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経理の仕事内容とは

【未経験者必見】経理事務の仕事内容とは?平均年収やおすすめ資格を解説

2024/07/09

経理事務未経験の方にとっては、事業会社など一般企業の経理事務とはどのような仕事をしているのか詳細まではわからないと言う方も多いのではないでしょうか。

少なくても、会社の中で、お金を扱っていて、専門的で重要な役割を果たしている仕事をしている仕事であることぐらいはなんとなくご理解されていると思います。

現在、一般企業の経理事務職は総務や事務のようなバックオフィス系の職種の中でも特に人気が高くなっており、少ない求人を取り合うなことになっていて転職しようと思っても倍率も高くなかなか上手くいかず苦労するような状況になってきています。

今回は、経理事務未経験で人気の経理職に就業(就職・転職)したいと思っている方向けに、経理職の仕事内容や基礎知識をわかりやすく解説します。

果たして、人気の高い経理事務の求人に未経験でも内定を勝ち取ることができるのでしょうか、詳しく紹介します。

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経理事務の仕事内容とは?

経理は、企業で発生するお金の流れを、数字に起こして記録し管理する仕事です。業種的には事務に当たり、経理事務ともいわれます。経理の具体的な仕事内容は、以下の通りです。

  • 売掛金の管理
  • 税金計算
  • 資産の購入・売却管理
  • 給与計算・支払
  • 従業員の交通費支払
  • 保険料支払
  • 決算書作成

ご覧いただくと分かるように、企業のお金と密接に関わる業務内容であり、経営の核心部を担う上で必要な仕事です。企業にとっては、小さなミスも大きな問題に繋がる可能性があるため、責任重大な仕事でもあります。

経理事務の1日・1ヶ月・1年の仕事サイクルを解説

税理士をつけないことによるデメリットとは

経理事務の仕事は、1日、1ヶ月、1年単位で業務内容のサイクルが決まっています。そのため、それぞれの単位で行う業務を覚えていけば、仕事をスムーズに行えるでしょう。続いては、単位ごとの基本的な仕事のサイクルを解説します。

1日の仕事サイクル

経理事務が行う1日の仕事サイクルを「日次業務」といいます。日次業務は、企業が1日のうちに行う取引を全て数値化して記録する作業です。日次取引の中には、毎日行う仕事だけではなく、日によって発生する仕事があります。それぞれの業務内容は以下の通りです。

業務の種類 業務内容
毎日行う日次業務 ・現金・預金の管理(入出金・残高管理)
・仕訳と帳簿への記録
・伝票・書類の管理
日によって発生する日次業務 ・経費精算
・請求書・領収書の発行
・在庫管理
・未払金管理・支払
・仕入計上・買掛金管理・支払
・売上計上・売掛金管理・支払
・固定資産計上

1ヶ月の仕事サイクル

経理事務が行う1ヶ月の仕事サイクルを「月次業務」といいます。月次業務は、1ヶ月間に発生するお金の出入りをまとめるのが目的です。日次業務で手がけた作業も、月次業務でチェックします。

月次業務でまとめた月次決算書は、経営陣が経営方針を決定する際に欠かせない情報です。そのため月次決算書の作成は、月初めの段階で速やかに行う必要があります。月次業務の一例は以下の通りです。

日程 月次業務内容
前半 ・取引先の入金確認
・在庫の確認、棚卸
・月次決算書作成
・予算実績管理
前半10日まで 住民税・源泉所得税の納付
後半 ・給与計算・振込
・社会保険料の計算・納付
・伝票類のとりまとめ
・取引先への仕入代金の支払・売上代金の請求(請求書の発行)

1年の仕事サイクル

経理事務が行う1年間の仕事サイクルを「年次業務」といいます。年次業務は、1年間に発生する取引を数値化して記録する業務です。月次決算・四半期決算・半期決算などを年間決算としてまとめて、決算書の作成を行います。

また、税務申告や中間税務申告・年度末実地棚卸・年末調整・年数回の賞与計算と振込なども、年次業務の1つです。年次業務は、それぞれの企業が設定する決算月に合わせて決められます。

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会計や財務とは違うの?

経理とよく似た仕事として、思い浮かべるのが会計と財務です。いずれも企業のお金と関係のある仕事ですが、実は経理とは異なる点があります。

経理事務とどのような違いがあるかを知ると、キャリアアップや転職を考える際の判断材料になります。続いては、経理と会計・財務の違いについて解説します。

会計との違い

会計業務は、大きく分けると「管理会計」と「財務会計」の2パターンに分けられます。

管理会計は、経営者やその他の部署に対して会計情報を共有するための業務です。
一方、企業外部の存在である株主や債権者に対して情報提供をすることを財務会計といいます。どちらの業務にも、決算書が必要であり、決算書を用意するためには経理が管理している帳簿類が必須です。

こうした会計の流れを踏まえると、経理も会計業務の一部といえます。企業によっては、会計と経理を同じ業務としてまとめているケースも少なくありません。

財務との違い

経理や会計が、現状のお金の流れを把握するための業務である一方で、財務は将来的なお金を扱う業務です。

そのため、日々コツコツと数字に向き合う経理や会計とは、業務内容が全く異なります。財務の主な業務内容は、銀行から融資を受ける資金調達や資産運用であり、金融機関と交渉する機会もあります。

ただし、将来のお金について考えるためには、経理事務が作成した決算書が必要です。現状を把握した上で、将来の事業計画を立てて将来に向けた準備をすることです。

規模の大きい企業では、財務を専門に担う部署を設けているケースがありますが、中小企業では経理が財務業務を兼ねていることもあります。

また、会計、経理、財務の違いについて、更に詳しく知りたい場合は「会計、経理、財務は同じ意味?それとも明確な違いがあるの?
」の記事をご覧ください。

経理事務の仕事は人気が高く魅力がある

日々、コツコツと業務をこなしていく経理は一見地味な作業に感じますが、人気の高い職種です。

一般事務や総務など、経理と同じバックオフィス業務の中で、一般企業の経理事務を転職先に希望する人も多くいます。それだけ経理事務の仕事には魅力があるといえるでしょう。続いては、経理事務の仕事が持つ3つの魅力について解説します。

  • 専門知識やスキルが身につく
  • 仕事後に得られる達成感
  • 経営陣へ意見を出せる

専門知識やスキルが身につく

経理事務の仕事はその他のバックオフィス業務と比べて、数字に特化した仕事であり専門性が求められます。

必ずしも資格がいるわけではありませんが、WordやExcelなどのPCスキルや簿記に関する知識を持っていると重宝されます。就職・転職時にこれらのスキルがなくても、経理業務をする中で、自然と身につく点も魅力です。

また、経理事務の専門知識やスキルは、どの企業でもほとんど変わりません。そのため、経理の経験があれば転職時にも大変役立ちます。業務内容が絞られているため、スキルを磨きやすくキャリアアップにも繋げやすいです。

仕事後に得られる達成感

経理事務はミスや見落としが許されない責任の重い仕事です。緊張感を持って行う仕事である分、ミスなく数字がぴったり合えば、大きな達成感や充実感を得られます。

経理事務は主に帳簿や請求書、決算書の作成を行う仕事です。経理が作成した決算書は、経営方針を決める上で大変重要な資料となります。そのため、日々の業務で発生した少しのミスが、大きな問題に発展する可能性も考えられます。

経理事務の業務とは、毎日数字と向き合いコツコツとこなしながら、数字のミス・見落としと戦う業務でもあるのです。

経営陣へ意見を出せる

経理事務は経営陣に対して経理の立場から意見を出すこともできます。

経理職は日頃からお金の流れを数値化しているため、企業全体のお金に関する状況も把握しています。お金の流れは、経営方針を決める上で大切な要素の1つであり、経理事務がいなければ経営は成り立ちません。

経営陣と同じ目線で経営状況をチェックできる経理は、それだけ責任も重大ですが、責任と同時に経営陣からの信頼も厚く、大きなやりがいを感じられるはずです。

経理の平均年収は約500万円

経理の平均年収は、年齢や性別、企業によって大きく異なります。政府の統計ポータルサイトである「e-Start」によると、令和5年の従業員10名以上の会計事務従事者の平均年収は約524万円でした。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」では、平均年収が約458万円、と発表されています。男性は563万円、女性は314万円となりました、経理の年収は平均並みといえるでしょう。

ただし、20代以下になると平均年収を下回るケースも珍しくなく、年齢に伴って平均よりも高くなる傾向にあります。併せてスキルアップをしないと、順当な年収アップには繋がりません。経理の年収については下記のページで詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
経理職の給料・年収の実態とは?年収アップするには何が必要なのか

※出典:
e-Stat「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査

経理のキャリアアップでおすすめの資格

経理に必要な知識とスキル

経理職は、専門的な資格がなくても就ける職種です。しかし、年収を上げるためにはキャリアアップが欠かせません。経理職でキャリアアップを目指すなら、資格を持っておいた人が良いでしょう。経理に活用できる資格は以下の4つの資格です。

  • 日商簿記
  • ビジネス会計検定
  • 給与計算検定
  • ファイナンシャルプランナー

続いては、これらの資格について細かく解説します。

日商簿記検定

日商簿記検定とは日本商工会議所が主催する検定で、経理に必要な簿記知識を学びます。1級から3級まであり、簿記の基礎知識を取得するのが3級です。2級では高度な商業簿記知識に加えて、工業簿記のスキルも求められます。

ここで商業簿記とは、企業の資産、負債、資本の増減などを把握し、帳簿の記録をすること。
一方工業簿記とは、製造業の簿記のことです。製品の製造にかかった金額を把握するために、原価を計算しなければなりません。そのため商業簿記よりも、作成手順が多くなります。

日々発生するお金の流れだけではなく、経営管理をする上で大切な財務諸表を読むスキルを得られるのが2級の特徴です。そのため、企業から最も重宝される級といえます。1級は高いスキルが問われ、公認会計士や税理士を目指す人が取得するレベルです。

経理に活用するのであれば、まず2級からチャレンジするのがおすすめです。学歴問わず受験可能なため、高卒ですでに働いている人でも問題ありません。

日商簿記2級の難易度や合格率や、勉強のポイントについては「日商簿記2級の難易度や合格率はどれくらい?意外にむずかしい簿記2級を徹底解説!」で詳しく解説しています。

参考:日本商工会議所「商工会議所の検定試験 簿記」

ビジネス会計検定

ビジネスマンに役立つ会計知識が得られる資格が、ビジネス会計検定です。財務諸表を読み解き分析するスキルを養えるため、実際の業務において即戦力となります。

取得しておけば、就職や転職の際に会計の基礎知識があるとアピールできるでしょう。主催は大阪商工会議所と施工商工会議所で、学歴を問わず受験可能です。

ビジネス会計検定についてもっと知りたい人は「ビジネス会計検定試験とは?簿記と何が違う?取得メリットや勉強法を解説」をご覧ください。

参考:大阪商工会議所「ビジネス会計検定試験」

給与計算検定

給与計算をする上で大切なスキルや知識を図る資格が、給与計算検定です。内閣府が認可する一般財団法人職業技能振興会が実施する試験で、学歴は問いません。

給与計算検定では、給与計算を正確に行うために必要な社会保険の仕組みや税法、労働法令などの知識が求められます。給与計算はあらゆる企業で発生する業務であり、資格を持っているとキャリアアップにも役立ちます。

参考:実務能力開発支援協会「給与計算実務能力検定」

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは税金や投資、ローンなどのお金に関するスペシャリストを目指します。資格を得ておくと経理だけではなく、日々の暮らしで必要なお金の知識に長けていることを証明できます。

ファイナンシャルプランナー試験の主催は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」の2団体です。学歴を問わず受験でき、実務経験がなくても問題ありません。

もしファイナンシャルプランナー資格を取得したいなら、まずは2級からの受験がおすすめです。なぜなら得すれば、「金融関係」「保険会社」「不動産会社」などで活躍が見込めるからです。

詳しくは「2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)のメリットとは?試験内容を含めて解説」で解説しています。ぜひご覧になってください。

参考:日本FP協会公式サイト

魅力いっぱいの経理の仕事にチャレンジしてみよう

これまで、具体期な経理職の仕事内容や基礎知識などについてご紹介させていただきました。

経理の仕事は、会社のお金の流れに関する事象を記録・管理する重要な業務です。正確性を求められる上、専門的で煩雑な業務が多いので、誰にでも担当できる仕事ではありません。

しかし、会社の中でお金を扱う重要な役割を担っているだけにやりがいがあります。

また企業の中の1つの部門になりますので、営業職や技術職、バックオフィス職でも経理だけではなく総務や人事など多くの社員が働いています。

そのような組織体制の中でコミュニケーションを取りながら安定して仕事をしたい方には、経理職は魅力的なポジションと言えます。
経理職であれば、決算書なども読めるようになると思いますので、会社の経営状況などにもいち早く気付けるのも特徴です。

残業も以前と比べると、繁忙期であっても抑制されている企業も多く、土日祝日はしっかり休めたり、有給もとりやすかったりと働きやすい環境になっているようです。
また、リモートワークを取り入れている企業も多いので、メリハリのある働き方が実現できるでしょう。

今回は、経理未経験の方でも、経理の仕事のイメージがわかるようにわかりやすく解説しました。

ぜひ、今回の記事を参考にして、経験なしでも転職することは可能なので、経理の仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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税理士や公認会計士、会計業界に関する記事を専門に扱うライター。会計業界での執筆歴は3年。自身でも業界についての勉強を進めながら執筆しているため、初心者の方が良く疑問に思う点についてもわかりやすくお伝えすることができます。特に業界未経験の方に向けた記事を得意としています。

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