総務事務の転職は難しい?業務経験を活かした転職先とは
総務職から別の職種に転職することは難しいとよくいわれます。
一般的に総務事務といえば「何でも屋」といったイメージを持たれてることも多く、実際会社によって任される仕事内容も仕事の範囲も異なっているため、その業務経験や業務実績を定義しにくいことがその背景にあります。
この記事では総務事務からの転職が難しいといわれる理由と、総務からジョブチェンジ転職するうえでこれまでの経験を活かせる転職先や、転職で役立つ資格などを徹底解説します。
総務からのジョブチェンジ転職を実現するにはコツがとなるポイントがありますのでそちらもご紹介いたします。
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コンテンツ目次
総務からの転職はなぜ難しいのか
総務から転職することが難しい理由は大きく2つあります。
専門的なスキルを磨きにくい
総務事務では社外でも通用するような転職に有利となる専門的なスキルを磨きにくいといった点があります。企業内のあらゆる業務を任されるポジションのため、幅広い仕事をできるといえば聞こえがいいですが、転職活動で「総務をやっていました」というだけではアピールできるスキルとならないのです。
募集が少なく他社の総務へ移ることが難しい
総務は求人数が少ないため他社企業の総務職に移ることが難しい点があります。そもそも企業の総務はバックオフィス系の間接部門で直接利益を生むわけではない事務職ですので、企業としてはなるべく最小限の規模に抑えておきたい部署となります。総務を募集するタイミングとしては人が辞めたときや事業規模を拡大するときが一般的です。
しかし、上述の理由からそのような場合もまず社内の人員で業務をカバーできないか検討されることもしばしばですので、募集の機会が少なければ当然転職も難しくなってしまうのです。
総務から転職する理由はどんなものがある?
ここでは総務事務から転職したい主な理由についてご紹介します。
雑務が多くスキルアップが実感しにくい
総務職では専門的なスキルの獲得を実感しにくい点があげられます。総務では様々な仕事を任されるものの雑務やその会社特有の業務であることも多く、社外でも通用するポータブルな専門性が身につかず、スキルアップを実感しにくいです。そのような点に危機感を持つ人は総務からのジョブチェンジ転職を希望することが多いです。
評価がわかりにくく給与が上がりにくい
総務は他部署から「何をしているのか分からない」と言われるなど、働きぶりがわかりにくい点があげられます。総務は営業や開発のようにわかりやすく数値化できる評価指標がないため、頑張って働いたからといってそれが給与にすぐ反映されることが難しい仕事です。努力が評価に結びつかなければモチベーションも上がらないため、そういった点に不満を抱える人は総務からの転職を希望することが多いです。
経営陣と従業員の板挟みになりやすい
総務は顧客と接するわけではなく、経営陣や従業員と接する機会のほうが多いのが一般的です。自身も従業員でありながら、経営陣の意向を代弁したり従業員の意向を汲み上げたりする役割のため、その板挟みになってストレスを感じやすいポジションでもあります。こういった点に不満を抱える人は総務からの転職を希望することが多いです。
総務で身につく転職で役立つ汎用スキル
ここでは総務を通じで身につく転職で役立つスキルをご紹介します。
パソコン・事務処理
総務では幅広い事務処理能力が求められます。事務処理ではパソコンでOffice関連ソフトを一通り使用することが一般的なため、仕事を通じてそのスキルを身につけることができるでしょう。また、近年はチャットやクラウドの事務ツールが発展しているため、そういったツールの利用があれば知見を得ることもできます。
しかし、Office関連ソフトの機能は非常にたくさんあるため、単に「Officeが使えます」だけではレベル感を証明することが難しいです。転職を見越してOffice関連の資格を取得するなど、どのようなレベルか証明できるように供えておくこともおすすめです。
コミュニケーション能力
総務では様々な相手とのコミュニケーションが求められます。社内であれば役員・管理職・社員など、社外であれば株主や取引先など関わる相手が多岐にわたります。総務の仕事ではこのような幅広い人々の間に入って日頃から信頼関係を得ておくことも必要です。こうした中で業務が円滑に進むように調整を図るためのコミュニケーション能力、さらにはメールや電話対応などのビジネスマナーも養われます。
マルチタスクをこなせる力
総務部は他の複数部署にまたがった仕事や、スケジュール管理など様々な仕事を同時並行して進めることが多くなるため、これを通じてマルチタスク能力が身につきます。いまは総務に限らずマルチタスク能力が求められる職種が増えていますので、このような総務での経験は転職に活かすことができるでしょう。
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総務の経験を活かせる転職先とは
ここでは総務の経験を活かせる転職先についてご紹介します。
人事・経理
人事・経理部の仕事に総務の経験を活かすことができます。人事・経理部は総務部と同じ管理部門のため、業務のベースとなるスキルには通じるところがあるからです。とはいえ人事・経理の仕事には専門知識が必須のため、足りないところは補填する必要もあります。
しかし、特に中小企業では総務と称しながら人事・経理の仕事を兼務で任されるケースもあるので、すでに人事・経理の業務経験を積んでいる人も少なくないでしょう。そのような場合には経験者として転職しやすくなり、専門性が高くスキルアップを実感しやすくなります。
カスタマーサポートなどの接客
カスタマーサポートなどの接客の仕事に総務の経験を活かすことができます。総務の経験を通じてコミュニケーション能力と全体を見渡す力が身についていますので、それを活かしてカスタマーサポートの仕事をすればやりがいを感じやすいでしょう。
営業
意外かもしれませんが、総務で培った事務処理やコミュニケーション能力を営業に活かすことができます。企業によっては営業未経験者からの転職も広く求人しているため、成果の評価が分かりやすい営業職にチャレンジしてみるのもよいでしょう。
総務からの転職で有利になる資格
ここでは総務からの転職で有利になる資格をご紹介します。
日商簿記(2級以上)
簿記は会計の基礎知識となります。上述のとおり、総務が経理を兼任している会社も多いため、日商簿記の2級以上を取得していれば評価され、転職に有利に働くことは間違いありません。
社会保険労務士
社会保険労務士は企業の給与計算や人事労務管理、年金制度などを取り扱う国家資格です。簡単な資格ではありませんが、人事労務の知識はどの会社でも必要になるため、取得していれば転職に有利に働くでしょう。
マイナンバー実務検定
マイナンバー実務検定は、マイナンバー制度を理解し、特定個人情報を保護し、適正な取り扱いをするための検定です。特に人事に関する仕事で必要となる知識となりますので、取得していれば転職に有利となるでしょう。
ビジネス・キャリア検定
ビジネス・キャリア検定は、職務を遂行する上で必要となる知識の習得と実務能力の評価を行うことを目的とした試験です。例えば、人事・労務管理・経理・財務管理・生産管理など、8分野41試験から自分の職種に合った受験が可能です。次の転職先で有利になりそうな分野から選んで取得しておくのがよいでしょう。
メンタルヘルス・マネジメント検定
メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、従業員のメンタルヘルス不調に対処したり、問題が生じないよう予防策を取ることによって、健康な状態を維持できるように正しい基礎知識を習得することが目的の資格です。
従業員のメンタルヘルス・マネジメントはすべての企業に通じる課題となるため、取得すればとくにマネジメント職や人事部への転職に有利に働くでしょう。
難しい総務の転職も適切な対策でステップアップできる
ここまで総務の転職環境について見てきました。何かに特化した職種ではない分アピールするところが弱いと思われがちですが、あらゆる業務に関わっているため幅広い経験やスキルを得ているメリットがあります。一見ハードルが高い転職でも、自分の経験の強みをしっかりと理解すればきっと良い転職先を見つけることができるでしょう。
もし難しいと感じることがあれば、転職サポート会社のプロの転職エージェントに相談して、キャリアアドバイザーからアドバイスをしてもらうこともご検討ください。
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