ目的を持って就職するといったことも考えられます。
大切なことは将来にどんな仕事をしたいかを具体的に見据え、そのキャリアパスに合った会計事務所を選んで就職するという考え方です。安易に就職しやすい会計事務所に入り後悔するといったことがないように、まずは自分の将来をしっかり描くことを忘れないようにしましょう。就職したあとは業務に追われ、しばらくはキャリアに関してゆっくり考える機会が持てないかもしれません。だからこそ、事務所選びの段階でキャリアパスに合った事務所を選ぶことが大切なのです。正しい選択ができれば、就職後は目の前の仕事をしっかりやることで自然に道が開けていくことにつながるでしょう。
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まとめ
会計実務や税務処理の経験者が税理士になって働くために会計事務所を選ぶ場合は、まず中小企業税務に近い実務の経験を積んでおくように心がけましょう。また、採用にあたって即戦力の経験者だと評価されるように決算実務や税務調査実務についても経験しておくとよいでしょう。事務所の選び方としては、「長期的に働ける事務所であること」と、「自分のキャリアパスに合った業務内容の事務所であること」をポイントにして探すことをおすすめします。
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