働き方も選べる!女性の公認会計士の年収とは?
近年、日本では女性の働きやすい環境が整備されていっているとされています。給与や働きやすさにも注目しながら自分の目標を達成することができるケースもあるでしょう。
公認会計士(CPA)や税理士などの職業は、安定した収入を得られる働き方の一つです。実際に働いたときにどれくらいの年収を得ることができるのかについての情報を参考にし、確認し理解しておくことは、将来のキャリアプランを考える上でおすすめの重要な対応です。
この記事では、女性公認会計士の年収や結婚・出産・出産後の子育てと仕事の両立を考える際のポイントを徹底解説します。
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コンテンツ目次
公認会計士の年収は?
会計学を基礎とした公認会計士試験は合格率が低い難関資格であることからも、公認会計士は給料が安定しているというイメージを持つ人が多く見られます。ただし予備校の公認会計士講座を受け勉強し、公認会計士・監査審査会による公認会計士試験を受験し、公認会計士試験合格者や公認会計士協会準会員になったからと言って、すぐに公認会計士になれるわけではありません。
監査法人などで公認会計士の補助を行いながら、実務経験を積む「業務補助」などを2年以上行う必要があります。この経験を積んで、修了考査に合格すると晴れて日本公認会計士協会の正会員に登録することができるようになり、公認会計士としてのキャリアをスタートさせることができます。もちろん、社会人としてのこの業務補助の仕事も給料がもらえます。
事例として20代・30代で就職先がBIG4監査法人なら初任給として報酬・年収が600万円ほど、中小規模なら、年収500万円くらいになります。
令和に入ってからの賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、女性の年齢別平均月収は一番多く貰える時に月収28万円台というデータがあり、公認会計士として働く女性の年収と比べると、一般労働者の女性が受け取る額の方が少ない傾向にあります。
公認会計士の企業規模別・男女別の年収推移
公認会計士や税理士の年収は、もちろん企業規模、男性女性別などの特徴で変わってきます。先ほど紹介した「賃金構造基本統計調査(厚生労働省)」によると、公認会計士および税理士が働く企業の規模や男女別における年収は、下記の通りになります。
企業規模 | 男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|---|
年収 | 平均年齢 | 年収 | 平均年齢 | |
10~99人 | 761万円 | 43.9 | 561万円 | 44.9 |
100~999人 | 795万円 | 41.1 | 674万円 | 42.1 |
1000人以上 | 794万円 | 38.8 | 595万円 | 40.9 |
上記の表を見ると、男女ともに100~999人の企業規模が最も高く、女性にとって実力と経験があれば、年収アップの可能性のある環境と言えます。
とはいっても状況にもよりますが、プライベートの育児や家事を疎かにすることはできないでしょうから、フルタイム勤務や残業はやはり厳しいと言わざるを得ない方も少なくないでしょう。そのような場合は、正社員としてではなく、パートやアルバイトの求人情報に応募して勤務というキャリアパスとなります。
資格を所有しておけば、自分のライフスタイルに合わせて多様な働き方の中から自分で選択できるため、結婚や出産をしても働ける女性比率が高い業界であると言えるでしょう。
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公認会計士の年収はどう推移する?
監査法人で働くと「スタッフ」から始まり、「シニアスタッフ」「マネージャー」「シニアマネージャー」「パートナー」という順序で昇格していきます。
シニアスタッフに昇給した場合の年収
入社してから3年ほどの役職は「スタッフ」と呼ばれます。早い人だと、4~5年目から「シニアスタッフ」に昇格することができます。シニアの月給はスタッフのときと比べると10万円から15万円程度増え、40万円から45万円程度が相場です。
マネージャー・シニアマネージャーに昇給した場合の年収
「シニアスタッフ」として4~6年くらいの実績と経験を積むと、「マネージャー」に昇格します。管理職という扱いになるため、責任もより一層重くなります。マネージャーの平均年収は800万円から1,000万円と言われています。
パートナーに昇給した場合の年収
「パートナー」とは、一般企業で言うところの社長や役員にあたるポジション。そのため、パートナーになるには、15年程度の年数がかかり、現場の仕事だけでなく、経営に関する判断力も求められます。その分、パートナーになればマネージャー時代よりも大幅な年収アップが期待できるケースが多く、年収平均額はおよそ1,500~2,500万円と言われています。
出産・育児を経て復職したい女性の場合
上記で紹介したのは正社員の場合ですが、結婚や出産・育児を経て、復職した女性の場合はどうでしょうか。先ほど紹介したように、復職しても家事や育児は大切なので、勤務時間がフルタイムの働き方や残業がある正社員として働くのが難しい場合、勤務形態としてパート・アルバイトで働くことができます。それでも、公認会計士という資格を持っているからこその能力や専門性や優位性が活かせるため、一般的な仕事のパートやアルバイトよりも時給は高く、短時間で高収入を得ることができます。
アルバイト時給の全国平均が1,051円に対して、公認会計士の資格を持つアルバイト求人の時給は、およそ5,000円台~7,000円台(日当で4万円台~6万円台)が全体の相場と言われています。また、公認会計士の有資格者ではなくても、公認会計士試験の合格者であれば時給2,000円台~3,000円台ほどは狙えるようです。
女性が公認会計士になるメリット
この章では女性が公認会計士になるメリットについて説明します。
仕事内容は男女対等
公認会計士試験の合格基準は金融庁によって定められています。例えば、論文式試験では総合点の60%が合格基準とされていますが、この基準には男女差や学歴、年齢の差は一切ありません。性別による業務内容の差別も基本的になく、女性も男性も実力を発揮して活躍する機会が十分にあります。
柔軟な働き方が選べる
公認会計士の資格を取るのも実際に職場で出世するのも簡単なことではありません。公認会計士として働くのであれば、コンスタントに出世できるとは限らないことを頭に入れておくことが大切です。特に女性は結婚や出産などライフスタイルの変化が理由で休暇が必要になる方の割合は小さくないと考えられます。
その点、公認会計士資格を活用して働いていれば転職先で時短勤務やパートタイムとして働いても高時給が見込めるのが魅力です。公認会計士の日当相場は4万~6万円であることを考えると、資格があれば結婚後や出産前後もある程度の収入を確保することができます。
4~5月の繁忙期に非常勤で働ける人を募集する企業も多いため、収入源の確保もしやすいといえます。経理でも一般労働者の場合、男女の給与格差が見られたり結婚や出産によってライフワークバランスが取りにくくなったりすることが少なくありません。しかし、公認会計士なら実績や働き方次第で高収入を目指すこともできます。年齢やライフスタイルの2つに合わせた働き方ができるのは、公認会計士のメリットでもあります。
育休や産休など制度の充実
監査法人など、多くの公認会計士が就職する場では、今では大手だけでなく、産前産後休暇や育児休業制度が整備されています。これは多くの女性会計士が利用しています。企業の多くで広く採用されている制度ですが、公認会計士が働く現場でも同様に、ライフイベントを経験しながら仕事を続ける女性がたくさんいます。休暇前に蓄積したスキルと経験を持って職場復帰する際のハードルは、非常に低いと言えます。
十分な収入が見込める
高収入を得られるなら、ぜひ公認会計士になりたいと考える人も多いことでしょう。しかし、実際に公認会計士になるための道のりは決して楽なものではありません。
公認会計士は弁護士や医師の資格と並んで取得が難しいことで知られています。非常に難易度の高い国家資格で、気軽に受験できるものではなく誰でもなれるというわけではありません。公認会計士になるためには、公認会計士の試験に合格する必要があります。受験科目は全部で9科目。必須5科目(財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法)と、選択1科目(経営学、経済学、民法、統計学の4科目から1つを選択)を受けてクリアしなければなりません。
また、試験に合格できたからといってすぐに資格が取得できるわけではなく、2年間の実務経験を積む必要があります。つまり、試験に挑んでから公認会計士として活躍するまでには、年数がかかるというわけです。
女性が復職を成功させるためのヒント
この章では女性が復職を成功させるためのヒントについて解説します。
研修やセミナーに参加する
女性会計士のキャリア形成を支援するために、女性会計士活躍促進協議会では、ロールモデル紹介イベントやキャリア構築セミナーを開催しています。また、ライフイベントなどで一時的に仕事を離れた方を対象に、知識のブラッシュアップ研修も提供しています。これらの最新のイベントや研修や就職説明会などに参加することで、ブランクがあっても復帰を実現しキャリアアップもやすくなるでしょう。
大手監査法人以外の勤務先も検討する
大手監査法人では、少なくない数のクライアントと関わり仕事量が多いため、スケジュール管理に限界が生じることがあります。そのため、周囲にサポートを頼む必要が増え、プレッシャーを感じて退職する人もいます。
このような場合、事業会社や中小の監査法人や税務の行える会計事務所などへの転職を考えることが選択肢の一つです。繁忙期以外は相談次第で定時で帰れるなど、時間の融通が利くことも多く、復職時に過去の職場とは異なる勤務先を選ぶことも有効です。
リモートワーク・短時間勤務ができる仕事を選ぶ
福利厚生やリモートワークが充実しているスタートアップやベンチャー企業では、管理部門の責任者やCFOを務めながら、産休に入り、もとの会社に復帰後も業務調整をしながら、ほぼ完全なリモートの方法で仕事を続ける人もいます。ワークライフバランスが比較的取りやすい企業も存在します。
公認会計士は女性でも続けられる職業
公認会計士を目指している人やすでに監査法人で働いている人は、一般労働者の平均年収やステップアップしたときの給与額を知っておくと良いでしょう。公認会計士の資格を取るためには、経営学や監査論などさまざまな分野の知識を身につけなければなりません。
さらに実務経験を重ねる必要があるので、独り立ちするまでの計画をしっかりと立てておくことがポイントです。就職する企業や監査法人によって年収額の差が大きくなるので、資格取得後は条件を比較しながら希望にマッチした職場を探しましょう。
女性の場合、結婚や出産が働き方に大きく影響することも少なくありません。仕事をセーブしたり人によっては退職を考えたりする人もいることでしょう。公認会計士は、国家資格を取得していることもあり非常勤として採用されやすいというメリットがあります。一般労働者のなかには、男女の給与の違いに悩む人もいますが、公認会計士であればライフワークバランスが取りやすいだけでなく安定した収入を望むことが可能です。
コンスタントに出世できれば年収1000万円台、2000万円台を稼ぐこともできるので、ステップアップを目指したい人はやりがいを感じながら働くことができるでしょう。
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投稿者情報
- 公認会計士資格を取得しており、現役で公認会計士として仕事をしています。税理士資格も持っていますので、財務、会計、税務、監査などの専門的な業務経験も豊富にあります。ライターとして5年以上執筆しており、専門的でリアルな内容が好評いただいています。
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