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公認会計士の平均年収額はどれくらい?

2020/06/09

公認会計士は、「医者」や「弁護士」と並ぶ日本の三大難関国家資格の一つといわれています。合格率はほとんどの年で10%程度と低い水準にあり、合格平均年齢も25歳から27歳程度です。このことから、大学を卒業してすぐに公認会計士として働きはじめる人はごく少数で、浪人して再度合格を目指す人がほとんどです。同世代の人が一足先に社会人として活躍しているのを見ると、少々焦る気持ちも沸いてくるでしょう。しかし、公認会計士試験に合格して監査法人に勤務できれば、一般企業よりも高い年収が期待できるといわれているため、それをモチベーションに試験勉強に励んでいる人もいることでしょう。

また、公認会計士の年収は、勤務先の監査法人の規模や、法人内での地位や実績、法人に勤務するか長年のキャリアを活かして独立開業するかによっても差が出てきます。現在、公認会計士として活躍している人も、働くうえで何を重視するかは人それぞれですが、自分の将来を見据えた人生プランを考えるうえでも、客観的に公認会計士の年収を把握しておくことも大切です。そこで、実際の公認会計士の平均的な年収を、初任給、年齢別、キャリア別、法人規模別のほか、独立開業した場合に見込める年収など多角的に紹介します。

公認会計士の平均年収・初任給の相場はどれぐらい?

Financial accounting with calculator and accounting data on wooden table

まず、公認会計士として働くためには、試験合格後、公認会計士に必要な技能を座学で学ぶ「実務補習」と、監査法人に就職して、監査業務を実際の仕事をしながら覚える「業務補助」を経験しなければなりません。いわゆる公認会計士としての「見習い期間」を数年過ごすことになります。それらを終えて修了考査に合格し初めて公認会計士の登録手続きができるようになります。

公認会計士として収入を得られるのはこの後からですが、実は「業務補助」でも給料をもらうことができます。就職先の監査法人の規模にもよりますが、大手監査法人なら年収600万円ほど、中小でも年収500万円ほどをもらいながら資格取得に必要な経験を満たすことを目指します。多いかどうかは人によって感じ方も異なりますが、大卒の平均年収が350万円前後といわれているので、およそ1.5倍にあたります。内訳としては毎月の給料がおよそ30万円、ボーナスが最低でも「2カ月分×2回(夏と冬)=120万円」程度は支給されるので、合計480万円という計算です。

これだけでは年収500万円にとどきませんが、これに残業代が上乗せされるので600万円程度となります。このように公認会計士の基本給は一般企業に勤めるケースと比べても高く、特に残業代が影響している部分も大きいといえるでしょう。公認会計士の仕事は顧問先の企業の決算時期になると多忙になり、その期間が長いほど残業代も増えるのです。

残業時間は「会計事務所の規模」「顧問をしている企業の売上高」「チームの人数」などによって異なりますが、残業が多い人で1年目から年収800万円を超える人もいます。また、これらの給与は年齢やそれまでの職歴が反映されないケースが一般的です。つまり、25歳で勤務を始める場合でも、30歳で勤務を始める場合でも、初任給や年収に影響はありません。公認会計士としてのキャリアが重要となりますので、できるだけ早く資格を取って働きはじめる方が有利だといえるでしょう。

公認会計士の年齢別の年収

公認会計士の年収は、年齢別ではどのように変化していくのでしょうか。働き盛りの20~40代を中心に見ていきましょう。厚生労働省が平成30年に発表した「賃金構造基本統計調査」によると、次のようになります。

●公認会計士の平均年収(年齢別)
公認会計士の平均年収(年齢別)
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成30年)

20代前半は、公認会計士としての「見習い期間」で、公認会計士になるために必要な技能や実務経験を積んでいる最中ですので、500万円弱です。しかし、見習い終了後、正式に公認会計士として認められる20代後半(25~29歳)あたりから、年収が格段にアップします。勤務先の規模の違いもありますが、大手の監査法人になると、社歴やキャリアに応じて年収が確実に上がる仕組みがありますので、中堅クラスの30代前半では772万円、30代後半では933万円と非常に高額な年収が期待できます。40代になれば一般企業にあたる課長や部長クラスになるので、1,000万円を超えるケースも珍しくはありません。

30~40代なら1,000万円ほどの年収を稼いでいる公認会計士もいますが、すべての公認会計士が同じ年収とは限りません。勤務先の規模や経営状況によっても変わります。もし、現在の年収に満足しておらず、もっと稼げる公認会計士を目指したいなら、自分のキャリアを活かせる職場に転職するのも1つの方法です。

昇格すると年収が変わる

公認会計士として大手監査法人で働く場合は、一般企業と同じように年齢や会社に対する貢献度の高さによって昇格していきます。その場合は昇格に伴って、当然給料も上がっていくのが一般的です。監査法人内における地位には、一般社員にあたる「スタッフ」、係長の「シニアスタッフ」、課長クラスの「マネージャー」、部長にあたる「シニアマネージャー」、社長あるいは役員クラスの「パートナー」があります。

●監査法人における昇給フロー

監査法人で働くと「スタッフ」から始まり、「シニアスタッフ」「マネージャー」「シニアマネージャー」「パートナー」という順序で昇格していきます。

シニアスタッフに昇給した場合の年収

入社してから3年ほどはスタッフと呼ばれ昇格が早い人で4~5年目からシニアと呼ばれます。シニアの月給はスタッフのときと比べて10万円から15万円程度増え、40万円から45万円程度が相場です。また基本給が上がることによってボーナスが増えることや、スタッフ時代より任される仕事が多くなり残業も増えるため年収は大きく上がります。シニアの平均的な年収はおよそ700万円から800万円といわれており、残業が多い人では1,000万円に達する人もいるのです。

マネージャー・シニアマネージャーに昇給した場合の年収

シニアスタッフとして勤務して4~6年ほどで昇格しマネージャーと呼ばれます。管理職という扱いになるので、責任もより重くなります。しかし、誰でもマネージャーになれるというわけではなく、勤務年数が長くてもシニアのまま昇格できないという人も出てくるポジションです。また、管理職には残業手当がつかないため、かえって年収はシニア時代よりも低くなることが多いです。マネージャーの平均年収は800万円から1,000万円といわれており、独立する人の多くはマネージャーに昇格する前に決断するといわれています。マネージャーの次に昇格するのがシニアマネージャーです。シニアマネージャーに昇格すると年収は1,000~1,200万円と上昇します。さらに上の社長・役員クラスのパートナーを目指す人ならシニアマネージャーを目指しましょう。

パートナーに昇給した場合の年収

パートナーは一般企業でいうところの社長や役員にあたる地位です。そのため、15年程度の年数が昇給するまでにかかりますし、経営に関する判断なども求められます。その分、パートナーになればマネージャー時代よりも大幅な年収アップが期待できるケースが多く、年収平均額はおよそ1,500~2,500万円です。大手会計事務所に勤める場合には最終的にパートナーを目指すことになりますので、覚えておくようにしましょう。

事務所の経営規模によっても年収が変わる

公認会計士の平均年収は一般企業よりも高いケースが多いですが、事務所の規模や経営状況によって大きく異なるということも認識しておいてください。公認会計士の給与状況を知るうえで参考になるのが、厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」です。平成27年度の調査結果を見ると次の通りになります。

・11~99人…600万円(平均年齢43.4歳)
・1,000人~…880万円(平均年齢36.3歳)

このデータは「公認会計士・税理士」の給与を対象にしたものであるため、比較的小規模で経営している税理士も含みますが、とても興味深いデータだといえるでしょう。大手監査法人ほど信頼度も高く、経営規模の大きい企業との取引が多い傾向にありますので、報酬面でも有利になるケースが多いといえます。

また、経営規模が小さい事務所に勤める場合の年収は比較的少ないですが、これはあくまで公認会計士業界内での話です。一般企業に勤めるよりも高給取りであることは間違いありません。経営規模が小さい事務所は「地域密着型」を掲げており、大規模な事務所に勤めるときとはまた違ったやりがいを感じられる場合もたくさんあります。就職先を探す際には、それぞれの目的に沿って事務所を選ぶとよいでしょう。

一般企業の経理に転職した場合の年収は?

公認会計士は、日本でも有数の難関試験を突破した貴重な存在です。そのため、一般企業に転職しても非常に有利な条件で働けるケースがあります。公認会計士が一般企業に勤めるケースで多いのは、大手企業の経理職です。大手企業側からすると、監査について知識の深い人間が社内にいることで、決算書の作成などに大きなメリットがあります。

監査で指摘されそうな箇所を事前にチェックしてもらうことができるからです。そのため、大手企業の中には公認会計士の資格を持っている人を好条件で募集しているケースがあります。年収の相場としては40歳で600万円から700万円程度が一般的です。ただし、利益率の良い企業や金融機関、グローバル展開をしている大きな会社では700万円から800万円という条件も望めます。

独立すると年収はどれぐらい期待できる?


公認会計士としての働き方は会計事務所に勤めることだけではありません。ある程度の経験を積んだのちに独立開業して事務所を経営するという方法もあります。独立開業した場合には監査報酬をすべて自分の給料にまわすことも可能です。そのため、独立開業に成功することができれば、年収3,000万円も夢ではありません。

実際に監査法人の経営者として成功している人の中には、年収が億単位の人もいるのです。ただし、独立開業にはリスクも伴います。独立することによって顧客が0の状態からスタートするため、開業してしばらくの間は経営状態が安定しないことがあるからです。また、新規顧客を獲得するためには営業力が必須です。会計事務所に勤めていたときの人脈を活かして顧客を獲得するための努力が必要になるでしょう。

仮に顧客になってくれたとしても信頼関係を築くまでには時間がかかりますので、安定した顧客を獲得するためには開業からしばらくの期間は信頼を得るために必死に働く覚悟も必要です。また、独立後の会計士は税務の仕事をこなすケースも多いため、開業後は税理士ともライバル関係にあたります。将来的に独立を考えているなら、会計事務所に勤務している間に税務の知識についてもしっかりと身に付けておくと、独立後に役立つでしょう。

独立開業すると平均年収は約3,000万円前後といわれており、会計事務所で働いていた頃よりも大きく年収を上回ることができます。しかし、独立は0からの出発になるので、新しく顧客を獲得することからスタートします。顧客獲得の戦略を立てずにハイリターンを求めて独立するのは高いリスクを負うことになります。

ところで、会計事務所には「独立開業」を支援してくれるところがあること、ご存知ですか?将来的に独立を志す若手税理士のために、経営感覚を身に付けてもらうため、支社長を経験させてくれる事務所もあります。独立開業したいなら独立支援する体制が整った事務所で経験を積むことが有効です。

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