会計事務所・税理士法人の福利厚生とは?転職時に確認しておきたいポイント
2026/07/07
会計事務所や税理士法人で長く働くうえで、福利厚生の内容は職場選びの重要な判断材料になります。
給与や仕事内容、担当する業務内容だけでなく有給休暇の取得しやすさ、社会保険の加入状況、資格取得支援、研修制度、育児支援、各種手当の有無などによって、日々の働きやすさや将来的なキャリア形成のしやすさは大きく変わります。
特に公認会計士や税理士を目指して試験勉強を続けている人にとっては、資格取得に関する費用補助や試験休暇、年会費の負担、社内研修の充実度なども気になるポイントでしょう。
また会計事務所や税理士法人は個人事務所から大手法人まで規模の差が大きく、用意されている福利厚生制度にもかなり違いがあります。
会計業界や士業業界には「福利厚生があまり充実していない」「一般企業や大手企業と比べると制度面が弱い」といったイメージを持つ人もいます。実際小規模な事務所では住宅手当や退職金、特別休暇などが十分に整っていないケースもありますが、近年は人材採用やスタッフ定着のために、福利厚生を改善する会計事務所・税理士法人も増えています。
そこで本記事では会計事務所・税理士法人における福利厚生の実態や転職時に確認しておきたい制度について解説します。
あわせて法定福利厚生と法定外福利厚生の違い、雇用保険や退職金制度、失業手当、再就職手当なども整理しますので、求人情報を比較する際の参考にしてください。
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コンテンツ目次
なぜ会計事務所は福利厚生が悪いと言われるのか?
これは小規模事務所が多いことが要因の1つです。
小規模事務所
会計事務所業界には、所長税理士が個人で運営している小規模な事務所が多数あります。
従業員数が数名から10人未満というケースも多く、企業のように人事部門や総務部門が独立しているわけではないため、福利厚生制度を細かく整備することが難しい事務所もあります。たとえば小規模な会計事務所では健康保険や厚生年金などの社会保険の扱いが、大手法人や一般企業とは異なることがあります。
一定の条件を満たす場合は社会保険の加入が必要ですが、個人事務所の形態や従業員数によっては、スタッフが国民健康保険や国民年金に加入するケースもあります。また雇用保険や労災保険は整っていても住宅手当、退職金、資格取得費用の補助、夏季休暇、特別休暇などは用意されていない場合もあります。
このような事情から、「会計事務所は福利厚生が弱い」という印象を持たれることがあります。
特に求人情報をGoogle検索や求人サイトで比較できるようになった現在では一般企業や大手税理士法人、監査法人、BIG4などとの違いが見えやすくなり、制度面の差が目立つこともあるでしょう。
ただし、小規模事務所だから必ず福利厚生が不十分というわけではありません。
所長の考え方によっては有給休暇を取りやすい環境づくりに力を入れていたり、資格取得のための試験休暇や研修費用の補助を行っていたり、柔軟な勤務時間で育児や家庭との両立に対応していたりする事務所もあります。
つまり小規模事務所の場合は、制度の有無だけでなく、実際の運用や職場の雰囲気まで確認することが重要です。
求人票に「社会保険完備」「各種手当あり」と記載されていても、その内容や支給条件は事務所ごとに異なります。応募前や面接時には福利厚生の詳細について問合せフォームや採用担当者への確認を通じて、具体的に把握しておくと安心です。
大手事務所
一方で職員数の多い大手会計事務所や大手税理士法人では、一般企業と同じように福利厚生が充実しているケースも少なくありません。
社会保険の完備はもちろん退職金制度、通勤手当、住宅手当、資格取得支援、研修制度、育児支援、特別休暇、夏季休暇、年末年始休暇など、各種制度を整備している法人もあります。特に大手税理士法人や監査法人では優秀な人材を採用し、長期的に定着してもらうために、福利厚生や社内制度の充実に力を入れる傾向があります。
公認会計士や税理士、会計士補助スタッフなど、専門性の高い人材を確保する必要があるため給与だけでなく、働きやすい環境やキャリア支援制度を整えることが採用活動上の重要なポイントになっています。
また大手事務所では資格取得に関する費用補助や税理士会・公認会計士協会の年会費を法人が全額または一部負担する制度を設けていることもあります。研修や自己啓発に関する制度が整っていれば、税務や会計に関する専門知識を継続的に学びながら成長できるでしょう。
ただし大手事務所であっても、福利厚生だけを理由に転職先を選ぶのは注意が必要です。
会計業界では経験を積むために複数の事務所を経験したり税務から監査、会計事務所から企業経理、監査法人から事業会社へ転職したりする人もいます。そのため退職金制度や長期勤続を前提とした制度があっても、自分のキャリアプランと合っていなければ十分に活用できない可能性があります。
大手事務所を選ぶ際は福利厚生の充実度に加えて、担当できる業務、成長機会、研修環境、社内の人材育成体制、将来のキャリアにつながる経験を積めるかどうかも確認しましょう。
福利厚生は大切ですが、それだけでなく「この事務所でどのような仕事ができるのか」という視点を持つことが重要です。
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福利厚生には2種類ある
そもそも福利厚生とは企業や事務所が従業員やスタッフに対して、給与や賞与とは別に提供する制度やサービスのことです。
働く人の生活を支えたり、健康を守ったり、仕事と家庭の両立を後押ししたりする役割があり、職場環境の良し悪しを判断するうえで重要な項目になります。
会計事務所や税理士法人、監査法人でも、従業員が安心して働けるようにさまざまな福利厚生が用意されています。福利厚生は大きく分けると、次の2種類です。
• 法定福利厚生
• 法定外福利厚生
法定福利厚生とは、法律に基づいて企業や事務所に整備・加入手続き・費用負担が義務付けられている福利厚生制度です。従業員を雇用する企業や事務所は、各制度の適用要件を満たした場合、法律に従ってこれらを整備しなければなりません。
健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険などの社会保険が代表的で一定の条件を満たす従業員に対して適用されます。これらは働く人の生活や将来を支える基本的な制度であり、事務所や企業が任意で省略できるものではありません。
これに対して法定外福利厚生は、各事務所や法人が独自に用意する任意の制度です。住宅手当、通勤手当、資格取得支援、研修費用補助、退職金、夏季休暇、年末年始休暇、特別休暇、育児支援、自己啓発支援、保養施設の利用補助などが該当します。
法定外福利厚生は事務所の規模や経営方針によって内容が大きく異なるため、求人を確認する際には特に注目したいポイントです。
このように福利厚生といっても法律上必ず必要なものと、法人が独自に整備するものがあります。
転職時には単に「福利厚生あり」と記載されているかどうかだけでなく、どの制度がどこまで整っているのかを具体的に確認することが大切です。
法定福利厚生
代表的な法定福利厚生には、以下のようなものがあります。
• 健康保険
• 厚生年金保険
• 介護保険
• 雇用保険
• 労働者災害補償保険
• 子ども・子育て拠出金
健康保険は病気やけがをした際に医療費の負担を軽減するための制度です。厚生年金保険は将来の老齢年金に加え障害年金や遺族年金にも関わる公的年金制度です。
雇用保険は失業した場合や育児・介護休業を取得した場合などに、生活を支える給付を受けるための制度です。会計事務所や税理士法人で勤務しているスタッフも条件を満たして加入していれば、退職後に失業手当や再就職手当の対象になる可能性があります。
労災保険は業務中や通勤途中の事故、けが、病気に対して補償を行う制度です。税務や会計の仕事はデスクワーク中心のイメージがありますが、通勤中の事故や業務に関連する健康問題が発生する可能性はあります。そのため、労災保険も従業員を守る重要な制度です。
また介護保険や子ども・子育て拠出金も、社会全体で高齢者や子育てを支えるための仕組みとして設けられています。特に子ども・子育て拠出金は、事業主が全額負担する制度であり、従業員から直接徴収されるものではありません。
なお求人情報に「福利厚生なし」と書かれている場合でも、法定福利厚生まで一切ないという意味ではないことが一般的です。多くの場合は住宅手当や退職金、資格取得支援などの法定外福利厚生が用意されていない、または少ないという意味で使われています。
転職時には、この違いを理解したうえで求人を読むことが必要です。
法定外福利厚生
法定外福利厚生とは法律で義務付けられている社会保険などとは別に、企業や会計事務所、税理士法人が独自に用意する制度です。職員の働きやすさを高めるだけでなく優秀な人材の採用や定着、長期的な成長支援を目的として整備されることが多く、事務所ごとにかなり差があります。
たとえば生活を支える制度としては住宅手当や通勤手当、家族手当、食事補助などがあります。住宅手当は家賃負担を軽減する制度で、通勤手当は通勤距離や交通費に応じて支給されるのが一般的です。
都心のオフィスビルに入っている会計事務所や税理士法人では通勤費用の負担が大きくなりやすいため、通勤手当の条件も確認しておきたい項目です。
また休暇制度も重要な法定外福利厚生です。通常の有給休暇に加えて夏季休暇、年末年始休暇、特別休暇、慶弔休暇、試験休暇、リフレッシュ休暇などが設けられている場合があります。
税理士試験や公認会計士試験の勉強を続けている人にとっては、試験前後に休暇を取得できるかどうかは大きなポイントです。年間休日数や有給休暇の取得実績も、求人情報で確認しておくとよいでしょう。
資格取得支援制度も、会計業界では特に注目したい福利厚生です。税理士試験の受験費用、講座費用、専門学校の費用、登録費用、会費や年会費、研修参加費などを、事務所が全額または一部補助するケースがあります。
公認会計士協会や税理士会への登録・会費負担がある職場であれば、資格を活かして働きたい人にとってメリットが大きいでしょう。
そのほか社内研修、外部研修、自己啓発支援、セミナー参加補助、書籍購入費補助なども、スキルアップに役立つ制度です。会計や税務の知識は法改正や実務の変化に対応し続ける必要があるため、研修制度が充実しているかどうかは、長期的な成長に直結します。
さらに、育児や介護と仕事を両立するための制度も重要です。育児休業、時短勤務、在宅勤務、看護休暇、介護休暇などが整っていれば、ライフイベントがあってもキャリアを継続しやすくなります。
近年は人材確保の観点から、こうした制度を積極的に整える会計事務所や税理士法人も増えています。このように、法定外福利厚生は事務所の方針やスタッフへの向き合い方が表れやすい部分です。
制度名だけで判断するのではなく実際に取得できるのか、支給条件はどうなっているのか、利用している従業員がいるのかまで確認することが、転職後のミスマッチを避けるポイントです。
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会計業界も福利厚生が向上しつつある
以前の会計業界には、「福利厚生が弱い」「繁忙期が忙しく休暇を取りづらい」「給与以外の制度があまり整っていない」といったイメージがありました。特に小規模な会計事務所や個人事務所では、スタッフ数が限られているため、社内制度を十分に整える余裕がないケースもありました。
しかし近年は、状況が少しずつ変わっています。
税理士試験の受験者数の減少や会計・税務人材の不足を背景に、業界全体で人材採用が難しくなっているためです。優秀なスタッフに長く働いてもらうには、給与や仕事内容だけでなく、福利厚生や職場環境を整える必要があるという意識が高まっています。
その結果社会保険の完備はもちろん資格取得支援制度、研修制度、退職金制度、住宅手当、通勤手当、育児支援制度、リモートワーク、フレックスタイム制度などを導入する会計事務所・税理士法人が増えています。
特に若手人材や未経験者を採用する事務所では入所後に成長できるよう、OJTや社内研修、外部研修の費用補助を用意するケースもあります。
また、会計業界では専門知識のアップデートが欠かせません。税務や会計基準は変化するためスタッフが継続的に学べる環境を整えることは、事務所にとってもクライアントへのサービス品質を高めるうえで重要です。
そのため研修や自己啓発支援に力を入れる事務所は、働く側にとっても成長しやすい環境といえるでしょう。さらに育児や家庭との両立を考える人材が増えていることから、有給休暇を取得しやすい雰囲気づくりや、時短勤務、在宅勤務、特別休暇の導入なども進んでいます。
かつては旧来型の働き方が残りやすい業界と見られていましたが、人材不足をきっかけに、より働きやすい職場づくりへ向かう事務所が増えているのです。
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会計士・税理士の転職時にも福利厚生を確認してみましょう
税理士、公認会計士が転職を検討する際には給与や年収、業務内容、勤務地だけでなく、福利厚生の内容も必ず確認しておきたい項目です。特に会計事務所や税理士法人は、事務所ごとに制度の差が大きいため、求人情報だけで判断せず、具体的な内容まで把握することが大切です。
たとえば資格取得を目指している人であれば、試験休暇や受験費用補助、講座費用の補助、登録費用や会費の負担があるかどうかを確認しましょう。公認会計士や税理士として登録する場合登録費用や年会費が発生するため、それを事務所が全額または一部負担してくれるかは、実質的な待遇に影響します。
また育児や家庭との両立を重視する場合は育児休業、時短勤務、有給休暇の取得率、夏季休暇、年末年始休暇、特別休暇などを確認しておく必要があります。年間休日数や繁忙期の休暇取得のしやすさも、長く働くうえでは重要です。
退職金制度や住宅手当、通勤手当、健康診断費用の補助、研修制度なども、求人票だけでは詳細が分からないことがあります。たとえば「各種手当あり」と書かれていても、実際には通勤手当のみという場合もあれば、住宅手当や資格手当まで支給される場合もあります。
そのため転職活動では求人情報に記載されている内容を確認したうえで、気になる点は面接や問合せフォーム、転職エージェントを通じて確認するとよいでしょう。
大手法人であっても、小規模事務所であっても、自分が重視する制度があるかどうかを確認することで、入所後のギャップを防ぎやすくなります。
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会計士・税理士の雇用保険や退職金なども確認しておきましょう
福利厚生を確認する際には休暇制度や手当だけでなく、雇用保険や退職金制度についても見ておくことが大切です。特に転職を考えている会計士・税理士にとって、退職後の生活や再就職までの期間に関わる制度は、安心してキャリアを選択するための重要な要素になります。
会計事務所や税理士法人では、事務所の規模によって退職金制度の有無が異なります。大手法人では退職金制度や企業年金制度が整っていることがありますが、小規模事務所では退職金が用意されていないケースもあります。
そのため求人情報や採用条件を確認する際には、退職金制度があるか、支給条件はどうなっているか、勤続何年以上が対象なのかを確認しておきましょう。
また、雇用保険に加入しているかどうかも重要です。雇用保険に加入していれば、一定の条件を満たすことで、退職後に失業給付や再就職手当を受けられる可能性があります。
資格を持っている士業であっても、条件を満たせば一般の労働者と同じように対象となる場合があります。
失業給付(失業手当)をもらえるのか?
会計士や税理士などの資格を持っていても、一定の要件を満たせば失業給付を受けられる可能性があります。
以前は士業資格を保有し登録しているだけで「個人事業を行っている」とみなされ、失業手当の対象外とされるケースもありました。しかし現在は実際に開業しておらず、求職活動を行う意思と能力がある場合には、受給資格を認められる可能性があります。
失業手当を受けるためには、原則として雇用保険の被保険者期間が必要であり、一般的な離職者の場合は、離職の日以前2年間に通算12か月以上の被保険者期間があることが条件です。
ただし倒産・解雇などにより離職した特定受給資格者や、一部の特定理由離職者については、離職の日以前1年間に通算6か月以上の被保険者期間があれば、基本手当の受給資格を得られる場合があります。
また失業手当は「働く意思と能力があり、求職活動をしているにもかかわらず就職できない状態」にある人を支援する制度です。そのためしばらく休養したい、育児に専念したい、すでに独立開業している、実際に個人事務所を運営しているといった場合は、原則として失業状態とは認められにくくなります。
たとえば監査法人を退職した公認会計士、税理士法人を退職した税理士、会計事務所に勤務していた会計スタッフであっても、雇用保険に加入しており、開業しておらず、再就職の意思がある場合には、一般的な会社員と同様に失業手当を受けられる可能性があります。
再就職手当
会計士や税理士でも、条件を満たせば再就職手当の対象になります。
再就職手当とは雇用保険の基本手当の受給資格決定を受けた人が、早期に安定した職業に就いた場合、または一定の条件で事業を開始した場合に支給される制度です。
再就職手当の金額は、基本手当の支給残日数によって変わります。一般的には、所定給付日数の3分の2以上を残して再就職した場合は、基本手当日額に支給残日数を掛けた額の70%相当、所定給付日数の3分の1以上を残して再就職した場合は、60%相当が支給される仕組みです。
ただし退職後すぐに再就職先が決まっていて、雇用保険の基本手当の受給手続きをしていない場合には、再就職手当を受けられないことがあります。
つまり会計事務所や税理士法人、監査法人を退職した後に再就職手当を受けるには、ハローワークで必要な手続きを行い、受給資格の決定を受けたうえで、要件を満たして再就職する必要があります。
そのため退職後に独立するのか、転職するのか、再就職手当を活用できるのかについては、事前に確認しておくとよいでしょう。
退職金制度はあるのか?
退職金制度は、法律で必ず設けなければならない制度ではありません。
法定外福利厚生の一つであり導入するかどうかは会計事務所や税理士法人、企業の判断に委ねられています。そのため退職金制度がある事務所もあれば、まったく用意されていない事務所もあります。
退職金制度がある場合でも、支給条件は事務所によって異なります。勤続何年以上で対象になるのか、正社員だけが対象なのか、パートや短時間勤務のスタッフも含まれるのか、支給額はどのように計算されるのかなどを確認しておくことが大切です。
また退職金があるかどうかだけでなく住宅手当、資格手当、通勤手当、研修費用補助、自己啓発支援、特別休暇など、他の法定外福利厚生とあわせて総合的に判断する必要があります。
退職金制度がなくても、給与が高い、資格取得支援が充実している、働き方が柔軟であるなど、自分にとって魅力的な条件がある場合もあります。
転職時には退職金の有無だけでなく、自分がどのようなキャリアを築きたいのか、その事務所でどのような経験を積めるのかを含めて検討しましょう。
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まとめ:キャリアプランとあわせて福利厚生の確認も大切
会計事務所や税理士法人、監査法人で働く際の福利厚生は、大きく「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けられます。
健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険などの社会保険は法律で定められた制度であり、働く人の生活を支える基本的な仕組みです。一方、住宅手当、退職金、資格取得支援、研修費用補助、夏季休暇、年末年始休暇、特別休暇、育児支援などは、各事務所や法人が独自に整備する制度です。
近年は会計業界でも人材確保やスタッフの定着を目的として、福利厚生を充実させる動きが広がっています。
特に大手税理士法人や監査法人では、資格取得費用の補助や協会会費の負担、社内研修、各種手当、柔軟な働き方への対応など、働く人の成長と生活を支援する制度が整っているケースもあります。
ただし福利厚生の充実度だけで転職先を決めるのは避けた方がよいでしょう。
福利厚生は大切な条件ですが業務内容、給与、職場環境、担当できるクライアント、成長機会、将来のキャリアとの相性も重要です。自分が公認会計士や税理士、会計士としてどのような経験を積みたいのかを考えたうえで、制度面と仕事内容の両方を比較する必要があります。
福利厚生を見る際は、特に次の2点を意識しましょう。
• 自分にとって必要な制度が実際に用意されているか
• 制度の内容や支給条件が、自分にとって納得できる水準か
たとえば資格取得を重視するなら試験休暇や費用補助、育児との両立を重視するなら育児支援や時短勤務、有給休暇の取得しやすさ、生活面を重視するなら住宅手当や通勤手当、退職金制度を確認することが大切です。
求人情報や採用ページだけでは分からない部分もあるため、必要に応じて問合せフォームや転職エージェントを活用し、実際の運用状況まで確認しましょう。自分に合った福利厚生とキャリア環境を見極めることが、納得できる転職と長期的な成長につながります。
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その一環として、会計業界でお役に立つ情報をお届けするために10年以上記事を書いています。是非、会計業界で働く人が楽しく、知識を得られるような情報をお伝えできればと思います。
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