転職がうまくいかない時は何が原因か知っておこう!転職活動のやり方を改めてチェック!(税理士・会計士編)
2023/10/27
税理士・会計士の方およびこれらの資格取得希望者の方の中には、転職活動をしているけれど、なかなかうまくいかないと悩んでいる方がいらっしゃるかと思います。理由は様々考えられますが、転職活動がうまくいかないのはご自身の行っている転職活動のやり方が合っていないからかもしれません。
転職活動のやり方は大きく分けると、人材紹介・スカウト・求人応募の三つに分けることができます。これらはそれぞれどのようなやり方なのでしょうか。そして、どのように使い分けるべきなのでしょうか。
今回は、人材紹介・スカウト・求人応募の三つについて、それぞれどういったものなのか解説します。また、資格保有・業界経験の有無と希望する雇用形態の観点から、求職者のタイプを分けてこれら三つのやり方をどう使い分けるのが最も有効なのかについても説明していきます。
転職がうまくいかない時の対応方法として、知っておくとプラスになることばかりです。是非、ご参考にして下さい。
応募方法ごとの特徴
まずは人材紹介・スカウト・求人応募について、それぞれ特徴を知っておきましょう。
人材紹介
自分が相手先の欲しい人材であることをエージェントにPRしてもらう方法
人材紹介では、エージェントが自分と企業との間を取り持ってくれます。エージェントが持っている非公開の求人について、応募者である自分がマッチする企業に推薦してもらえるというものです。
エージェントは紹介だけでなく、転職活動に関する日程調整や履歴書・職務経歴書の添削、待遇の交渉など、様々なことをサポートしてくれます。これらのサポートを求職者は無料で使えるというのは非常に大きなメリットです。
人材紹介では事前の面談でキャリアパスや転職に関する希望を整理します。本当の希望を叶える方法は自分の考えている以外のやり方があるかもしれませんし、頭で考えている希望と内心の本音は別かもしれません。ある程度考えを整理しておくことは大事ですが、面談前に先入観で考えを固めないようにしましょう。
また、中には正直なことを話すと良い企業を紹介してもらえないと考えて、自分を取り繕う方がいらっしゃいます。面接などで自分を良く見せることは大切なことではありますが、本音で話さなければ良い転職にはつながりません。エージェントや相手先の面接官は人を見るプロでもありますから、包み隠さず真摯に話をしないと良い紹介もしてくれないでしょう。
スカウト
自分が相手先の求める人材であることをPRして採用してもらう方法(相手先の興味を引く)
転職サイトに登録して自分の経歴やスキルを入力・公開して、それを見た企業から自分に選考に関するスカウトが届くというサービスです。自分に興味を持った企業から声がかかるシステムのため、面接確約など選考が優遇される場合が多いことが挙げられます。
スカウトでは特定の企業をターゲットにするのではなく、不特定多数を相手にPRを行う事になります。自分に対してどんな企業に興味・関心を持って欲しいか、という点をしっかりと意識した上で、PRを行いましょう。
求人応募
自分が相手先の求める人材であることをPRして採用してもらう方法(自分からの売り込み)
自分から転職したい相手先に応募する転職活動方法です。これまでの転職活動で最も一般的であると考えられてきた方法です。
スカウトと異なり、求人応募では自分から特定の企業をターゲットに売り込みに行くことになります。この場合、ターゲット毎に応じたPR文をそれぞれ用意することが非常に重要です。同じPR文を使いまわすのは企業ごとの違いを考慮しない文面となるため、書類選考の突破率は下がってしまいます。
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求職者のパターン別:人材紹介とスカウトと求人応募の使い分け方
ここでは求職者のパターン別に、人材紹介とスカウトと求人応募の使い分け方について解説していきます。
a.資格保持者で業界経験がある正社員希望の求職者の場合
業界経験がある方の場合は、業界に関する情報なども既にある程度お持ちでしょう。そのため、スカウトと求人応募を通じて、自分自身で自分自身の市場価値をはかることができる場合が多いと考えられます。スカウトと求人応募を通じて、自分自身に対するニーズをきっちりと理解しましょう。その上で、資格を保持しており、ある分野で専門的な経験を積んでいたり・特定のスキルをもっていたりするのであれば、その強みをしっかりとエージェントにPRしてもらうと、さらに効果的な転職活動ができるでしょう。
また、基本的には、正社員を希望されている場合のみ、人材紹介の非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。非公開求人には公開されている求人応募より高待遇の求人が多数存在します。資格保持者で業界経験がある方の場合は、非公開求人を紹介してもらえる可能性が非常に高いと言えるため、その意味でも、人材紹介に登録するメリットは大きいと言えます。
b.資格保持者で業界が未経験である正社員希望の求職者の場合
業界未経験の方で、転職サイトに登録してスカウトを待ってもうまくいかないという場合は、業界に対するイメージも具体的には湧きにくいため、自分自身の希望と自分自身の市場価値との間にミスマッチが起こっている可能性があります。実務経験が無いという場合は、今までの職務経歴の中で転職後に活かせるものは無いか、改めてしっかりとキャリアの棚卸をしておきましょう。その上で、会計業界に未経験で転職する際に何が重要でありどのようにすればよいかという事については、業界に精通している人材紹介のエージェントに相談するのが近道です。そのため、人材紹介に是非登録しましょう。
若い内に税理士試験を3科目合格している等の状況であれば、業界未経験の状態で人材紹介に登録し紹介を受けることは特に有効です。また、人材紹介の非公開求人についても、未経験でも年齢と資格によっては将来性を見越して紹介してもらえる可能性が十分あります。
c.資格未保有者で業界経験がある正社員希望の求職者の場合
資格未保有者であるとは言え、業界経験があるという方は、やはり、スカウトと求人応募を通じて、自分自身の適正な市場価値を知ることが王道です。その際、資格保持者で、かつ、業界経験があるという方と比べると、少し物足りない結果が出ることも想定されますが、それを資格取得へのモチベーションへと変えましょう。
その上で、スカウトと求人応募だけでなく、人材紹介に登録し、自分自身の経験および強み・弱みをしっかりとエージェントに理解してもらい、エージェントから相手先に強みをPRしてもらうという方法が良いでしょう。資格未保有でもこれまでの経験によっては人材紹介の非公開求人を紹介してもらえる可能性もありますので、人材紹介への登録はおススメです。
d.資格未保有者で業界未経験である正社員希望の求職者の場合
資格未保有者でかつ業界未経験の場合、転職サイトに登録した上でスカウトを待っても、それだけではうまくいかない場合が多いでしょう。年齢や学歴など他の要素にもよりますが、自分自身の売りを作る意味でも、先ずは簿記2級以上の資格を取得することや、今いる会社で経理関連業務の経験を積むことがおススメです。今のままでは書類選考がうまくいかないケースが多いと考えられます。その上で、自分の足りないところや更に伸ばすべきところについて人材紹介のエージェントと相談するのが良いと言えます。
まずは、やはり、今までの職務経歴の中で転職後に活かせるものは無いかをしっかりと探しておきましょう。経理や税務そのものの経験ではなくても、関連業務の経験を評価してもらえる場合があります。
e.資格保持者で業界経験があるパート・アルバイト希望の求職者の場合
資格保持者で業界経験がある方で、パート・アルバイトを希望されているけれど転職活動がうまくいかないという場合は、小さいお子様がいらっしゃるなどの家庭の事情などが原因で、正社員を希望されていない方が多いでしょう。もちろん、資格保持者で、かつ、業界経験もある方なので、スカウトや求人応募で転職活動がすんなりと上手くいく可能性も十分にあります。
ただし、勤務先に対して、シフトの融通を利かせて欲しい、~曜日は出勤できない・必ず~時迄に帰りたい、など、働き方に何がしかの希望をお持ちの場合が多いでしょうから、その交渉をサポートしてもらう意味でも人材紹介に登録してエージェントの力を借りることには大きな意味があります。パート・アルバイト希望でも、勤務時間の調整ができる正社員勤務やリモート勤務など、柔軟な勤務なら正社員の検討の余地があるという場合も、是非、人材紹介を利用していただければと思います。
f.資格保持者で業界が未経験であるパート・アルバイト希望の求職者の場合
業界未経験の方で、パート・アルバイトを希望しているという方は、やはり一般企業で経理関連業務などの経験がないと、スカウトや求人応募を利用してもなかなかうまくいかないかもしれません。会計業界でパート・アルバイトを雇うという時は、資格より実務経験を重んじることが多いと想定されるからです。
資格を背景としたいわゆるポテンシャル採用を狙うのであれば、人材紹介のエージェントとよく相談し、未経験可の会計事務所などを狙うとよいでしょう。やはり今までの職務経歴の中でパート・アルバイトとして活かせるものは無いかしっかりと探しておきましょう。
g.資格未保有者で業界経験があるパート・アルバイト希望の求職者の場合
資格未保有者でも業界経験があるという方で、パート・アルバイトを希望されているという場合は、やはりスカウトと求人応募を通じて、自分自身の適正な市場価値を知るとよいでしょう。資格未保有者でも、業界経験があるという方であればパート・アルバイトの求人は十分に見つかるでしょう。
そして、人材紹介に登録し、自分自身が信頼できるエージェントを見つけ、自分自身をPRしてもらうのも非常に有効です。柔軟な勤務なら正社員の検討の余地があるという場合はなおさら、人材紹介を利用してみていただければと思います。
h.資格未保有者で業界が未経験であるパート・アルバイト希望の求職者の場合
資格未保有者でかつ業界未経験の場合、一般企業で経理関連業務などの経験がないとスカウトや求人応募を利用してもなかなかうまくいかないケースが多いでしょう。また、エージェントを利用してもやはりうまくいかないことが想定されます。まずは今在籍しているところで、経理関連業務の経験を積むところから始めましょう。その場合でも、今までの職務経歴の中で転職後に活かせるものは無いか探しておくことは最低限行って下さい。資格未保有者で業界が未経験である方でも、資格の勉強をしている専門学生の方などであれば、パート・アルバイトとして採用される可能性があります。
まとめ
ここまで人材紹介・スカウト・求人応募はそれぞれどういったものなのか、求職者のタイプ別にこれらのやり方をどう利用するのが最も有効なのかについて解説してきましたが、いかがでしょうか。自分のタイプに応じた転職活動のやり方がイメージできたという方も少なくないのではないかと思います。
人材紹介・スカウト・求人応募はそれぞれにメリット・デメリットがありますが、人材紹介ではエージェントが自分を相手先にPRしてくれること、スカウトでは不特定多数を相手にPRを行えること、求人応募では希望する相手先と最初から直接コミュニケーションを取れることが、最も大きなメリットであると言えるでしょう。
そのため、転職活動ではそれぞれのメリットを活かして自分にマッチした求人を探して、ゴールを目指すのが最良です。どれか特定の方法だけを用いるのでは掘り起こせない求人もありますので、これらのやり方を上手に組み合わせて利用するのがおススメです。
同じ求職者の方であっても転職活動のやり方によって違う結果になるということは少なくありません。是非、自分に合ったやり方を見つけていただき、最高の転職活動にして下さい。
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その一環として、会計業界でお役に立つ情報をお届けするために10年以上記事を書いています。是非、会計業界で働く人が楽しく、知識を得られるような情報をお伝えできればと思います。
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