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税理士の登録区分を知っておこう

税理士法人で働く上でも独立する上でも重要!税理士の登録区分を知っておこう!

税理士になれる資格を満たし、いよいよ税理士登録を行うという瞬間は、キャリアの中でも感慨深い瞬間の1つだと思います。

税理士登録を行う際には、3つある区分(開業税理士・所属税理士・社員税理士)の中から1つだけを選ぶ必要があります。この区分は税理士にとって重要なポイントです。その理由として、区分によってそれぞれに後述する禁止事項があり、登録時に正しい区分を選ばないと、業務に悪影響が出てしまうことが挙げられます。
そこで今回は、税理士の3つの登録区分について説明します。今後のキャリア形成にも関わるため、各区分についてしっかりと知っておいてください。

税理士登録の概要

まずおさらいとして、税理士登録について説明します。税理士業務を行うには税理会に入会し、税理士名簿に登録されなければなりません。そのために必要なのが、税理士登録です。

日本税理士連合会は、税理士になれる資格を有する者(後述する未登録税理士)と税理士は全く異なるものである、と謳っています。それだけ日本税理士連合会が税理士登録を重んじていることが読み取れます。

開業税理士とは

開業税理士とは
3つの区分の内、 先ずは、開業税理士について説明します。
開業税理士は、自分自身で事業所を開設し代表者となる税理士のことです。通常のビジネスで言えば、個人事業主にあたります。この開業税理士として税理士登録を行うには、個人名義で事務所の開設を行う必要があります。開業税理士は税理士全体の8割ほどを占めています。

開業税理士として登録するメリット

開業税理士には開業税理士ならではの、次のようなメリットがあります。

営業力次第で年収を高くできる

開業税理士の平均年収は非常に高いと言われています。もちろん、クライアントの獲得は決して簡単なことではありませんので、開業税理士にとって営業力は非常に大事な要素です。営業力に自信があり仕事をバリバリとこなしていける税理士であれば、高い年収を得られる可能性も小さくないのが、開業税理士として登録することの最大のメリットの1つです。

定年退職がない

開業税理士は通常のビジネスで言えば個人事業主です。そのため、サラリーマンのような定年退職がありません。実力とやる気次第では生涯現役でいられます。

開業税理士として登録するデメリット

どの仕事でもそうですが、開業税理士にもデメリットはあります。

仕事とプライベートの境界がなくなってしまう

営業力およびその他実力次第で年収を高くできるというメリットは非常に魅力的ではありますが、それは仕事で多忙な日々との引き換えでもあります。特に開業税理士は仕事とプライベートの境界がなくなり、高い報酬を得ている開業税理士については、24時間365日が仕事中心に回っているというケースも決して少なくないと言えるでしょう。雇われる立場とは違った意味で、仕事を心の底から好きで仕事のために努力すること自体を楽しめないと、開業税理士としてはなかなか厳しいと言えるかもしれません。

所属税理士とは

開業税理士の次は、所属税理士についてです。所属税理士は会計事務所や一般企業に雇われている「その他の税理士」のことです。以前は補助税理士と呼ばれていましたが、平成26年から所属税理士に名称が変更されました。

所属税理士として登録するメリット

所属税理士は従業員に相当するため、会社員と同じ働き方がメリットといえるでしょう。

給料として安定的な報酬が得られる

所属税理士と開業税理士とを比較すると、開業税理士は自分で仕事を獲得しこなしていかなければ報酬は0円です。一方、所属税理士の場合は雇用契約で毎月安定的な報酬が約束されています。
これは所属税理士の最大のメリットの一つであると言えるでしょう。

仕事が上司から与えられる

所属税理士は多くの場合が非常に多忙ではあるものの、仕事を自分で獲得してこなくても担当業務を上司から与えられるケースが通常です。
開業税理士の場合は、全て自分で獲得していく必要がありますから、営業力に自信がない税理士にとっては、これも大きなメリットです。仮に営業も行う必要があったとしても、事務所(会社)の看板を使える点が強みになるでしょう。

所属税理士として登録するデメリット

所属税理士はいわゆる従業員になるため、デメリットも会社員と同様の傾向が出ます。

残業代を付けなければ多量の業務をこなしてもすぐには報酬が増えない

所属税理士は勤務年数・経験・年齢などによって定額の給料が決まるため、仮に仕事を大量にこなしても、残業代を付けなければ報酬は増えません。開業税理士であれば仕事をこなせばこなすほど、報酬は増えていきます。
所属税理士に限らず雇用されている立場では、仕事ができる人にばかり大量の仕事が偏る上に短期的には報酬にもあまり反映されないという事が起こりがちです。ただし中長期的には上司からの評価が高まり、いわゆる出世頭になるなどで、報酬にも反映されていくケースは少なくないでしょう。

拘束時間を自分で決められない

仕事は上司を中心に動くことが多いものです。そのため、部下の立場として自分が今日中にやるべきことがとりあえず終わったとしても、上司からの連絡待ちや上司との付き合い残業で帰宅できないというケースも、勤務税理士においては見られるようです。また自分の割り当ての仕事はキッチリこなしていても、早い時間に帰宅するとやる気を疑われるという場合もあるようです。

残業代がつくなら付き合い残業などは返ってありがたいと考える所属税理士もいるようですが、テキパキと時間のロスなく生活したい所属税理士にとっては、拘束時間が長いのはデメリットであると言えるでしょう。

社員税理士とは

税理士法人において、社員とは従業員のことではなく、株式会社でいう株主兼役員のことを指します。つまり、社員税理士とは税理士法人の役員のことです。社員税理士は税理士法人の業務執行者として税理士業務等を行います。

社員税理士として登録するメリット

社員税理士は会社の役員に近いため会社内の立場も強く、個人事業主となる開業税理士とは異なる強みを持ちます。

基本的に給与条件は上がる

日税連の税理士実態調査報告書によると、所属税理士と社員税理士を比べると社員税理士方が給与は高くなる傾向が見られます。経験年数など条件により給与待遇は変わるものですが、同じスキル・経験であれば責任の分だけ社員税理士の方が給与は高くなると考えて良いでしょう。

税理士法人のメリットを享受できる

開業税理士は事業が快調の場合こそメリットが大きいですが、個人事業主のため万一の際の相談相手の確保や仕事時間の調整が難しい等のデメリットも数多くあります。
社員税理士としての登録は税理士法人に所属するため、開業税理士とは異なるメリットを受けることができます。独立開業とは異なり社内に相談ができる税理士がいるほか、社会保険や退職金制度の導入といった制度面の優遇も数多く受けることができます。

社員税理士として登録するデメリット

社員税理士は高待遇を得やすい反面、重い責任がかかることがデメリットといえるでしょう。

脱退・解散後も一定期間は所属する税理士法人への責任が残る

社員税理士は税理士法人の役員として、所属する税理士法人への無限連帯責任があります。もちろん税理士法人で債務履行が難しい場合に限りますが、責任は税理士法人を脱退した場合で脱退登記から2年、税理士法人を解散した場合で解散登記から5年の期間続きます。
キャリアチェンジ等にあたって後を引く要素が残ることは、やはり歓迎しにくいところです。

社員税理士でも社内の立場は保障されない

社員税理士と言っても税理士の資格登録以外は条件を問われないため、社内の立場は設立や就任の経緯によるものになります。例えば開業税理士からの事業承継のために税理士法人を設立して社員税理士となった場合、元の税理士事務所のベテランからは下に見られる等があるでしょう。

未登録税理士とは

未登録税理士とは税理士試験に合格し、実務経験も得て税理士になれるが登録手続きをしていない「有資格者」のことです。言い換えると、税理士になれる資格を有する人のことです。当然ですが、税理士登録を行っていないため、上記の3区分にはあてはまりません。 

未登録税理士でいるメリット

税理士資格の独占業務を行わない場合等、意図的に税理士登録を行わない場合にもメリットがあります。

税理士登録費用がかからない

税理士登録費用は決して安くありません。そのため科目合格の時から税理士法人で働きはじめ、かつ税理士試験に合格した場合は税理士とみなすというような内規が税理士法人にあるケースなどは、税理士登録をためらうかもしれません。

税理士の36時間研修の制約が無い

税理士は年間36時間の指定研修を受ける義務があり、その達成状況は税理士会によって公表されることになります。
未登録の場合は研修義務の対象外となり達成状況を見られることはありません。ただし、自己研さんとしての勉強は行った方が良いのは言うまでもありません。

未登録税理士でいるデメリット

未登録であることは税理士の資格を使わないこととなり、活動に制限がかかります。

税理士の独占業務を自身の名義で行うことはできない

税理士登録を行っていない税理士になれる資格を有する人は税理士の独占業務を自身の名義で行うことはできません。そのため独立する場合は、当然ではありますが、必ず税理士登録をする必要があります。また、勤め先の税理士法人から求められた場合も税理士登録すべきでしょう。

先輩の税理士と知り合える交流の機会を失う

税理士会に所属すると税理士同士で交流を持てる機会があります。これらはもちろん税理士登録している人限定の交流会であるため、職場以外で色々と相談できる税理士との出会いの機会を得られるのは、税理士登録を行う小さくないメリットであると言えます。裏を返すと、未登録税理士でいると先輩の税理士と知り合える交流の機会を失う、とも言えます。
類似で、税理士会の提供する資料を自分で確認できない等もデメリットになるでしょう。

税理士の区分による禁止行為

税理士の区分による禁止行為
税理士の区分によってはそれぞれに禁止行為があります。
想定されている働き方から競業禁止等の理由で定められたもので、禁止行為に抵触すると税理士法違反になる可能性があります。

社員税理士

まず社員税理士は複数の税理士法人の社員にはなれません。社員になれるのは1つの税理士法人のみです。
次に、社員税理士は自分個人で税理士業務を受注することはできません。税理士業務の受注は必ず税理士法人を通すことになります。
さらに自分が社員を務める税理士法人以外に、自分自身の税理士事務所を開業することはできません。

所属税理士

所属税理士は自分の税理士事務所を開業できません。
また、使用者を雇用することもできません。
さらに、自身の雇用主となる税理士からの書面での許諾なしに、個人で直接、受任業務を行うことはできません。

開業税理士

開業税理士は自分で開業した税理士事務所以外の他の税理士事務所等で業務を行う場合には、自身の名義で税理士業務を行うことはできません。

キャリアチェンジをする場合は登録変更を

ここまで、税理士登録にて選ぶべき税理士の3区分について説明してきました。未登録税理士という選択も含めて、自分が税理士になれる資格を有する人となった場合に、どれを選択すべきかよくわかったという人もいらっしゃることでしょう。

ここまで説明してきたことから分かるように、仮に就業形態を変えるという場合は登録変更が必要です。また、所属税理士で契約を結んだ税理士が独立開業をする場合は、開業税理士に登録変更を行った後に、改めて契約を結び直す必要がある点に大きな注意が必要です。
今回の記事が読者の皆様のキャリアを輝かせる一助になれば幸いです。

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