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公認会計士試験に必要な勉強時間とは

公認会計士試験の勉強時間は合格までにどれくらい必要?科目別、属性別でも解説します

2023/11/01

日本の3大国家資格の1つとしても有名な公認会計士は、平均年収も高くキャリアも安定して積みやすいということも有り、資格取得を目指している人も多い国家資格の1つです。

実際、公認会計士試験に合格した大学生などの多くはBIG4と言われる4大監査法人に就職し、将来性の高い就職先を得やすい環境を手にします。ただし、公認会計士試験は合格率10%前後とかなり低いこともあり、国家資格の中でも最難関試験の1つでもあります。

難易度を図る目安として、合格に必要な勉強時間がありますが、既に多くのメディアで公認会計士試験に合格するための勉強時間が説明されています。

しかし、勉強時間は記事によってまちまちで、3,000時間や4,000時間、5,000時間と記載している記事もあり、どれが正しいのか悩んでしまう人も多いと思います。なぜ記事によって公認会計士試験に必要となる勉強時間に違いが出るのでしょうか。

この記事では、実際に公認会計士試験の合格に必要な勉強時間はどれくらないのかを解説します。

また、公認会計士試験に挑戦する受験者の割合がなぜ20代前半に多いのか、社会人が合格を目指すのは難しいのか、試験勉強がどれくらい大変なのかについてもお伝えします。

公認会計士を目指す学生や社会人の人は、ぜひ参考にしてください。

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1.公認会計士の勉強時間は何時間必要?

合格に必要な平均勉強時間はどれくらい?

公認会計士試験を突破するには膨大な勉強時間が必要です。それでは、一体どれくらいの勉強時間が必要となるでしょうか。ここでは、平均勉強時間に加えて、学生が合格するための勉強時間と社会人が合格するための勉強時間に分けて説明していきましょう。

(1)平均勉強時間はどれくらいか?

公認会計士試験で有名な予備校であるTACと大原は、公認会計士試験を突破するために必要となる平均的な勉強時間を目安として示しています。

TACでは、「公認会計士試験の勉強時間は、3,500時間が一つの目安です」と説明しており、「最短合格を狙う場合でも、最低2,500時間の勉強時間が必要となります」としています。この場合の受験期間の設定は、1.5~2年が一般的で、2年間で考えると1日あたりの勉強時間は平均5時間ということになります。

一方、大原は、「合格までの平均年数が2~4年程度と言われていますので、単純計算で1日あたりの勉強時間を5時間とすると3,650~7,300時間が必要ということになります」と説明しています。ここで、3,500時間とは2年で一発合格をするために必要な勉強時間の目安です。

大手の予備校が示しているように、公認会計士試験を突破するための平均勉強時間はおよそ3,500時間が目安となることがわかります。もちろん、個人差はありますが、最初に勉強の計画を立てる段階で少なくとも3,500時間の勉強時間を確保しなければならないことがわかります。

あとでも説明するように、大手の予備校の講座やカリキュラムで合格を目指せるのは、通常大学生です。大学生であれば、この3,500時間という時間を超えて、大原が想定しているように、1日あたりの勉強時間を5時間とすると、3,650~7,300時間という時間を確保しやすい環境にあります。このように、平均勉強時間は、公認会計士試験の受験者がどのような環境に置かれているかによって、大きく異なってきます。その理由は、確保できる勉強時間に差があるからなのです。

(2)学生が合格するための勉強時間は?

うえで説明したように、大手の予備校や通信講座は公認会計士試験を突破するために必要な時間を約3,500時間程度としており、この3,500時間におよそ1.5年〜2年かけて到達するように、全足しのカリキュラムを構成しています。

仮に3,500時間を1.5年で到達しようとする場合、1日あたり6.4時間程度の勉強が必要です。2年間で到達しようとする場合、4.7時間程度の勉強が必要ということになります。

では、一日に6.4時間程度の勉強時間がとれるのは、一体どんな人であるか考えてみましょう。社会人は、仕事がありますから、1日で6.4時間の勉強時間を確保するのは不可能であると言えるでしょう。

1日や休日だけ6.4時間、あるいはそれ以上の勉強時間を確保することはできるでしょうが、6.4時間を毎日欠かさず質を落とさないで勉強するのはほとんど不可能であると言えるはずです。

したがって、この勉強時間を確保できるのは学生です。学生であれば、1日6.4時間という勉強時間を確保できるでしょう。特に大学生であれば、この勉強時間を確保できるはずです。むしろ、大学生でなければ、この勉強時間を確保するのは難しいと言えるのではないでしょうか。

学生にとって公認会計士試験を突破するためのポイントは、質より量の勉強なのです。したがって、学生であれば、1日あたり6.5時間程度の勉強時間を確保しそれを1.5年以上続ければ、公認会計士試験を突破できる可能性が高くなると言えるでしょう。

(3)社会人が合格するための勉強時間は?

すでに説明したように、社会人が合格を目指す場合、1日あたりの勉強時間を可能な限り少なくしなければなりません。このことは、社会人にとって公認会計士試験を突破するためのポイントは、量より質の勉強であることを意味しています。

あるいは、1.5年で合格するのを諦めて、2年間で合格することを目指し、1日あたりの勉強時間を4.7時間として、無理なく勉強できる時間を確保するようにしなければなりません。4.7時間であれば、仕事に出社する前の1時間程度、仕事から返った後の4時間程度の時間を利用することで、十分に勉強時間を確保できるはずです。

したがって、社会人であれば、量より質を重視し、1日あたり4.7時間程度の勉強時間を確保して、それを2年以上続けることができれば、公認会計士試験を突破できる可能性が高くなると言えるでしょう。

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2.なぜ必要な勉強時間に差があるのか?

公認会計士試験に合格するために必要となる勉強時間は、多くのメディアが紹介していますが、必要となる勉強時間には差があります。なぜ公認会計士という同じ資格試験に対して、これほどまで勉強時間に差があるのでしょうか。

その理由は公認会計士試験を受験する受験層が幅広いからです。

1日中公認会計士試験の勉強をすることができる人を想定しているメディアは、その分勉強時間を長く設定する傾向があります。学生をターゲットにしている予備校などが運営するメディアはこの傾向が強いです。

一方で、社会人で公認会計士試験突破を目指している人を想定しているメディアは、勉強時間を短く設定する傾向があります。そもそも、十分な勉強時間を確保できないので、短時間で効率的にスケジュールを組んで勉強することを推奨するメディアが多くなっています。

結局のところ、上述の比較からもわかる通り、想定している人物像の違いが必要となる勉強時間の差を生んでいるのです。

3.勉強時間がこれほど必要となる理由

なぜこれほどの勉強時間が必要なのか?

公認会計士試験を突破するためには、約3,500時間以上の勉強時間が必要であることを説明してきました。なぜこれほどまでに長い勉強時間が必要となるのでしょうか。以下では、その理由を説明していきます。

(1)試験範囲が広すぎる

公認会計士試験の試験範囲は、他の資格試験と比べてもかなり広範囲にわたります。公認会計士試験は、短答式試験と論文式試験に分かれて実施されていますが、短答式試験の試験科目は、財務会計論、管理会計論、監査論及び企業法の4科目、論文式試験は、会計学、監査論、租税法、企業法及び選択科目(経営学、経済学、民法、統計学のうち、受験者があらかじめ選択する1科目)の5科目に全て合格しなくてはなりません。

これだけみても、多くの科目について勉強しなければならないことがわかるでしょう。これに加えて、科目1つ1つの難易度も高いので、膨大な勉強が必要となってしまうのです。
1年という短い時間でこれだけの科目の勉強をスケジュールしないといけないわけですから、計画的に勉強をしないと合格は見えてこないでしょう。

(2)相対評価の試験である

公認会計士試験は、絶対評価の試験ではなく、相対評価の試験です。

短答式試験は、総点数の 70%を基準として、審査会が相当と認めた得点比率で合否が判断されます。ただし、審査会は、1科目につき、その満点の 40%を満たさず、かつ原則として答案提出者の下位から遡って 33%の人数に当たる者と同一の得点比率に満たない者は、不合格とできます。したがって、何点取ることができれば絶対に合格できるという試験ではありません。 

論文式試験は、52%の得点比率を基準として、審査会が相当と認めた得点比率とします。ただし、審査会は、1科目につき、その得点比率が 40%に満たないもののある者は、不合格とすることができます。極端に言えば、問題が簡単で受験者の点数が総じて高いような場合、高い点数が取れていても不合格となる可能性がある試験です。

このように、公認会計士試験は、相対評価の試験であるので、合格基準点を超えるように勉強をするのでなく、明確な合格ラインは見えないまま他の受験者よりも高い点数をとる必要があることから、膨大な勉強量が必要となるのです。

(3)短答式・論文式の2つの試験があり勉強方法が違う

公認会計士試験は、短答式試験と論文式試験の2つに分かれています。短答式はマークシート形式であるものの、論文式試験は、記述式です。したがって、それぞれ対策すべきポイントが異なります。論文式試験では、会計基準の正確な記述、論述力が必要となります。一方で、短答式試験では、膨大な量の問題を素早く解く力が必要です。

それぞれの試験に対して対策が必要となることから、膨大な勉強量が必要となるのです。

4.公認会計士試験の試験形式

公認会計士試験は金融庁の公認会計士・監査審査会によって実施されています。

公認会計士試験は短答式試験と論文式試験に分かれています。短答式試験の試験科目は、財務会計論、管理会計論、監査論及び企業法の4科目です。一方、論文式試験は、会計学、監査論、租税法、企業法及び選択科目(経営学、経済学、民法、統計学のうち、受験者があらかじめ選択する1科目)の5科目となっています。それぞれの科目の出題範囲の要旨が公表されていますので、以下ではその要旨を示しておきましょう。

(1)財務会計

財務会計論の分野には、簿記、財務諸表論、その他企業等の外部利害関係者の経済的意思決定に 役立つ情報を提供することを目的とする会計の理論が含まれる。

簿記は、企業等の簿記手続の理解に必要な基本原理、仕訳、勘定記入、帳簿組織、決算及び決算諸表の作成について出題する。また、財務諸表論は、企業等の財務諸表の作成及び理解に必要な会計理論、会計諸規則及び諸基準並びに会計処理手続について出題する。

ここでいう会計諸規則及び 諸基準の範囲には、会社計算規則、財務諸表等規則等の他、基本的には企業会計審議会の意見書及 び企業会計基準委員会の企業会計基準を含めるが、これらの意見書及び基準の解釈上必要な場合には、企業会計基準委員会の適用指針及び実務対応報告、日本公認会計士協会の実務指針等も適宜出 題範囲とする。

また、現行の会計諸規則及び諸基準に関する知識のみでなく、それらの背景となる会計理論及び国際会計基準等における代替的な考え方も出題範囲とする。さらに、早期適用が認め られる会計諸規則及び諸基準を出題範囲に含めることがあり、その場合でも、従来の会計諸規則及び諸基準が適用可能な期間については、従来の会計諸規則及び諸基準も出題範囲とする。

なお、公会計及び非営利会計の分野は、当分の間、出題範囲から除外する。

(2)管理会計論

管理会計論の分野には、原価計算と管理会計が含まれている。原価計算は、材料、仕掛品及び製品等の棚卸資産評価並びに製品に関する売上原価の計算について出題する。また、管理会計は、利益管理、資金管理、戦略的マネジメント等を含み、会計情報等を利用して行う意思決定及び業績管理に関連する内容について出題する。なお、政府・自治体・非営利組織の管理会計の分野は、当分の間、出題範囲から除外する。

(3)監査論

監査論の分野には、公認会計士又は監査法人(以下、公認会計士)による財務諸表(財務諸表、財務表及び財務諸表項目等)の監査を中心とした理論、制度及び実務が含まれる。すなわち、財務諸表監査、中間監査、四半期レビュー及び内部統制監査の理論、制度及び実務を出題範囲とする。

このうち制度に関する出題範囲の中心となるのは、わが国の監査の基準の設定主体である企業会計審議会が公表する監査基準等(監査基準、中間監査基準、監査に関する品質管理基準、四半期レビュー基準、監査における不正リスク対応基準及び財務報告に係る内部統制監査の基準に関する意見書、並びに、財務情報等に係る保証業務の概念的枠組みに関する意見書)及び公認会計士による財務諸表の監査に係る諸法令(金融商品取引法、会社法、公認会計士法、内閣府令等を含む。)である。

なお、令和2年11月6日付で企業会計審議会において改訂された「監査基準」及び「中間監査基準」の改訂内容については、出題範囲に含む。あわせて監査に関する基準の理解ないし解釈に必要な場合において、日本公認会計士協会の実務の指針(品質管理基準委員会報告書及び監査基準委員会報告書に限る。)も適宜出題範囲とする。

また、公認会計士としての職業倫理、その他内部監査や監査役等(監査役もしくは監査役会、監査委員会又は監査等委員会)の監査の概要も、公認会計士による財務諸表の監査の理解にとって重要であることから出題範囲とする。なお、現行の基準や法令に関する知識のみでなく、それらの背景となる監査の理論や考え方、実務慣行等も出題範囲とする。

(4)企業法

企業法の分野には、会社法、商法(海商並びに手形及び小切手に関する部分を除く)、金融商品取引法(企業内容等の開示に関する部分に限る)及び監査を受けるべきこととされている組合その他の組織に関する法が含まれる。

会社法に関しては、会社法の全体を出題範囲とする。商法に関しては、商法第1編(総則)及び第2編(商行為)を出題範囲とする。金融商品取引法については、企業内容等の開示に関する金融商品取引法第2章を中心として出題する。

同法第1章(総則)及び監査証明並びに開示に関する民事責任、刑事責任及び行政処分(課徴金制度を含む)は、出題範囲とする。

さらに、同法第2章の2(公開買付けに関する開示)、第2章の3(株券等の大量保有の状況に関する開示)、第2章の4(開示用電子情報処理組織による手続の特例等)、第2章の5(特定証券情報等の提供又は公表)についても、出題範囲とする。監査を受けるべきこととされている組合その他の組織に関する法については、当分の間、出題範囲から除外する。

(5)租税法

租税法の分野には、租税法総論及び法人税法、所得税法などの租税実体法が含まれる。租税実体法については、法人税法を中心として、所得税法、消費税法の構造的理解を問う基礎的出題とする。

また必要に応じ、これらに関連する租税特別措置法、並びに法令の解釈・適用に関する実務上の取り扱いを問う。国際課税については、法人税法に規定する外国法人の法人税のほか、所得税法に規定する非居住者及び法人の納税義務並びに外国税額控除のみを問うものとする。

例えば、タックスヘイブン税制、移転価格税制、過少資本税制は出題範囲から除外する。また、連結納税制度については、当分の間、出題範囲から除外する。なお、グループ法人単体課税制度は出題範囲に含める。相続税法、租税手続法、租税訴訟法及び租税罰則法については、当分の間、出題範囲から除外する。

(6)経営学

経営学の分野には、経営管理と財務管理が含まれる。経営管理は、経営管理の基礎及び経営管理の個別領域のうち、経営戦略、経営計画、経営組織、組織行動、経営統制を出題範囲とする。また、財務管理については、資金調達、投資決定、資本コスト、資本構成、ペイアウト政策、運転資本管理、企業評価と財務分析、資産選択と資本市場、デリバティブとリスク管理を出題範囲とする。なお、生産管理及び販売管理は、当分の間、出題範囲から除外する。

(7)経済学

経済学の分野には、ミクロ経済学とマクロ経済学が含まれる。基礎的な理論の理解を問う。ここでいう基礎的な理論とは、多くの大学で必修とされているミクロ経済学とマクロ経済学の内容を意味する。

(8)民法

民法の分野は、財産法の分野と家族法の分野に大別されるが、このうち財産法の分野、すなわち民法第1編[総則]、同第2編[物権]及び同第3編[債権]並びに関連する特別法を出題範囲とする。

関連する特別法とは、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(第1章、第2章、第3章及び第6章)、不動産登記法、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律、仮登記担保契約に関する法律、利息制限法、消費者契約法(第1章及び第2章)、借地借家法、失火ノ責任ニ関スル法律及び製造物責任法である。

家族法(民法第4編[親族]、同第5編[相続])については、家族関係に固有の論点は、当分の間、出題範囲から除外する。また、関連する特別法のうち、不動産登記法における固有の論点は、当分の間、出題範囲から除外する。

(9)統計学

統計学の分野には、記述統計、確率、推測統計、相関・回帰分析の基礎が含まれる。

5. 簿記1級を取得していると勉強時間が短縮できる?

簿記1級を取得している場合、公認会計士試験の勉強時間を短縮できます。ただし、出題形式がまるで異なっているため、簿記1級を取得しているからと言って、同じ範囲の公認会計士試験を簿記1級が代替できるわけではありません。あくまでも、簿記1級の試験は公認会計士の登竜門的な試験であり、それを突破した場合は、公認会計士試験の入り口にたっただけであるという認識が必要です。

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6. 税理士試験との違いとは?

公認会計士試験と税理士試験では、試験制度が大きく異なりますが、最も大きな違いは、公認会計士試験が1,2年で合格を目指さなければならない試験制度となっているのに対して、税理士試験は1,2年で合格することは難しい試験制度となっているということです。
したがって、短期での合格を目指すのであれば、公認会計士試験の突破を目指すことになります。

ただし、公認会計士が短期で合格を目指す理由として、税理士試験は科目制度があり、1科目ずつ合格し5科目取得すればいいのに対し、公認会計士試験は1度に全ての科目に合格しなくてはならないのです。
そのため膨大な量の情報を得なくてはいけないことから短期で集中して勉強時間を確保しながら合格を目指さなくてはならず、勉強の質を向上しなくては合格することが難しいと言われています。

若年層の人の受験者数が多い理由としては、勉強時間を確保しやすく、勉強に集中できる環境を作りやすい学生が多く受験しているということも特徴の1つです。

7. 膨大な時間をかけて目指す価値はあるのか?

公認会計士は目指す価値のある資格なのか?

これほどの膨大な勉強時間をかけて、公認会計士試験の突破を目指す価値はあるのでしょうか。

結論から言えば、価値は十分にあると言えるでしょう。公認会計士試験は、1日、2日、あるいは1ヶ月間の勉強だけで合格できるような試験ではありません。

勉強時間を十分に確保し、計画的に勉強する習慣がなければ決して合格することはできません。つまり、勉強が習慣となっている人でないと合格するのは不可能なのです。

勉強が習慣化できている人は、世の中に意外と少ないものです。公認会計士試験の突破を目指して身につけた習慣は、公認会計士試験後も必ず役立ちます。

むしろ、これほどの時間をかけて目指す価値があるからこそ、公認会計士という仕事は魅力的なのです。

また、公認会計士の仕事は会計士事務所や監査法人のみではなく、税理士法人やコンサルティング会社、一般企業の財務部門など、活躍できるフィールドが多岐に渡っているのも大きな特徴です。
公認会計士としてキャリアを積むことで、独立開業も可能となり、大幅な年収アップというキャリアパスも描ける資格です。

公認会計士資格を習得することができれば、無試験で税理士としても登録することも可能です。

公認会計士と税理士の業務範囲は比較しても重複していませんので、税理士資格も習得することで、双方の独占業務を執り行うことができるようになり、カバーできる業務が増えることにより顧問先との関係性は深くなるでしょう。

三大国家資格といわれる公認会計士は、実績を積むことで多くのメリットを享受できる資格であることは間違いありません。

8. まとめ

公認会計士試験の合格に必要となる勉強時間についてはご理解いただけたかと思います。

また、試験に挑む環境によっても合格までの道のりには大きな差がでるでしょう。勉強に集中できる環境が比較的つくりやすい学生や、就職せずに勉強に集中し短期に取得を目指す場合と、社会人になり働きながら合格を目指す人では、1日にできる勉強時間が大きく違ってきます。

大切なのは、ご自身の試験に挑む環境にあった計画を戦略的に考えることなのです。必要な勉強時間から、1日の勉強時間や科目毎にどのような配分で勉強すればいいのかを計画することで効率的で無理のない勉強をすすめることが可能になるのです。

また、基本的には最低でも1年以上の勉強が必要となりますから、モチベーションが下がらないように、気持ちを維持できるようにすることもとても大切です。
毎日毎日、何ページもの書籍を読み、覚えなくてはならないことが膨大にあることで繰り返し作業が苦痛に感じてしまうという人も多いのです。
そのため、モチベーションを維持することが最も困難なのかもしれません。

公認会計士は人手不足だといわれている職種の1つでもあります。AIの進化によって公認会計士や税理士の仕事はなくなるとも言われていますが、実際には人の手を介さないとできない業務も多くあり、公認会計士のニーズは今後も増えていくものと思われます。

人生の新たな1ページを公認会計士取得という輝かしい記録から始められるよう、戦略的に勉強をすすめて公認会計士試験に挑んで合格者となってください。

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投稿者情報

現役公認会計士カズ
現役公認会計士カズ現役公認会計士・税理士
公認会計士資格を取得しており、現役で公認会計士として仕事をしています。税理士資格も持っていますので、財務、会計、税務、監査などの専門的な業務経験も豊富にあります。ライターとして5年以上執筆しており、専門的でリアルな内容が好評いただいています。

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