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税理士の将来性とは?

税理士に将来性はあるのか?これからの税理士のあり方を考えよう

2021/02/18

税理士は専門的な知識と技能で顧客の納税を助ける仕事です。税金のシステムは複雑で、税金の申告を誤ってしまうと、悪意はなくても脱税などの容疑がかけられてしまいます。企業や個人は信用を損なわないためにも税理士のサポートのもとに正しい納税を行ってきました。

しかし、そんな税理士という仕事への信頼性がゆらいでいます。税理士という仕事が絶対的な存在ではなくなり、企業内で納税だけに特化した役職を置くことにも議論がなされるようになりました。

近い将来、税理士という仕事はなくなってしまうのでしょうか?AIの台頭や、RPAなど、新たな技術がでてきたことにより、税理士の仕事についてはなくなってしまうのではないかという情報が非常に多くなりました。また業界内でも活発な議論がかわされています。若い税理士やこれから税理士を目指す人なら不安に思ってしまうだろうポイントについてまとめました。

税理士の企業内での地位はゆらいでいる?

これまで税理士は、「将来性のある仕事」として信頼を得てきました。その理由には、一般人の納税に対する知識が不足していて専門家の意見が常に求められてきたからです。そのため、企業には顧問の税理士が固定されているケースも多く、専属の税理士を雇用している企業も見られました。

しかし、現在では税理士の立場はゆらぎつつあります。まず、インターネットの普及によって納税への知識が簡単に入手でき、専門的な勉強をしてこなかった人でも納税対策に従事できる環境が整備されたことがあげられます。また、不況の影響もあって企業の余剰人材が問題になったとき、税理士の必要性が見直される風潮ができたのです。少なくとも以前ほど税理士が企業の中で安定した立場にいるとはいえないでしょう。

税理士の現状について

税理士数の増加と高齢化が進んでいる

税理士は増え続けている
現在、税理士を目指している人にとっては、税理士業界の動向が気になるところですが、今後はどうなっていくのでしょうか?まず税理士の数ですが、毎年増え続けている傾向があります。直近5年の推移を見ると、2016年(75,643名)2017年(76,493名)2018年(77,327名)2019年(78,028名)2020年(78,795名)と年を追うごとに増え続けています。

税理士の数が増える一方で、もうひとつ特徴的なのが税理士の高齢化です。日本税理士会連合会のデータによると、税理士会に登録している税理士32,747名のうち、最も多い年代が60歳代(全体の30.1%)、次いで50歳代(17.8%)、40歳代(17.1%)となっています。税理士が関わるクライアントの経営者が世代交代によって若返っているところもあるため、若手税理士の活躍が期待されるところですが、どうして高齢化が進んでいるのでしょう。

税理士試験に合格する年齢も高齢化している

税理士が高齢化している理由は、税理士試験に合格する年齢も上がっている背景があります。国税庁が発表している「税理士試験結果表」を参考に、全体の合格者と、年代ごとの合格者数の推移(2014年~2018年)をまとめると、以下の通りになります。

<税理士試験の受験者数と合格者数の推移>
税理士試験の結果について

5年間の間に、税理士試験の受験者数が減少しています。特に「26~30歳」「25歳以下」の年代に減少が顕著にあらわれています。一方、「41歳以上」の受験者数はほとんど変わらず、全体の合格者数に占める割合が最も高いのも、この「41歳以上」にあたります。税理士には定年がありませんので、41歳以上から税理士として働きはじめるため、税理士全体の高齢化を押し上げている結果となっています。この傾向は今後も続くと見られております。

税理士がいずれなくなる可能性とは

インターネットの普及によって、税務に関する専門的な知識が、一般の人にも広く知られるようになったり、税理士の高齢化が進んでいたりと、現在、税理士を目指している人や若い税理士からすると、税理士がいつか不要になるのではと心配になるのではないでしょうか。

将来性を危惧する理由のひとつが中小企業の衰退です。不況によって税理士が顧客としてきた中小企業がつぎつぎと倒産し、税理士は顧客を減らしました。出費を抑えるために中小企業は税理士を雇わない傾向があります。また、税理士の数は増加する傾向のなか、日本人の労働人口が今後減少していくことが考えられるため、過当競争が起こることが見込まれます。さらには2020年より新型コロナウィルスが猛威をふるい首都圏では2度にわたり非常事態宣言が出され、一部の業種は非常に厳しい状況に陥っていることから、特定の業種を専門としていた税理士事務所にも大きな影響がでています。

しかし、全てを不況のせいにするのは早計です。不況であっても売上げを伸ばしている企業や個人事業主もたくさん存在します。コロナ禍の中でも、いち早く助成金、融資などのコンサルティング、そんな顧客のアンテナに留まるためには、これからの税理士は与えられた仕事をこなすだけでなく、企業を良い方向に導く姿勢が求められます。それができる税理士であれば末永く生き残っていくことができます。

税理士に将来性はあるか?

税理士はこれからの時代で先行きが不透明で将来性が見えない仕事ともいわれます。税理士はデジタル化、人材難、コロナ禍など大きな環境変化の荒波にもまれながら、生き残るための競争に直面しているのです。

税理士に限らず、世間に存在する仕事は先行きが不透明なものも多いでしょう。AI(人工知能)が発展すれば、専門職だと思われていた仕事をコンピュータやロボットに委ねられるようになり、多くの仕事が「過去の仕事」として淘汰される可能性は否定できません。

しかし、ロボットでもできない仕事があります。それは顧客にマッチしたニーズに細かく提案することです。納税というプロセスを通じて企業に貢献し、従業員の幸福に貢献できる税理士のニーズは常に存在し続けます。これから税理士を目指す人が意識すべきなのは、「とりあえず資格があれば将来が安心」という考えではなく、いかに「資格を武器」にするかという発展的思考なのです。

学生時代に税理士を目指す意味

このような税理士の現状を見つめると、学生たちは、将来、税理士を目指して勉強することに意味があるのだろうか…と疑問に思う人もいるでしょう。税理士という仕事の不安さを意識してしまうと、別の仕事を目指した方が良いのではと考えてしまうのは当然です。

しかし、税理士を目指して、資格取得のために勉強するのが不利になることはありません。学生時代には、税理士試験にもチャレンジできますし、科目合格すれば、納税に関する専門知識を有する人材として、就職活動でプラスに働きます。

最終的に税理士の資格を取るには、会計事務所での実務経験が必要になります。したがって、学生時代に税理士になることはできませんが、税理士になるために必要な勉強をしておくことは、仮に税理士にならないとしても、就職活動において経理業務を担う人材として、採用担当者に好印象を残せます。このように、税理士になるための税理士試験にチャレンジしたり、科目合格を目指して勉強したりするのは、就職活動で自分を売り込む「武器」にもなります。

税理士として生き残るためにすべきこと

AIやRPAを駆使できるスキルを身につける


AI(人工知能)や人間がコンピュータ上で行う作業をロボットで自動化させるRPA(Robotic Process Automation)の進化は目覚ましく、すでに、税理士業界でも導入が進んできています。税務申告書の代行業務、簿記・会計・監査の事務業務などが、AIに取って代わるといわれていますが、税理士の仕事すべてをAIやRPAが担えるわけではありません。

AIは過去のデータを処理するのは得意ですが、データを基に、税務の専門的な知識を駆使して、経営者に提言・指導することまではできません。また、AIがどんなに普及しても、それを使いこなすのは人間です。税理士がAIやRPAを使いこなせるスキルを持っていたら、税務書類の作成はAIなどに任せて業務の効率化を進め、その分、税務の専門的な知識に基づいて提言・指導を行うコンサルティング業務に集中できます。

クライアントは税務書類の作成だけでなく、今後の経営に必要なアドバイスを求めていますので、AIやRPAを操るスキルを身につけて、コンサルティング力に磨きをかければ、税理士として大きな成功をつかむ可能性が高まります。

専門性の高い分野を持つ

昨今の社会のグローバル化において、日本と海外企業との取引が増えています。国を越えた国際取引で得た利益に対して、どちらの国で課税されるのか、あるいは両国で課税されるのか等、「国際税務」に関する案件も増えるでしょう。また、国内に目を向ければ、少子高齢化に伴う、「相続税」の案件数も伸びています。

国際税務なら、より高度な税務知識と英語力が求められますし、相続案件なら、その家族構成や不動産の有無によって対応する内容も変わってきます。こうしたより複雑にからむ要因をまとめながら対応するのは、AIやRPAよりも人間が得意な分野です。今後ますます求められる専門分野の税務知識を高めれば、税理士としての付加価値もより向上します。

まとめ

これから税理士を目指そうと考えている人や、科目合格者の人からしてみれば、税理士という職業の将来性に不安を覚えるのは当然のことです。

AI、RPAのみならず、クラウド化などの業務のIT化は今後更に加速していくものと見られ、会計ソフトなども目まぐるしく進化していますし、その変化に適応してIT活用して業務を進めている税理士の方もたくさんいらっしゃいます。すなわち、ITの知識を持っていて、活用する術を理解することができる税理士であれば、AIやPRAというツールを恐れることなく、使いこなし業務に改革をもたらすことも可能なのです。
税理士も時代の変化を捉え、新たな変革を受け入れ、活用する術を見出すことにより、まだまだ生き残れる、活躍できる時代です。逆に書類作成や計算業務などを事務的に行っている税理士にとっては、近い将来、過酷な状況になっていくものと思われます。

企業(クライアント)との人間関係を築き、経営者にとって頼りとなるような立場にある税理士は、AIなどで代われるものではありません。常に差別化を図ろうと考えているような税理士には、将来にも多くの可能性が広がっていくような仕事だと言えるでしょう。
自身の税理士になった際のビジョンや目標と照らし合わせながら、今何を準備しておくべきか、考えてみてください。

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