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財務の仕事内容とは

財務の仕事内容とは?経理や会計とは何が違うの?

2024/01/25

財務は、企業が経営をすすめていくうえで必要な職種です。しかし、財務について、具体的な仕事内容は知らないという人も多いのではないでしょうか。また、財務と似ている経理や会計との違いも気になるところです。

今回は、財務という職種にスポットを当てて、仕事内容や類似する職種との違い、財務の仕事に向いている人などを解説します。

財務とはどのような仕事か

財務は、企業に必要な資金調達や資産運用などを行う職種です。お金を管理するだけでなく、経済的な視点から、将来的に安定した企業運営を行うための資金繰りについて俯瞰して考える役割があります。財務は、企業の成長に直接関わる重要な仕事だといえるでしょう。
経理業務によって管理されている収支を踏まえて、将来を見据えた収支を検討するのが財務の大きな特徴です。

財務の仕事の必要性

財務は企業の資金に関する業務を行うため、経営の根幹を担う大切な役割を持っています。経理や会計において、正確な決算書を作成し、経営者や利害関係者に正しく報告したとしても、お金の流れを俯瞰して見る機能がなければ、企業は成長していきません。また、財務が機能しなければ企業の資金繰りが上手く行かず、倒産する可能性もあるでしょう。財務の仕事によって、将来を見据えたお金の流れを検討することで、安定した企業経営が可能になります。そのため、財務担当者は、企業経営に関わるお金の流れや収支状況をすべて把握しておくことが必要です。

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財務の具体的な業務内容

財務の具体的な業務内容は多岐にわたり、主に下記の6つが挙げられます。

  • 社内の財務戦略を立案する
  • 会社の予算編成や管理を行う
  • 会社に必要な資金を調達する
  • 会社の余剰資金を運用する
  • 会社のIRを担当する
  • 定期的な監査に対応する

ここでは、それぞれの業務内容について詳しく解説します。

社内の財務戦略を立案する

財務の業務においてベースとなるのが、財務戦略の立案です。財務戦略とは、企業が目標を達成するために必要な資金を調達する方法や、また、どのような運用方法ですすめていくかといった中長期的なプランを立てることを表します。経理によって作成された財務諸表をもとに細かく分析して、今後の資金調達や資産運用、予算編成を決定するため、企業の将来を左右するともいえる重要な仕事です。

また、財務は戦略内容を経営陣が理解できるように伝えなければなりません。財務戦略は企業の今後の方針を決定する重要な内容であるため、経営陣も慎重に精査します。精査の結果、案が通らなかった場合は、再度財務戦略を検討するのも財務の仕事です。

会社の予算管理を行う

企業では、各部署やプロジェクトごとに予算が割り当てられています。割り当てた予算が実際に正しく使われているか管理するのも財務の仕事です。万が一、予算が間違って使われてしまえば、予定していた事業計画に充てるはずだった予算を充てられず、計画の予定変更をしなければならない可能性もあるでしょう。そうなった場合、企業全体に大きな影響を及ぼす場合もあります。こうした事態を避けるために、財務は日頃から予算の使用状況をチェックしておくことが大切です。

会社に必要な資金を調達する

企業の資金が不足した場合は、資金の補填が必要となります。また、新事業を立ち上げる場合は、まとまった資金を用意しなければなりません。こうしたシーンにおいて、資金調達を行うのも財務の大切な仕事です。

金融機関から融資を受けたり、株式や社債を発行したりと、資金の調達方法はいくつかあります。それらの調達方法から、状況に合わせてベストな手段を検討して資金を調達します。財務の業務は、資金調達に必要な書類を準備する、書類作成だけではありません。融資先との条件交渉も行う必要があります。そのため、資金調達をスムーズに行えるように、日頃から金融機関や投資家との良好な関係を築き、信頼を得ておくことも大切です。

会社の余剰資金を運用する

企業の経営が安定している場合、経営資金に充当する必要のない「余剰資金」が生まれることがあります。余剰資金が発生した場合、余剰資金を効率的に運用し、会社の利益に繋げることも財務の仕事です。余剰資金は、投資やM&A、新規事業の立ち上げなどに利用されるケースが多いでしょう。

また、余剰資金の運用によって会社の利益に貢献すれば、企業価値の向上にも繋がります。企業価値が上がると、企業の信用度も高くなるため、スムーズな資金調達にも繋がるでしょう。

会社のIRを担当する

投資家や株主などの利害関係者に対して、判断材料となる経営情報を開示することをIR(Investor Relations)といいます。IRによって、企業の信頼度が上がるため、ほとんどの上場企業で行われている業務です。IRで開示する情報は、経営情報だけでなく財務状況や将来的な見通しなどもあり、企業全体の流れを把握している財務が担当する企業が多いでしょう。

定期的な監査に対応する

上場企業や大会社(負債総額が200億円以上、または資本金が5億円以上の会社)は、定期的な法定監査が義務付けられています。監査とは、企業が公開する財務状況に不正や間違いがないかをチェックする作業です。監査法人による監査を受けることで、適切な情報として企業の情報を開示できます。万が一、監査を受けなかった場合、社会的信用が下がる可能性が高いでしょう。信用が確保できなければ、上場廃止も考えられます。このように、監査は重要であり、企業の経営状況を把握している財務が対応する仕事の1つです。

財務と経理や会計、税務の違いとは?

財務に類似した仕事として、経理や会計、税務が挙げられます。いずれもお金に関する仕事ですが、これらの違いは行う業務の内容です。ここでは、財務と類似した仕事の業務内容の違いについて詳しく解説します。

経理の業務内容や違い

経理は、日常的な企業の収支を管理する仕事です。具体的には、売掛金の管理や経費の処理、請求書の発行、給与計算など、実際に取引したお金の流れを記録します。つまり、企業の活動で動いたお金について管理する仕事という点が経理の大きな特徴です。

一方で、財務は経理によって作成された決算書を踏まえて、将来的な財務戦略を立案します。経理が過去~現在のお金を管理するのに対して、財務は現在~未来のお金を扱う仕事といえるでしょう。

会計の業務内容や違い

会計は、企業内におけるお金や物品の管理を行う「管理会計」と、外部の利害関係者に対して財務状況や経営状態を報告する「財務会計」を担います。つまり、経理によって日々記録された細やかな情報をもとに、企業全体におけるお金の流れをまとめ、資料を作成して、報告するまでが会計の大まかな仕事です。

企業全体の経済状態を把握する点においては、会計と財務は同じといえます。しかし、会計は、毎日の資産管理を行うのに対して、財務では将来を見据えた資金計画を立てます。このように、財務と会計では扱うお金の時間軸が異なる点が特徴です。

税務の業務内容や違い

税務は、主に法人税に関する申告書を作成する仕事です。税務署が正しく税金徴収できるように、税務の仕事では法律に則った計算処理を行わなければなりません。万が一、間違いがあれば修正申告を行う必要があり、申告が遅れると延滞税や加算税などが賦課される可能性があります。

税金の納付は、法律で定められた義務であり、問題なく税金を納付するための役目を負うのが税務です。一方、財務は、将来的な企業の経営をスムーズにすすめるために財務戦略を立てたり、資金調達を行ったりする仕事であり、税務と財務は業務の目的が大きく異なります。

税務に関する詳しい説明は、以下のページにまとめておりますので合わせてご覧ください。
「税務ってどんな仕事?会計との違いとは?未経験でも働けるの?」

財務や会計、経理、税務など、会計業界に興味があり、転職を考えている人は多いでしょう。しかし、会計業界は専門的な知識が必要というイメージがあり、未経験だと転職をためらいがちです。未経験で転職を考えているのであれば、会計業界に特化したエージェントに相談することをおすすめします。

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財務の仕事に向いている人

財務の仕事内容や特徴を踏まえると、財務の仕事に向いている人は以下のとおりです。

  • 数字に強い人
  • 情報分析力がある人
  • コミュニケーション能力が高い人

それぞれの特徴について詳しく解説します。

数字に強い人

財務の仕事は、経理や会計がまとめた帳簿をもとに、経営状況の見極めや資金繰りなどを行います。常に数字と向き合う業務であり、ミスがないように細かい点にも気を配らなければなりません。そのため、数字に強いことは、財務における第一条件といっても良いでしょう。数字に苦手意識があると、財務諸表の細かな差異に気がつかない可能性があります。細やかな数字をチェックする作業と向き合うことができる性質も財務に必要な要素です。

情報分析力がある人

財務の仕事は、企業が持つお金の数字をチェックするだけではありません。財務諸表を細かく分析しながら、企業の将来の方向性を検討していく必要があります。財務による判断が、企業の今後の動きを左右するともいえるため、重要な仕事です。

お金に関する細やかな視点や数字に強いことは、財務にとって必要な要素ですが、それだけでは正確な判断ができません。企業の経営を円滑にすすめるためには、数字から企業の現状や課題を見つける、高い情報分析力が求められます。

コミュニケーション能力が高い人

財務に必要なスキルとして、コミュニケーション能力が挙げられます。財務の仕事は、資金調達や経営陣への報告、提案など、社内外問わず様々な人と関わらなければなりません。例えば、融資を受ける際は、金融機関のスタッフに対して交渉をするシーンもあります。また、経営陣に対して、新たな提案をわかりやすく伝え、説得するためにも、コミュニケーション能力が必要です。どんな場面でも落ち着いて、スムーズに対話ができる人は、財務に向いているといえるでしょう。

財務の仕事に求められるスキルや資格

財務の仕事に就くためには、会計や税務に関する専門的な知識が必要です。財務の仕事は、企業の将来を担う重要な仕事でもあり、専門的な知識やスキルがない状態では、企業にとって適切な判断ができません。また、経営陣に対して提案や助言をするシーンもあり、的確な案を出すためには法律の知識も必要です。

こうしたスキルを得るために、取得しておくとよい資格として、「日商簿記」や「ファイナンシャルプランナー」が挙げられます。日商簿記は、経理や会計実務を行うための知識やスキルが求められる資格です。ファイナンシャルプランナーは、金融や保険、不動産など、お金に関連する様々な分野の知識が必要です。

その他、国家資格である「公認会計士」や「税理士」の資格取得を目指す人も多いでしょう。これらの士業は、一般的に試験が難しいとされ、すぐに取得できる資格ではありません。まずは、挑戦しやすい日商簿記やファイナンシャルプランナーの取得を目指すとよいでしょう。

おすすめの資格については、下記のページでも詳しく解説していますのでご覧ください。
「財務に関する業務に役に立つ資格とは?」

まとめ

財務の仕事は、財務戦略の立案や資金調達、予算管理などがあります。財務という職種は、企業の今後の経営にも関わる重要な仕事を担うため、会計だけでなく、経営や税務、法律など、様々な幅広い知識が求められます。また、経理や税務、会計など財務とよく似た仕事がありますが、それぞれに業務内容や目的が異なる点も把握しておくことが大切です。いずれも、企業のお金に関する重要な仕事ですが、中でも財務は高いスキルや知識が必要な業務といえるでしょう。財務の仕事に就くのであれば、日商簿記やファイナンシャルプランナーなどを取得して、必要な知識を得ておくことがおすすめです。

財務や会計、経理など、会計業界に興味があり、転職を考えている人の中には未経験者も多いでしょう。知識やスキルが問われる会計業界の仕事は、未経験だと難しいのではないかと思われる恐れはありますが、会計に関する知識は、仕事で経験を積みながら学ぶことも可能です。そのためには、働きながら学べる環境が整った転職先を探さなければなりません。

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会計業界ライターZEN
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税理士や公認会計士、会計業界に関する記事を専門に扱うライター。会計業界での執筆歴は3年。自身でも業界についての勉強を進めながら執筆しているため、初心者の方が良く疑問に思う点についてもわかりやすくお伝えすることができます。特に業界未経験の方に向けた記事を得意としています。

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