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公認会計士の初任給はどれぐらい?昇格や独立したときの年収は?

2018/08/21

公認会計士は日本の三大難関国家試験の一つといわれています。合格率はほとんどの年で10%程度と低い水準にあり、合格平均年齢も25歳から27歳程度です。(※1)このデータからも分かるように、大学卒業してからすぐに公認会計士として就職できる人はあまりいません。大学院の在学中に合格を目指している人や資格を取るために浪人している人も多いでしょう。同世代の人が一足先に社会人として活躍しているのを見ると、焦る気持ちも沸いてくるのではないでしょうか。しかし、公認会計士試験に合格して監査法人に勤めることができれば、一般企業に勤めるよりも高収入が期待できるといわれています。それをモチベーションに試験勉強に励んでいる人もいることでしょう。そこで、実際の公認会計士の平均的な初任給や昇格後の給料、独立した場合に見込める年収などについて紹介します。

※1.【ブログde会計】公認会計士試験の難易度、勉強量、合格までの期間、合格者属性について定量分析してみた

☆大手会計事務所の初任給の相場はどれぐらい?

Financial accounting with calculator and accounting data on wooden table

大手会計事務所の公認会計士の初任給は30万円程度であることが多く、年収では500万円から600万円程度が一般的です。多いかどうかについては人によって感じ方は異なるでしょうが、大卒の平均年収が350万円前後といわれているので、およそ1.5倍にあたります。内訳としては毎月の給料がおよそ30万円、ボーナスが最低でも「2カ月分×2回(夏と冬)=120万円」程度は支給されるので、合計480万円という計算です。これだけでは年収500万円にとどきませんが、これに残業代が上乗せされるので多い人では600万円程度になるでしょう。このように公認会計士の基本給は一般企業に勤めるケースと比べて高いといえます。しかし、残業代が影響している部分も大きいといえるでしょう。公認会計士の仕事は顧問をしている企業の決算時期にとても忙しくなります。その期間が長ければ長いほど残業も増えるのです。残業時間は「会計事務所の規模」「顧問をしている企業の売上高」「チームの人数」などによって異なりますが、残業がとても多い人では1年目から年収800万円を超える人もいます。また、これらの給与は年齢やそれまでの職歴が反映されないケースが一般的です。つまり、25歳で勤務を始める場合でも30歳で勤務を始める場合でも初任給や年収に影響はありません。公認会計士としてのキャリアが重要となりますので、できるだけ早く資格を取って働き始める方が有利だといえるでしょう。

☆昇格したときの報酬はどれぐらい?

公認会計士として大手監査法人で働く場合は、一般企業と同じように年齢や会社に対する貢献度の高さによって昇格していきます。その場合は昇格に伴って、当然給料も上がっていくのが一般的です。監査法人内における地位としては「スタッフ」から始まり、「シニア」「マネージャー」「パートナー」という順序で昇格していきます。昇格が早い人でもそれぞれシニア5年、マネージャー8年、パートナー15年程度の年数が昇格するまでにかかります。つまり、学生時代に合格した人にとっては30歳前後でマネージャーになり、30代後半でパートナーになるというのが目標になるでしょう。
シニアの月給はスタッフのときと比べて10万円から15万円程度増えた、40万円から45万円程度が相場です。また基本給が上がることによってボーナスが増えることや、スタッフ時代より任される仕事が多くなるので残業も増えるため、年収は大きく上がります。シニアの平均的な年収はおよそ700万円から800万円といわれており、残業が多い人では1000万円に達する人もいるのです。マネージャーは管理職という扱いになるので、責任もより重くなります。しかし、管理職には残業手当がつかないため、かえって年収はシニア時代よりも低くなることが多いです。マネージャーの平均年収は800万円から1000万円といわれており、独立する人の多くはマネージャーに昇格する前に決断するといわれています。パートナーは一般企業でいうところの部長や役員にあたる地位です。そのため、経営に関する判断などが求められます。パートナーになるとマネージャー時代よりも大幅な年収アップが期待できるケースが多く、その平均額はおよそ1500万円から2500万円です。大手会計事務所に勤める場合には最終的にパートナーを目指すことになりますので、覚えておくようにしましょう。

☆事務所の経営規模によって報酬は大きく異なる

公認会計士の平均年収は一般企業よりも高いケースが多いですが、事務所の規模や経営状況によって大きく異なるということも認識しておいてください。公認会計士の給与状況を知るうえで参考になるのが、厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」です。平成27年度の調査結果を見ると「企業規模1000人以上」という大手事務所の平均年収はおよそ880万円(平均年齢36.3歳)ですが、「企業規模11人以上、99人以下」の事務所の平均年収はおよそ600万円(平均年齢43.4歳)でしかありません。このデータは「公認会計士・税理士」の給与を対象にしたものであるため、比較的小規模で経営している税理士も含みますが、とても興味深いデータだといえるでしょう。大手監査法人ほど信頼度も高く、経営規模の大きい企業との取引が多い傾向にありますので、報酬面でも有利になるケースが多いといえます。また、経営規模が小さい事務所に勤める場合の年収は比較的少ないですが、これはあくまで公認会計士業界内での話です。一般企業に勤めるよりも高給取りであることは間違いありません。経営規模が小さい事務所は「地域密着型」を掲げており、大規模な事務所に勤めるときとはまた違ったやりがいを感じられる場合もたくさんあります。それぞれの目的に沿って事務所を選ぶとよいでしょう。

☆独立後の年収はどれぐらい期待できるの?

公認会計士としての働き方は会計事務所に勤めることだけではありません。ある程度の経験を積んだのちに独立開業して事務所を経営するという方法もあります。独立開業した場合には監査報酬をすべて自分の給料にまわすことも可能です。そのため、独立開業に成功することができれば、年収3000万円も夢ではありません。実際に監査法人の経営者として成功している人の中には、年収が億単位の人もいるのです。ただし、独立開業にはリスクも伴います。独立することによって顧客が0の状態からスタートするため、開業してしばらくの間は経営状態が安定しないことがあるからです。また、新規顧客を獲得するためには営業力が必須だといえます。会計事務所に勤めていたときの人脈を活かして顧客を獲得するための努力が必要になるでしょう。仮に顧客になってくれたとしても信頼関係を築くまでには時間がかかりますので、安定した顧客を獲得するためには開業からしばらくの期間は信頼を得るために必死に働く覚悟も必要です。また、独立後の会計士は税務の仕事をこなすケースも多いので、開業後は税理士とライバル関係にあたります。会計事務所に勤務している間に税務の知識についてもしっかりと身に付けておくと、独立後に役立つでしょう。

☆一般企業の経理に転職した場合の年収は?

公認会計士は日本でも有数の難関試験の合格者であるため、貴重な存在です。そのため、公認会計士は一般企業に転職しても非常に有利な条件で働けるケースがあります。公認会計士が一般企業に勤めるケースで多いのは、大手企業の経理職です。大手企業側からすると、監査について知識の深い人間が社内にいることで、決算書の作成などに大きなメリットがあります。監査で指摘されそうな箇所を事前にチェックしてもらうことができるからです。そのため、大手企業の中には公認会計士の資格を持っている人を好条件で募集しているケースがあります。年収の相場としては40歳で600万円から700万円程度が一般的です。ただし、利益率の良い企業や金融機関、グローバル展開をしている大きな会社では700万円から800万円という条件も望めます。会計事務所で働くよりも年収は下がってしまいますが、大手企業に勤めることで非常に安定した収入を期待できるでしょう。また、会計事務所に勤めていると決算時期に業務が集中してしまい残業が多くなりがちですが、一般企業に勤めている方が負担は減ることが多いです。選択肢の一つとしてキャリアプランにいれておくとよいでしょう。

☆まとめ

公認会計士として大手会計事務所で働く場合の初任給は年収500万円から600万円程度が一般的ですが、残業が多くなると700万円や800万円になることもあります。また、大手会計事務所で昇格していった場合は「シニア」で700万円から800万円(残業が多い場合は多くて1000万円)、「マネージャー」で800万円から1000万円、「パートナー」になると1500万円から2500万円の年収が相場です。ただし、公認会計士の年収は勤務先の規模や経営事情によって大きくことなるため注意してください。基本的には規模が大きく、経営状態のよい事務所ほど年収はアップします。また、独立開業した場合は成功することが前提ですが、年収3000万円以上が見込めます。億単位の年収を稼いでいる人もいますので、せっかく独立するのであれば目標にしてみるのもよいでしょう。安定した職場を希望する人は一般企業に転職するという方法もあります。公認会計士として勤務するより年収は低くなるケースが多いですが、その分自分の時間にゆとりをもった生活ができる可能性が高いでしょう。いずれにしても公認会計士の資格取得は難しいですが、取得後はさまざまな分野で活躍できます。どのようなキャリアプランを描くか、取得する前から考えておくとよいでしょう。

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